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順天堂大学/2018年度/前期

順天堂大学 2018年 数学 第III問解答・解説

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1問題

順天堂大学2018年度第III問

(1) 三角形ABCABCに対してb⃗=AB→,c⃗=AC→\vec{b}=\overrightarrow{AB},\quad\vec{c}=\overrightarrow{AC}とおく。この三角形の重心GGは3つの中線の交点として与えられる。このことからAG→\overrightarrow{AG}をb⃗\vec{b}とc⃗\vec{c}で表す式を導け。

(2) 辺ABABの中点をDDとしたとき、内積DA→⋅DG→\overrightarrow{DA}\cdot\overrightarrow{DG}を∣b⃗∣,∣c⃗∣|\vec{b}|,|\vec{c}|およびb⃗\vec{b}とc⃗\vec{c}のなす角θ\thetaで表せ。

(3) 三角形ABCABCにおいて、重心と外心が一致する必要十分条件を与えよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

中線の交点を位置ベクトルで表し、内積計算および重心・外心の定義を用いて必要十分条件を証明した。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) AG→=b⃗+c⃗3;\displaystyle \overrightarrow{AG}=\frac{\vec b+\vec c}{3};\qquad (2) DA→⋅DG→=∣b⃗∣2−2∣b⃗∣∣c⃗∣cos⁡θ12;\displaystyle \overrightarrow{DA}\cdot\overrightarrow{DG} =\frac{|\vec b|^2-2|\vec b||\vec c|\cos\theta}{12};\qquad (3) 重心と外心が一致⟺ABC\Longleftrightarrow ABC は正三角形.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) AAを原点とみなし、B,CB,Cの位置ベクトルをそれぞれb⃗,c⃗\vec b,\vec cとする。辺BCBCの中点をMMとすると、AM→=(b⃗+c⃗)/2\overrightarrow{AM}=(\vec b+\vec c)/2。重心GGは中線AMAM上にあるので、ある実数ttに対しAG→=t(b⃗+c⃗)\overrightarrow{AG}=t(\vec b+\vec c)と書ける。また、辺ACACの中点をNNとすれば、GGは中線BNBN上にもあるから、ある実数ssに対し AG→=b⃗+s(c⃗2−b⃗)=(1−s)b⃗+s2c⃗.\displaystyle \overrightarrow{AG}=\vec b+s\left(\frac{\vec c}{2}-\vec b\right) =(1-s)\vec b+\frac{s}{2}\vec c. 三角形は退化していないのでb⃗,c⃗\vec b,\vec cは一次独立であり、係数を比べてt=1−s=s/2t=1-s=s/2。従ってs=2/3, t=1/3s=2/3,\ t=1/3、ゆえに AG→=b⃗+c⃗3.\displaystyle \overrightarrow{AG}=\frac{\vec b+\vec c}{3}.

(2) DDはABABの中点だから DA→=−b⃗2,DG→=AG→−AD→=b⃗+c⃗3−b⃗2=2c⃗−b⃗6.\displaystyle \overrightarrow{DA}=-\frac{\vec b}{2},\qquad \overrightarrow{DG}=\overrightarrow{AG}-\overrightarrow{AD} =\frac{\vec b+\vec c}{3}-\frac{\vec b}{2} =\frac{2\vec c-\vec b}{6}. よって DA→⋅DG→=−b⃗2⋅2c⃗−b⃗6=∣b⃗∣2−2b⃗⋅c⃗12.\displaystyle \overrightarrow{DA}\cdot\overrightarrow{DG} =-\frac{\vec b}{2}\cdot\frac{2\vec c-\vec b}{6} =\frac{|\vec b|^2-2\vec b\cdot\vec c}{12}. b⃗\vec bとc⃗\vec cのなす角がθ\thetaなのでb⃗⋅c⃗=∣b⃗∣∣c⃗∣cos⁡θ\vec b\cdot\vec c=|\vec b||\vec c|\cos\theta。従って DA→⋅DG→=∣b⃗∣2−2∣b⃗∣∣c⃗∣cos⁡θ12.\displaystyle \overrightarrow{DA}\cdot\overrightarrow{DG} =\frac{|\vec b|^2-2|\vec b||\vec c|\cos\theta}{12}.

(3) 重心と外心が一致する点をOOとする。OOを原点とした頂点の位置ベクトルをa⃗,b⃗,c⃗\vec a,\vec b,\vec c、外接円の半径をRRとすれば、重心であることからa⃗+b⃗+c⃗=0⃗\vec a+\vec b+\vec c=\vec0、外心であることから∣a⃗∣=∣b⃗∣=∣c⃗∣=R|\vec a|=|\vec b|=|\vec c|=R。c⃗=−a⃗−b⃗\vec c=-\vec a-\vec bを用いると R2=∣c⃗∣2=∣a⃗+b⃗∣2=2R2+2a⃗⋅b⃗R^2=|\vec c|^2=|\vec a+\vec b|^2 =2R^2+2\vec a\cdot\vec b なのでa⃗⋅b⃗=−R2/2\vec a\cdot\vec b=-R^2/2。同様に、b⃗⋅c⃗=c⃗⋅a⃗=−R2/2\vec b\cdot\vec c=\vec c\cdot\vec a=-R^2/2。従って ∣AB∣2=∣b⃗−a⃗∣2=2R2−2a⃗⋅b⃗=3R2,|AB|^2=|\vec b-\vec a|^2=2R^2-2\vec a\cdot\vec b=3R^2, 同じ計算で∣BC∣2=∣CA∣2=3R2|BC|^2=|CA|^2=3R^2となり、三辺が等しい。よって三角形は正三角形である。 逆に、三角形が正三角形なら、各頂点から対辺の中点へ引いた中線はその対辺の垂直二等分線でもある。中線の交点である重心は、垂直二等分線の交点である外心と同じ点になる。したがって必要十分条件は正三角形である。

この問題で使う考え方

  • 位置ベクトル
  • ベクトルによる図形の考察
  • ベクトルの内積
  • 三角形の中心
  • 三角形の性質

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