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慶應義塾大学/2003年度/医

慶應義塾大学 2003年 数学 第III問解答・解説

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1問題

慶應義塾大学2003年度第III問

設問(1)から(3)では,文章の空欄に適切な数を入れて文章を完成させなさい。(空欄に入れる適切な数が複数個ある場合は,それらをすべて答えなさい。)また,設問(4),(5)に答えなさい。

極方程式 r=∣sin⁡2θ∣r=|\sin 2\theta| の表す曲線を直交座標を用いた平面上で考える。

(1) この曲線上の点の直交座標を (x,y)(x,y) とすると,(x,y)=((あ),(い))(x,y)=(\boxed{\text{(あ)}},\boxed{\text{(い)}}) のとき xx は最大値をとる。

(2) この曲線上の点 (x,y)≠(0,0)(x,y)\ne(0,0) における接線の傾きが1であるとする。この点の偏角を θ\theta とすると,tan⁡θ=(う)\tan\theta=\boxed{\text{(う)}} である。

(3) この曲線上で点を動かすとき,原点 OO からの距離 rr が点 P(x0,y0) (x0>0, y0>0)P(x_0,y_0)\ (x_0>0,\ y_0>0) で最大値をとるとする。点 PP とは異なるこの曲線上の点 Q(x1,y1)Q(x_1,y_1) において x1=x0x_1=x_0 であるとき,点 QQ の偏角を θ\theta とすると,tan⁡θ=(え)\tan\theta=\boxed{\text{(え)}} である。

(4) この曲線の概形を直交座標を用いた平面上に図示しなさい(xx 及び yy が最大値,最小値をとる点の座標を記入しなさい)。さらに,同一平面上に関数 y=−x+3+34\displaystyle y=-x+\dfrac{3+\sqrt{3}}{4} のグラフをかきなさい(この関数のグラフと上の曲線の交点の座標を記入しなさい)。

(5) この曲線で囲まれた図形と3つの不等式 x≧0, y≧0, y≦−x+3+34\displaystyle x\geq0,\ y\geq0,\ y\leq-x+\dfrac{3+\sqrt{3}}{4} を同時に満たす領域の共通部分の面積を求めなさい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) xmax⁡=4/(33)\displaystyle \quad x_{\max}=4/(3\sqrt3)\quad 、点は (4/(33),±26/9)\quad (4/(3\sqrt3),\pm2\sqrt6/9)\quad 。(2) tan⁡θ=−1,(3±5)/2\quad \tan\theta=-1,(3\pm\sqrt5)/2\quad 。(3) tan⁡θ=−1,±5−2\quad \tan\theta=-1,\pm\sqrt{\sqrt5-2}\quad 。(4) X=4/(33),Y=26/9\quad X=4/(3\sqrt3),Y=2\sqrt6/9\quad とすると、x最大 (X,±Y)\quad (X,\pm Y)\quad ・x最小 (−X,±Y)\quad (−X,\pm Y)\quad ・y最大 (±Y,X)\quad (\pm Y,X)\quad ・y最小 (±Y,−X)\quad (\pm Y,−X)\quad 。直線との交点は (3/4,3/4),(3/4,3/4)\quad (3/4,\sqrt3/4),(\sqrt3/4,3/4)\quad 。(5) 面積は π/12+(3−3)/16\quad \pi/12+(3-\sqrt3)/16\quad 。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

曲線 r=∣sin⁡2θ∣r=|\sin2\theta| 上では r>0r>0 のとき ∣2xy∣=2r2∣sin⁡θcos⁡θ∣=r2∣sin⁡2θ∣=r3,|2xy|=2r^2|\sin\theta\cos\theta|=r^2|\sin2\theta|=r^3, 従って直交座標では (x2+y2)3=4x2y2.(x^2+y^2)^3=4x^2y^2.

(1) s=cos⁡2θs=\cos^2\theta とおくと x2=4s2(1−s)x^2=4s^2(1-s)。0≦s≦10\le s\le1 で最大となるのは s=2/3s=2/3、そのとき x2=16/27x^2=16/27。よって xmax⁡=4/(33)\displaystyle x_{\max}=4/(3\sqrt3)。また cos⁡2θ=2/3\cos^2\theta=2/3、sin⁡2θ=1/3\sin^2\theta=1/3 から (x,y)=(433, ±269).\displaystyle (x,y)=\left(\frac4{3\sqrt3},\ \pm\frac{2\sqrt6}{9}\right).

(2) m=dy/dxm=dy/dx とする。xy>0xy>0 では 2xy=(x2+y2)3/22xy=(x^2+y^2)^{3/2} なので、両辺を xx で微分すると 2(y+xm)=3r(x+ym).2(y+xm)=3r(x+ym). m=1m=1 を代入すると (x+y)(2−3r)=0(x+y)(2-3r)=0。xy>0xy>0 なら x+y≠0x+y\ne0 より r=2/3r=2/3。このとき tan⁡θ>0\tan\theta>0 かつ r=sin⁡2θ=2tan⁡θ/(1+tan⁡2θ)r=\sin2\theta=2\tan\theta/(1+\tan^2\theta) だから tan⁡2θ−3tan⁡θ+1=0,tan⁡θ=3±52.\displaystyle \tan^2\theta-3\tan\theta+1=0,\qquad \tan\theta=\frac{3\pm\sqrt5}{2}. xy<0xy<0 では 2xy=−(x2+y2)3/22xy=-(x^2+y^2)^{3/2} となり、同様に m=1m=1 を代入すると (x+y)(2+3r)=0(x+y)(2+3r)=0。r>0r>0 から x+y=0x+y=0、従って tan⁡θ=−1\tan\theta=-1。これらを微分式に代入すると傾きはいずれも実際に 11 となる。

(3) rr の最大値 11 は第一象限で θ=π/4\theta=\pi/4 のときに達するので P=(1/2,1/2)P=(1/\sqrt2,1/\sqrt2)。x1=1/2>0x_1=1/\sqrt2>0 となる点では cos⁡θ>0\cos\theta>0。q=tan⁡θq=\tan\theta とおくと x1=2∣q∣(1+q2)3/2.\displaystyle x_1=\frac{2|q|}{(1+q^2)^{3/2}}. s=q2s=q^2 として x1=1/2x_1=1/\sqrt2 を代入すると (1+s)3=8s,(s−1)(s2+4s−1)=0.(1+s)^3=8s,\qquad (s-1)(s^2+4s-1)=0. 正の解は s=1,5−2s=1,\sqrt5-2。s=1s=1 の第一象限の点 PP を除くと、QQ の偏角について tan⁡θ=−1,tan⁡θ=±5−2.\tan\theta=-1,\qquad \tan\theta=\pm\sqrt{\sqrt5-2}.

(4) X=4/(33)X=4/(3\sqrt3)、Y=26/9Y=2\sqrt6/9 とおく。xx の最大点は (X,±Y)(X,\pm Y)、最小点は (−X,±Y)(-X,\pm Y)、yy の最大点は (±Y,X)(\pm Y,X)、最小点は (±Y,−X)(\pm Y,-X)。曲線は原点で交わる四つの花弁からなる。 直線との交点を第一象限で求める。z=sin⁡θ+cos⁡θz=\sin\theta+\cos\theta とおくと r=sin⁡2θ=z2−1r=\sin2\theta=z^2-1、従って x+y=z3−zx+y=z^3-z。方程式 z3−z=(3+3)/4z^3-z=(3+\sqrt3)/4 の解は z=(1+3)/2z=(1+\sqrt3)/2 であり、{sin⁡θ,cos⁡θ}={1/2,3/2}\{\sin\theta,\cos\theta\}=\{1/2,\sqrt3/2\}。交点は (34,34),(34,34).\displaystyle \left(\frac34,\frac{\sqrt3}{4}\right),\qquad \left(\frac{\sqrt3}{4},\frac34\right). 第二・第四象限では ∣x+y∣≦1|x+y|\le1、第三象限では x+y<0x+y<0 なので、他の交点はない。

(5) c=(3+3)/4c=(3+\sqrt3)/4 とおく。第一象限では曲線境界は r=sin⁡2θr=\sin2\theta、直線の条件は r≦c/(sin⁡θ+cos⁡θ)r\le c/(\sin\theta+\cos\theta)。境界の交点角は π/6\pi/6 と π/3\pi/3 であり、その間は直線が内側、外側では曲線が内側となる。極座標の面積公式より A=12(2∫0π/6sin⁡2(2θ) dθ+c2∫π/6π/3dθ(sin⁡θ+cos⁡θ)2).\displaystyle A=\frac12\left( 2\int_0^{\pi/6}\sin^2(2\theta)\,d\theta+ c^2\int_{\pi/6}^{\pi/3}\frac{d\theta}{(\sin\theta+\cos\theta)^2} \right). ここで ∫0π/6sin⁡2(2θ) dθ=π12−316,∫π/6π/3dθ(sin⁡θ+cos⁡θ)2=tan⁡π12=2−3,\displaystyle \int_0^{\pi/6}\sin^2(2\theta)\,d\theta=\frac{\pi}{12}-\frac{\sqrt3}{16},\qquad \int_{\pi/6}^{\pi/3}\frac{d\theta}{(\sin\theta+\cos\theta)^2} =\tan\frac{\pi}{12}=2-\sqrt3, かつ c2(2−3)=3/8c^2(2-\sqrt3)=3/8。よって A=π12+3−316.\displaystyle A=\frac{\pi}{12}+\frac{3-\sqrt3}{16}.

直交座標では曲線は (x2+y2)3=4x2y2(x^2+y^2)^3=4x^2y^2 を満たし、原点で交わる四つの花弁となる。最大・最小座標と接線条件は x2=4cos⁡4θsin⁡2θx^2=4\cos^4\theta\sin^2\theta および暗黙微分から求める。直線は第一象限の花弁と (3/4,3/4)(3/4,\sqrt3/4)、(3/4,3/4)(\sqrt3/4,3/4) で交わる。面積は交点角 π/6\pi/6、π/3\pi/3 で極座標積分を分けると π/12+(3−3)/16\pi/12+(3-\sqrt3)/16。

この問題で使う考え方

  • 極方程式の直交座標表示
  • 媒介変数による接線傾き
  • 一変数関数の最大最小
  • 極座標による面積積分

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