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高知大学/2007年度/前期

高知大学 2007年 数学 第1問解答・解説

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1問題

高知大学2007年度第1問

kk を正の実数とする。円 x2+y2=1x^{2}+y^{2}=1 上の点 (x,y)(x,y) の yy 座標だけを kk 倍して得られる楕円を EkE_k とし, EkE_k 上の点 (cos⁡θ,ksin⁡θ)(\cos\theta,k\sin\theta) (0<θ<π2)\displaystyle \left(0<\theta<\frac{\pi}{2}\right) における接線が xx 軸, yy 軸と交わる点をそれぞれ (f(k),0), (0,g(k))(f(k),0),\ (0,g(k)) と表す。

(1) EkE_k の方程式を求め, 概形をかきなさい。

(2) f(x), g(x)f(x),\ g(x) はともに微分可能であることを示しなさい。

(3) 楕円 EkE_k の焦点を Fk,Fk′F_k, F_k^{\prime} とする。ただし, k=1k=1 のときは F1,F1′F_1,F_1^{\prime} をともに原点とする。楕円 EkE_k 上の点 PP に対し, h(k)=PFk+PFk′h(k)=\mathrm{PF}_k+\mathrm{PF}_{k}^{\prime} とおく。このとき,lim⁡x→∞h(1−(12)x)−h(1)(12)x,lim⁡x→∞h(1+(12)x)−h(1)(12)x\displaystyle \lim\limits _{x\to\infty}\frac{h\left(1-\left(\frac{1}{2}\right)^{x}\right)-h(1)}{\left(\frac{1}{2}\right)^{x}},\qquad \lim\limits _{x\to\infty}\frac{h\left(1+\left(\frac{1}{2}\right)^{x}\right)-h(1)}{\left(\frac{1}{2}\right)^{x}}をそれぞれ求め, h(x)h(x) の微分可能性について述べなさい。

(4) θ=π4\displaystyle \theta=\frac{\pi}{4} のとき, 接線と楕円 EkE_k, xx 軸, yy 軸で囲まれる図形は接点 (cos⁡θ,ksin⁡θ)(\cos\theta,k\sin\theta) で二つの領域に分けられるが, この領域の面積比を求めなさい。  (60点)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) 元の円上の点を (X,Y)(X,Y) とすると、変換後は (x,y)=(X,kY)(x,y)=(X,kY) なので Ek:x2+y2k2=1.\displaystyle E_k:\quad x^2+\frac{y^2}{k^2}=1. 軸との交点は (±1,0),(0,±k)(\pm1,0),(0,\pm k)。0<k<10<k<1 では単位円を縦方向に縮めた横長の楕円、k=1k=1 では単位円、k>1k>1 では縦方向に伸ばした縦長の楕円である。

(2) y≠0y\ne0 で陰関数の微分を行うと y′=−k2x/yy'=-k^2x/y。点 (cos⁡θ,ksin⁡θ)(\cos\theta,k\sin\theta) における接線は y−ksin⁡θ=−kcos⁡θsin⁡θ(x−cos⁡θ).\displaystyle y-k\sin\theta=-\frac{k\cos\theta}{\sin\theta}(x-\cos\theta). したがって切片は f(k)=1cos⁡θ,g(k)=ksin⁡θ.\displaystyle f(k)=\frac1{\cos\theta},\qquad g(k)=\frac{k}{\sin\theta}. θ\theta は定数だから、x>0x>0 において f,gf,g は微分可能で f′(x)=0,g′(x)=1sin⁡θ.\displaystyle f'(x)=0,\qquad g'(x)=\frac1{\sin\theta}.

(3) k>1k>1 の焦点は (0,±k2−1)(0,\pm\sqrt{k^2-1})、0<k<10<k<1 の焦点は (±1−k2,0)(\pm\sqrt{1-k^2},0)。楕円の焦点までの距離の和は長軸の長さなので h(k)={2(0<k≦1),2k(k≧1).h(k)=\begin{cases}2&(0<k\le1),\\2k&(k\ge1).\end{cases} k=1k=1 でも指定された二焦点はともに原点なので h(1)=2h(1)=2。 t=(1/2)x→0+t=(1/2)^x\to0^+ とおけば h(1−t)−h(1)t=0,h(1+t)−h(1)t=2.\displaystyle \frac{h(1-t)-h(1)}t=0,\qquad\frac{h(1+t)-h(1)}t=2. よって問題の二つの極限は順に 0,20,2。左微分係数は 00、右微分係数は 22 であり、hh は x=1x=1 では微分不可能である。他の x>0x>0 では定数関数または一次関数なので微分可能。

(4) θ=π/4\theta=\pi/4 のとき、接点は T=(1/2,k/2)T=(1/\sqrt2,k/\sqrt2)、軸との交点は A=(2,0),B=(0,k2)A=(\sqrt2,0), B=(0,k\sqrt2)。 yy 座標を kk で割ると楕円は単位円に、接線は X+Y=2X+Y=\sqrt2 に移る。この円と接線・両軸に囲まれる二領域は Y=XY=X に関して対称だから、面積は等しい。元へ戻す縦方向の拡大はどちらの面積も同じく kk 倍するので、求める比は S1:S2=1:1.\boxed{S_1:S_2=1:1}. 実際、三角形 OATOAT の面積は k/2k/2、対応する楕円の扇形は単位円の中心角 π/4\pi/4 の扇形を縦に kk 倍したものだから面積 kπ/8k\pi/8。従って両領域とも k(4−π)/8k(4-\pi)/8 となる。

左から「0<k<1」「k=1」「k>1」の3図で、順に横長の楕円、円、縦長の楕円が青い実線で描かれている。各図にx,y軸があり、xの目盛は−1,0,1、yの目盛は−1.5から1.5まで0.5刻みである。各曲線の左右上下端に青い点があり、右端に(1,0)、上端に(0,k)と記されている。

各図は代表的な形。どの場合も横方向の半径は1で、縦方向の半径だけが kk となる。

この問題で使う考え方

  • 接線
  • 片側微分
  • 面積の拡大

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