近畿大学 2010 問題3
xn に対応する整数部分を n とする。小数部分条件と整数部分条件から
xn1=n+2xn.
(1)
整理すると xn2+2nxn−2=0。二根のうち正の根だけが 0<x<1 を満たし、
xn=n2+2−n=n2+2+n2.
実際、この式は 1/xn=n+xn/2>n を満たすから 0<xn<1/n≦1、従って 0<xn/2<1。よって 1/xn の整数部分は確かに n、小数部分は xn/2 であり、条件に合う解はこの正の根に限る。特に
x1=3−1.
(2)
上の関係で xn>0 だから
xn1=n+2xn>n.
正の数の逆数を取ると
xn<n1.
(3)
各 k=1,…,n で xk<1/k なので
Sn=k=1∑nxk<k=1∑nk1≦1+log2n,
最後は問題で与えられた不等式 (∗) による。従って
Sn<1+log2n.
(4)(i)
二項定理で展開すると
(1+n1)n=1+nn1+(残りの非負の項)≧2.
底 2 の対数は増加関数だから、両辺の log2 をとると
nlog2(1+n1)≧1,
従って
log2(1+n1)≧n1.
(4)(ii)
Hn=k=1∑nk1
とおく。n=1 では H1=1=1+log21。Hn≦1+log2n が成り立つと仮定すると、(i) より
Hn+1=Hn+n+11≦1+log2n+n+11≦1+log2n+log2(1+n1)=1+log2(n+1).
ここで 1/(n+1)≦1/n≦log2(1+1/n) を用いた。従って数学的帰納法により、すべての自然数 n で
11+21+31+⋯+n1≦1+log2n.
最終結果・解法・確認事項
- (1):x1=3−1,xn=n2+2−n=n2+2+n2。 - (2):xn<1/n。 - (3):Sn<1+log2n。 - (4)(i):log2(1+1/n)≧1/n。 - (4)(ii):調和和に関する不等式 (∗) を数学的帰納法で証明した。 - 解法:小数部分・整数部分からの二次方程式、逆数比較、二項定理、数学的帰納法。 - 定義域:n は自然数、0<xn<1、小数部分 0<xn/2<1。 - issues:なし。