慶應義塾大学/2008年度
慶應義塾大学 2008年 数学 第II問解答・解説
このページには広告が含まれます。
1問題
設問(1)から(4)では、文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい。また、設問(5)に答えなさい。
を自然数とする。 平面上で 座標も 座標も整数である点全体の集合を で表す。いま点 上に球を1個置き、次の操作 を 回繰り返し行うことにより球を 上で動かす。
操作 : 球が置かれている点を とするとき、球を 、、、 のどれかの点の上に確率 ずつで移す。
操作 を1回行った時点で球が置かれている点の座標を で表す。同様に、操作 を 回()繰り返し行った時点で球が置かれている点の座標を で表す。 の部分集合 を考える。
(1) 平面上で連立不等式 の表す領域を とする。 となる確率を とすると、、 である。
(2) 平面上で不等式 の表す領域を とする。 となる確率を とすると、 である。
(3) または となる確率を とすると、、 である。
(4) 集合 の要素の個数が3となる確率を とすると、、、 である。
(5) のとき、 を の式で表しなさい。
まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。
2考え方
考え方を見る解き方の方針だけを確かめる
4種の等確率移動でできる格子歩道を、座標ごとの範囲制約・差座標・訪問点集合の形に分けて数える。テーマ:格子上反復試行、経路制約確率、3点訪問集合の計数。
3答え
答えを見る自分の答えと照らし合わせる
数式が横に長い場合は、左右にスクロールして確認できます。
4解答
解答を見る途中式つきの解答
以下, 回後の位置を とする。
(1) 座標の変化は各回独立に がそれぞれ確率 で起こり, 座標も同様である。また, と の変化は独立である。 がすべて に留まるには,奇数時刻では ,偶数時刻では となる必要がある。各奇数時刻には2通りの選択があり,各偶数時刻の移動は直前の符号を戻すものに限られる。したがって,一方の座標が 回すべて範囲内に留まる確率は である。両座標の独立性から
(2) とおく。条件 と, が偶数であることから,各 で または となる。 のとき,次の差の変化は が2通り, が1通り, が1通りであり,条件を保つ選択は3通りである。 のときも,変化 が2通り, が1通り, が1通りなので,条件を保つ選択は3通りである。各回の4通りの移動は等確率で独立だから
(3) を , を とする。包除原理より である。両方を満たすとき,平方内に留まる条件から奇数時刻の座標は ,偶数時刻の座標は となる。奇数時刻の4隅のうち,さらに を満たすのは の3つである。偶数時刻には原点へ戻る移動が1通りに定まる。よって (1)(2)と合わせて
(4)(5)の数え上げでは, とおく。この変換で4通りの移動は格子上の上下左右への移動に対応し,どの移動も確率 である。3つの訪問点を頂点,移動可能な隣接関係を辺とする。実際に訪問した3点をつなぐ辺は連結でなければならず,格子には三角形がないので,その形は3頂点の道(中央1点と両端2点)である。
では,1回目の位置は4通り,2回目の移動も4通りある。3回目に1回目の位置へ戻る1通りを除くと,3つの位置がすべて異なる移動は各組合せにつき3通りである。したがって 。また である。
では,最初の位置を固定する。これが3点の道の中央なら,両端の選び方は 通りで,各道をすべて訪れる3歩の移動は2通りである。最初の位置が端なら,中央の選び方が4通り,もう一方の端の選び方が3通りで,各道をすべて訪れる3歩の移動は1通りである。最初の位置自体は4通りだから,有利な移動列は 通り。よって
一般に とする。最初の位置を固定し,その後の 歩で3点の道をすべて訪れる移動列を数える。最初の位置が中央のとき,全移動列は 通りであり,片方の端を訪れない列は端と中央を往復する1通りずつなので,すべて訪れる列は 通りである。最初の位置が端のとき,全移動列は 通りで,反対側の端を訪れない列が1通りあるから,すべて訪れる列は 通りである。3点の道は中央を最初の位置に置くと 通り,最初の位置を端に置くと 通りである。したがって有利な移動列は 通りであり,全移動列 通りに対する確率は を代入すると となり,上の結果と一致する。
この問題で使う考え方
- 和の法則
- 積の法則
- 独立な試行
- 確率の基本法則
PR
数学を1対1で教わるオンライン塾「数強塾」
数強塾は、中学生・高校生のための数学専門のオンライン個別指導塾です。プロ講師がマンツーマンで教え、大学受験の数学にも対応しています。入塾の前に、今の学習状況と目標を確かめる診断授業(体験・3,000円、税込)を受けられます。
「数強塾」オンライン数学克服塾〈プロ講師〉東大生と1対1で学べるオンライン個別指導「トウコベ」
トウコベは、東大生を中心に難関大学の学生が講師を務める、完全マンツーマンのオンライン個別指導です。はじめに、オンラインの説明会・勉強相談(無料)をWebで予約でき、その後にお試し授業を受けられます。
トウコベ公式サイト似た問題を、ほかの大学で
答えや解説の誤りに気づいたら、お問い合わせから教えてください。
