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慶應義塾大学/2025年度/前期

慶應義塾大学 2025年 数学 第IV問解答・解説

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1問題

慶應義塾大学2025年度第IV問

以下の文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい。

(1) 座標平面において,連立不等式 0≦x≦1,0≦y≦10\leq x\leq1, \quad 0\leq y\leq1 の表す正方形 SS を考える。正方形 SS の辺上の異なる5点

P0(0,0),P1(p1,1),P2(1,q2),P3(p,0),P4(p4,q4)\mathrm{P}_0(0,0), \quad \mathrm{P}_1(p_1,1), \quad \mathrm{P}_2(1,q_2), \quad \mathrm{P}_3(p,0), \quad \mathrm{P}_4(p_4,q_4)

は次の条件を満たすとする。i=1,2,3i=1,2,3 に対して,点 PiP_i は正方形 SS の頂点でなく,点 PiP_i を通る正方形 SS の辺を線分 AiBiA_iB_i と表すとき,∠Pi−1PiAi=∠Pi+1PiBi\angle P_{i-1}P_iA_i=\angle P_{i+1}P_iB_i が成り立つ。ただし,0∘<∠Pi−1PiAi<90∘0\circ<\angle P_{i-1}P_iA_i<90\circ とする。

このとき,p1=あ,q2=いp_1=\boxed{\text{あ}}, \quad q_2=\boxed{\text{い}} である。さらに,0<p≦う0<p\leq \boxed{\text{う}} のとき (p4,q4)=(0,え)(p_4,q_4)=(0,\boxed{\text{え}}) であり,う≦p<1\boxed{\text{う}}\leq p<1 のとき (p4,q4)=(お,1)(p_4,q_4)=(\boxed{\text{お}},1) である。ただし,(う)には数を入れ,それ以外の上記の空欄は pp を用いて表しなさい。

(2) 座標空間において,連立不等式 0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z≦10\leq x\leq1, \quad 0\leq y\leq1, \quad 0\leq z\leq1 の表す立方体 TT を考える。立方体 TT の面上の異なる5点

Q0(0,0,0),Q1(a1,b1,1),Q2(a2,1,c2),Q3(a,b,0),Q4(a4,b4,c4)\mathrm{Q}_0(0,0,0), \quad \mathrm{Q}_1(a_1,b_1,1), \quad \mathrm{Q}_2(a_2,1,c_2), \quad \mathrm{Q}_3(a,b,0), \quad \mathrm{Q}_4(a_4,b_4,c_4)

は次の条件を満たすとする。i=1,2,3i=1,2,3 に対して,点 QiQ_i は立方体 TT の頂点でなく,TT の辺上にもない。さらに,点 QiQ_i を含む立方体 TT の面は,3点 Qi−1,Qi,Qi+1Q_{i-1},Q_i,Q_{i+1} の定める平面と直交し,この2つの面が共有する線分を CiDiC_iD_i と表すとき,∠Qi−1QiCi=∠Qi+1QiDi\angle Q_{i-1}Q_iC_i=\angle Q_{i+1}Q_iD_i が成り立つ。ただし,0∘<∠Qi−1QiCi<90∘0\circ<\angle Q_{i-1}Q_iC_i<90\circ とする。

(i) 2点 (0,0,0),(a1,b1,0)(0,0,0), (a_1,b_1,0) を通る直線と平面 y=1y=1 の交点の座標は a1,b1a_1,b_1 を用いて (か,1,0)(\boxed{\text{か}},1,0) と表されるので,a2=かa_2=\boxed{\text{か}} である。

(ii) a,ba,b を用いて a1=き,b1=く,a2=け,c2=こa_1=\boxed{\text{き}}, \quad b_1=\boxed{\text{く}}, \quad a_2=\boxed{\text{け}}, \quad c_2=\boxed{\text{こ}} と表される。さらに,a4=1,b4=0a_4=1, \quad b_4=0 となるための必要十分条件は,さ≦a<1\boxed{\text{さ}}\leq a<1 かつ b=しb=\boxed{\text{し}} となることであって,この条件が成り立つならば,c4=すc_4=\boxed{\text{す}} である。また,0<a≦さ0<a\leq \boxed{\text{さ}} かつ さ≦b<1\boxed{\text{さ}}\leq b<1 であるとき,(a4,b4,c4)=(せ,そ,1)(a_4,b_4,c_4)=(\boxed{\text{せ}},\boxed{\text{そ}},1) である。ただし,(さ)には数を入れ,(し),(す)は aa を用いて,(せ),(そ)は a,ba,b を用いて表しなさい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

平面に垂直な方向へ射影し,等角条件を正接の距離比に直す。正方形では到達辺を場合分けし,立方体では射影直線と高さを媒介変数で表して境界到達を調べる。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) あ=2−p2, い=2(1−p)2−p, う=23,え=2p2−p, お=3p−22,(2)(i) か=a1b1,(2)(ii) き=a2, く=2−b2,け=a2−b, こ=2(1−b)2−b,さ=23,し=2(1−a), す=2(1−a)a,せ=3a2,そ=3b2−1.\displaystyle \begin{gathered} \text{(1) }\boxed{\text{あ}}=\frac{2-p}{2},\space{}\boxed{\text{い}}=\frac{2(1-p)}{2-p},\space{}\boxed{\text{う}}=\frac23,\quad \boxed{\text{え}}=\frac{2p}{2-p},\space{}\boxed{\text{お}}=\frac{3p-2}{2},\\[2pt] \text{(2)(i) }\boxed{\text{か}}=\frac{a_1}{b_1},\\[2pt] \text{(2)(ii) }\boxed{\text{き}}=\frac a2,\space{}\boxed{\text{く}}=\frac{2-b}{2},\quad \boxed{\text{け}}=\frac{a}{2-b},\space{}\boxed{\text{こ}}=\frac{2(1-b)}{2-b},\\[2pt] \boxed{\text{さ}}=\frac23,\quad \boxed{\text{し}}=2(1-a),\space{}\boxed{\text{す}}=\frac{2(1-a)}a,\\[2pt] \boxed{\text{せ}}=\frac{3a}{2},\quad \boxed{\text{そ}}=\frac{3b}{2}-1. \end{gathered}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)  各点での等角条件を,正方形の辺に沿う距離と辺に垂直な距離の比に直す。角は鋭角なので,いずれも正接はこれらの距離の比で表せる。

P1P_1では tan⁡∠P0P1A1=1p1,tan⁡∠P2P1B1=1−q21−p1.\displaystyle \tan\angle P_0P_1A_1=\frac1{p_1},\qquad \tan\angle P_2P_1B_1=\frac{1-q_2}{1-p_1}. したがってp1(2−q2)=1p_1(2-q_2)=1である。P2P_2では tan⁡∠P1P2A2=1−p11−q2,tan⁡∠P3P2B2=1−pq2.\displaystyle \tan\angle P_1P_2A_2=\frac{1-p_1}{1-q_2},\qquad \tan\angle P_3P_2B_2=\frac{1-p}{q_2}. 最初の関係から(1−p1)/(1−q2)=p1(1-p_1)/(1-q_2)=p_1なので,p1q2=1−pp_1q_2=1-pを得る。これらを解くと p1=2−p2,q2=2(1−p)2−p.\displaystyle p_1=\frac{2-p}{2},\qquad q_2=\frac{2(1-p)}{2-p}.

P3P_3で,P4P_4が左辺上にある間は tan⁡∠P2P3B3=q21−p,tan⁡∠P4P3A3=q4p\displaystyle \tan\angle P_2P_3B_3=\frac{q_2}{1-p},\qquad \tan\angle P_4P_3A_3=\frac{q_4}{p} だからq4=pq2/(1−p)=2p/(2−p)q_4=pq_2/(1-p)=2p/(2-p)である。この値が1以下である条件はp≦2/3p\le2/3である。p>2/3p>2/3では,P3P_3から左上へ進む直線が左辺に着く前に上辺に達し,水平移動距離は(1−p)/q2=(2−p)/2(1-p)/q_2=(2-p)/2となる。よって上辺との交点はp4=p−(2−p)/2=(3p−2)/2, q4=1p_4=p-(2-p)/2=(3p-2)/2,\ q_4=1である。したがってう=2/3\boxed{\text{う}}=2/3であり,残りの空欄は答えの通りである。p=2/3p=2/3では両式ともP4=(0,1)P_4=(0,1)を与える。

(2)(i)(ii)  各QiQ_iを含む平面は対応する立方体の面に垂直なので,面に垂直な方向を含む。したがって,その面への射影ではQi−1,Qi,Qi+1Q_{i-1},Q_i,Q_{i+1}の射影が,面との交線に沿って一直線に並ぶ。等角条件では,交線に沿った射影はQiQ_iから反対向きに伸びる。以下,その交線方向の距離をDD,面に垂直な距離をNNとすると,対応する角の正接はN/DN/Dである。

まずQ1Q_1を通る平面はz=1z=1の面に垂直である。xyxy平面への射影でQ0,Q1,Q2Q_0,Q_1,Q_2は一直線上にあり,Q1Q_1の射影はQ0Q_0とQ2Q_2の間にある。よってa1=a2b1a_1=a_2b_1である。直線(0,0,0),(a1,b1,0)(0,0,0),(a_1,b_1,0)とy=1y=1との交点は (a1b1,1,0)=(a2,1,0)\displaystyle \left(\frac{a_1}{b_1},1,0\right)=(a_2,1,0) だから,か=a1/b1\boxed{\text{か}}=a_1/b_1である。

L=a22+1L=\sqrt{a_2^2+1}とする。Q1Q_1からQ0,Q2Q_0,Q_2への射影距離はそれぞれb1L,(1−b1)Lb_1L,(1-b_1)L,対応するzz方向の距離は1,1−c21,1-c_2である。そこでQ1Q_1の等角条件から 1b1L=1−c2(1−b1)L,b1=12−c2.(1)\displaystyle \frac1{b_1L}=\frac{1-c_2}{(1-b_1)L},\qquad b_1=\frac1{2-c_2}. \tag{1}

次にQ2Q_2を通る平面をy=1y=1に射影する。xzxz平面上でQ1,Q2,Q3Q_1,Q_2,Q_3の射影は一直線上にあり,Q2Q_2は両端の射影の間にある。Q1,Q3Q_1,Q_3の射影距離をそれぞれD1,D3D_1,D_3とすると,zz座標から D3D1=c21−c2.\displaystyle \frac{D_3}{D_1}=\frac{c_2}{1-c_2}. 面に垂直な距離はQ1Q_1で1−b11-b_1,Q3Q_3で1−b1-bだから,等角条件は(1−b1)/D1=(1−b)/D3(1-b_1)/D_1=(1-b)/D_3である。(1)を代入して解くと c2=2(1−b)2−b,b1=2−b2.\displaystyle c_2=\frac{2(1-b)}{2-b},\qquad b_1=\frac{2-b}{2}.

さらにxzxz平面での一直線条件より a−a2=−D3D1(a1−a2).\displaystyle a-a_2=-\frac{D_3}{D_1}(a_1-a_2). ここでa1=a2b1a_1=a_2b_1およびD3/D1=2(1−b)/bD_3/D_1=2(1-b)/bを用いるとa=a2(2−b)a=a_2(2-b)だから a2=a2−b,a1=a2.\displaystyle a_2=\frac{a}{2-b},\qquad a_1=\frac a2. これでき=a/2, く=(2−b)/2, け=a/(2−b), こ=2(1−b)/(2−b)\boxed{\text{き}}=a/2,\ \boxed{\text{く}}=(2-b)/2,\ \boxed{\text{け}}=a/(2-b),\ \boxed{\text{こ}}=2(1-b)/(2-b)を得る。

最後にQ3Q_3を通る平面はz=0z=0の面に垂直である。xyxy平面への射影でQ2,Q3,Q4Q_2,Q_3,Q_4は一直線上にあり,Q2,Q4Q_2,Q_4の射影はQ3Q_3から反対向きに伸びる。Q2Q_2の射影とQ3Q_3との差は (a2−a,1−b)=(1−b)(−a2−b,1).\displaystyle (a_2-a,1-b)=(1-b)\left(-\frac{a}{2-b},1\right). ssをQ3Q_3からQ4Q_4へ射影が進むときのyy座標の減少量とすれば,射影距離はs1+(a/(2−b))2s\sqrt{1+(a/(2-b))^2}である。Q3Q2Q_3Q_2のzz方向の距離はc2c_2,射影距離は(1−b)1+(a/(2−b))2(1-b)\sqrt{1+(a/(2-b))^2}であるから,等角条件よりQ4Q_4の高さはc4=2s/(2−b)c_4=2s/(2-b)となる。よってこの直線上の点は (a4,b4,c4)=(a+a2−bs, b−s, 2s2−b).(2)\displaystyle (a_4,b_4,c_4)=\left(a+\frac{a}{2-b}s,\ b-s,\ \frac{2s}{2-b}\right). \tag{2}

立方体内でssが増えると,x=1,y=0,z=1x=1,y=0,z=1に達する値はそれぞれ sx=(1−a)(2−b)a,sy=b,sz=2−b2.\displaystyle s_x=\frac{(1-a)(2-b)}a,\qquad s_y=b,\qquad s_z=\frac{2-b}{2}. Q4Q_4は立方体の面上にあるので,最初に達する境界である。a4=1,b4=0a_4=1,b_4=0となるにはsx=sy=bs_x=s_y=bが必要であり,これはb=2(1−a)b=2(1-a)と同値である。さらにそのときsy≦szs_y\le s_zはb≦2/3b\le2/3,すなわちa≧2/3a\ge2/3と同値である。この条件なら(2)からc4=2b/(2−b)=2(1−a)/ac_4=2b/(2-b)=2(1-a)/aとなる。したがってさ=2/3, し=2(1−a), す=2(1−a)/a\boxed{\text{さ}}=2/3,\ \boxed{\text{し}}=2(1-a),\ \boxed{\text{す}}=2(1-a)/aである。

またz=1z=1に最初に達する条件sz≦sy,sxs_z\le s_y,s_xはb≧2/3b\ge2/3かつa≦2/3a\le2/3である。このとき(2)にs=sz=(2−b)/2s=s_z=(2-b)/2を代入すると (a4,b4,c4)=(3a2,3b2−1,1).\displaystyle (a_4,b_4,c_4)=\left(\frac{3a}{2},\frac{3b}{2}-1,1\right). ゆえにせ=3a/2, そ=3b/2−1\boxed{\text{せ}}=3a/2,\ \boxed{\text{そ}}=3b/2-1である。

この問題で使う考え方

  • 三角比と相互関係
  • 空間図形の計量
  • 座標による距離
  • 直線の方程式
  • 空間図形の性質
  • 空間座標と空間ベクトル
  • ベクトルの成分表示
  • ベクトルによる図形の考察

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