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東京慈恵会医科大学/2025年度/前期

東京慈恵会医科大学 2025年 数学 第4問解答・解説

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1問題

東京慈恵会医科大学2025年度第4問

zz は実数ではない複素数で,z+1z−1\displaystyle z+\frac{1}{z-1} が正の実数となるものとする。このとき, ∣1z−1−z−z‾2+1∣\displaystyle \left|\frac{1}{z-1}-\frac{z-\overline{z}}{2}+1\right| がとり得る値の範囲を求めよ。ただし,z‾\overline{z} は zz に共役な複素数とする。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

複素数を直交座標で表し、正の実数条件を円周上の点とxの範囲に置き換えて二次式の値域を求める。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (132,43]\displaystyle \left(\frac{\sqrt{13}}{2},\frac{4}{\sqrt3}\right]

4解答

解答を見る途中式つきの解答

z=x+iy (x,y は実数)z=x+iy\ (x,y\text{ は実数}) とおく。zz は実数でないから y≠0y\neq0 である。また R=(x−1)2+y2=∣z−1∣2>0R=(x-1)^2+y^2=|z-1|^2>0 とおけば 1z−1=x−1−iyR\displaystyle \frac{1}{z-1}=\frac{x-1-iy}{R} である。したがって z+1/(z−1)z+1/(z-1) の虚部は y(1−1/R)y(1-1/R) である。これが0であり y≠0y\neq0 なので R=1R=1 となる。このとき実部は x+(x−1)=2x−1x+(x-1)=2x-1 であり、これが正だから x>1/2x>1/2 である。

R=1R=1 より y2=1−(x−1)2=2x−x2y^2=1-(x-1)^2=2x-x^2 である。y≠0y\neq0 だから 2x−x2>02x-x^2>0、すなわち 0<x<20<x<2 であり、以上を合わせると 12<x<2\displaystyle \frac12<x<2 である。逆に、この範囲の任意の xx に対し y=2x−x2>0y=\sqrt{2x-x^2}>0 とすれば R=1R=1 かつ 2x−1>02x-1>0 となるため、元の条件を満たす複素数が得られる。

求める複素数の絶対値の中身は 1z−1−z−z‾2+1=(x−1−iy)−iy+1=x−2iy,\displaystyle \begin{aligned} \frac{1}{z-1}-\frac{z-\overline z}{2}+1 &=(x-1-iy)-iy+1\\ &=x-2iy, \end{aligned} となる。よってその絶対値の2乗は ∣x−2iy∣2=x2+4y2=x2+4(2x−x2)=8x−3x2=163−3(x−43)2.\displaystyle |x-2iy|^2=x^2+4y^2=x^2+4(2x-x^2)=8x-3x^2 =\frac{16}{3}-3\left(x-\frac43\right)^2. 1/2<x<21/2<x<2 より ∣x−4/3∣<5/6|x-4/3|<5/6 であるから、 163−3(56)2<∣x−2iy∣2≦163,\displaystyle \frac{16}{3}-3\left(\frac56\right)^2<|x-2iy|^2\leq\frac{16}{3}, すなわち 13/4<∣x−2iy∣2≦16/313/4<|x-2iy|^2\leq16/3 である。上端は x=4/3x=4/3、y=±8/9y=\pm\sqrt{8/9} のときに実現する。下端は x=1/2x=1/2 を必要とするが、正の実数という条件から x>1/2x>1/2 なので実現しない。また 1/2<x≦4/31/2<x\leq4/3 では 4/3−x4/3-x が0以上 5/65/6 未満の全ての値をとるため、2乗の値は 13/413/4 より大きく 16/316/3 以下の全ての値をとる。

したがって、求める絶対値の範囲は 132<∣1z−1−z−z‾2+1∣≦43\displaystyle \frac{\sqrt{13}}2<\left|\frac1{z-1}-\frac{z-\overline z}{2}+1\right|\le\frac4{\sqrt3} である。

この問題で使う考え方

  • 複素数の四則演算
  • 二次関数の最大・最小
  • 複素数平面

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