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東京慈恵会医科大学/2014年度/前期

東京慈恵会医科大学 2014年 数学 第1問解答・解説

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1問題

東京慈恵会医科大学2014年度第1問

次の □\square にあてはまる適切な数値,または行列を解答欄に記入せよ。

(1) 1から10までの数字が1つずつ記入された10枚のカードから3枚のカードを同時に取り出す。取り出したカードに記入してある3つの数の最小値を XX,最大値を YY とすると,Y=2XY=2X となる確率は (ア)\boxed{(\text{ア})} である。また,Y<2XY<2X となる確率は (イ)\boxed{(\text{イ})} である。

(2) 実数を成分とする2次の正方行列 AA の表す1次変換(点の移動)ff によって,xyxy 平面上の点 P(1,−1)P(1,-1) は点 QQ に,点 QQ は点 R(−1,0)R(-1,0) に,点 RR は点 PP にそれぞれ移される。このとき,行列 AA は (ウ)\boxed{(\text{ウ})},点 QQ の座標は ((エ),(オ))(\boxed{(\text{エ})},\boxed{(\text{オ})}) である。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • ア=112,\displaystyle =\frac1{12},\quadイ=16,\displaystyle =\frac16,\quadウ=(−1−110),=\begin{pmatrix}-1&-1\\1&0\end{pmatrix},\quadエ=0,=0,\quadオ=1=1

3解答

解答を見る途中式つきの解答

agraph{問題1(独立解答)}

agraph{(1) カードの確率} 3枚は同時に取り出すので、標本は順序を付けない3要素の組であり、 総数は (103)=120\displaystyle \binom{10}{3}=120 である。小さい順に X<Z<YX<Z<Y と書く。

Y=2XY=2X の場合、X=xX=x と固定すれば 2x≦102x\leq10 なので 1≦x≦51\leq x\leq5。中間の ZZ は x+1,x+2,…,2x−1x+1,x+2,\ldots,2x-1 の x−1x-1 通りから選ぶ。 従って該当する組は ∑x=15(x−1)=0+1+2+3+4=10\displaystyle \sum\limits _{x=1}^{5}(x-1)=0+1+2+3+4=10 通りであり、 ア=Pr⁡(Y=2X)=10120=112.\displaystyle \boxed{\text{ア}=\Pr(Y=2X)=\frac{10}{120}=\frac1{12}}.

Y<2XY<2X では、X=xX=x と固定したとき、残り2枚は {x+1,…,min⁡(10,2x−1)}\displaystyle \{x+1,\ldots,\min(10,2x-1)\} から選ぶ。 1≦x≦51\leq x\leq5 ならこの集合は x−1x-1 枚、 6≦x≦106\leq x\leq10 なら 10−x10-x 枚である。 (m2)=0\displaystyle \binom m2=0(m<2m<2)と約束すれば、組数は ∑x=15(x−12)+∑x=610(10−x2)=(0+0+1+3+6)+(6+3+1+0+0)=20.\displaystyle \sum\limits _{x=1}^{5}\binom{x-1}{2} +\sum\limits _{x=6}^{10}\binom{10-x}{2} =(0+0+1+3+6)+(6+3+1+0+0)=20. 従って イ=Pr⁡(Y<2X)=20120=16.\displaystyle \boxed{\text{イ}=\Pr(Y<2X)=\frac{20}{120}=\frac16}.

agraph{(2) 3点を巡る一次変換} P=(1,−1)P=(1,-1)、R=(−1,0)R=(-1,0)である。 任意の点Q=(q1,q2)Q=(q_1,q_2)について αP+βR=(α−β,−α)=Q\alpha P+\beta R=(\alpha-\beta,-\alpha)=Q を成分ごとに解くと、α=−q2, β=−q1−q2\alpha=-q_2,\ \beta=-q_1-q_2とただ一通りに定まる。 したがって、未知の点QQを Q=αP+βRQ=\alpha P+\beta R と一意に表してよい。 AP=QAP=Q, AQ=RAQ=R, AR=PAR=P を使うと R=AQ=αAP+βAR=α(αP+βR)+βP=(α2+β)P+αβR.R=AQ=\alpha AP+\beta AR =\alpha(\alpha P+\beta R)+\beta P =(\alpha^2+\beta)P+\alpha\beta R. P,RP,R の係数を比べて α2+β=0,αβ=1.\alpha^2+\beta=0,\qquad\alpha\beta=1. 従って β=−α2\beta=-\alpha^2、α3=−1\alpha^3=-1。 α\alpha は実数なので α=−1\alpha=-1, β=−1\beta=-1 である。 よって Q=−P−R=(0,1),エ=0,オ=1.\boxed{Q=-P-R=(0,1)},\qquad \boxed{\text{エ}=0,\quad\text{オ}=1}.

A=(abcd)A=\begin{pmatrix}a&b\\c&d\end{pmatrix} と置く。 AR=PAR=P、すなわち A(−1,0)=(1,−1)A(-1,0)=(1,-1) から a=−1a=-1, c=1c=1。また AP=QAP=Q、すなわち A(1,−1)=(0,1)A(1,-1)=(0,1) から a−b=0a-b=0, c−d=1c-d=1。 従って b=−1b=-1, d=0d=0 であり、 ウ=A=(−1−110).\boxed{\text{ウ}=A=\begin{pmatrix}-1&-1\\1&0\end{pmatrix}}. 実際、A(0,1)=(−1,0)=RA(0,1)=(-1,0)=R も満たすので、三つの移動条件を すべて確認できる。

この問題で使う考え方

  • 組合せ
  • 確率の基本法則
  • 和の法則
  • 総和記号と数列の和
  • ベクトルの和・差・実数倍
  • ベクトルによる図形の考察
  • 行列を用いた表現

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