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慶應義塾大学/2007年度/一般

慶應義塾大学 2007年 数学 第I問解答・解説

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1問題

慶應義塾大学2007年度第I問

以下の文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい。

(1) xyxy 平面上の曲線 5x2+23xy+7y2=165x^{2}+2\sqrt{3}xy+7y^{2}=16上の点は原点を中心とする 30∘30^\circ の回転移動によって,楕円 x2(あ)+y2(い)=1\displaystyle \frac{x^{2}}{\boxed{\text{(あ)}}}+\frac{y^{2}}{\boxed{\text{(い)}}}=1上の点に移る。

(2) 四角形 ABCDABCD において,AB=1, BC=2, CD=3, DA=4AB=1,\ BC=2,\ CD=3,\ DA=4 であり,すべての内角が 180∘180^\circ 未満であるとき,対角線 ACAC の長さを xx,t=x2t=x^{2} とおくと,この四角形の面積 SS は tt の式として S=(う)S=\boxed{\text{(う)}} と表される。ゆえに SS は t=x2=(え)t=x^{2}=\boxed{\text{(え)}} のとき最大となる。

(3) xyxy 平面上の曲線 C:2y=∣x2−5x+4∣C:2y=|x^{2}-5x+4| と直線 l:y=kx (k>0)l:y=kx\ (k>0) が3個の共有点をもっているとする。このとき k=(お)k=\boxed{\text{(お)}} である。また,曲線 CC と直線 ll で囲まれる部分の面積は (か)\boxed{\text{(か)}} である。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) (あ)=4, ()=4,\space{}(い)=2;)=2;
    (2) (う)=(t−1)(9−t)+(t−1)(49−t)4, (\displaystyle )=\frac{\sqrt{(t-1)(9-t)}+\sqrt{(t-1)(49-t)}}{4},\space{}(え)=557;\displaystyle )=\frac{55}{7};
    (3) (お)=12, (\displaystyle )=\frac12,\space{}(か)=205−276\displaystyle )=\frac{20\sqrt5-27}{6}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 回転後の座標を (X,Y)(X,Y) とする。原点中心に反時計回りに 30∘30^\circ 回転するので X=32x−12y,Y=12x+32y,\displaystyle X=\frac{\sqrt3}{2}x-\frac12y,\qquad Y=\frac12x+\frac{\sqrt3}{2}y, したがって x=32X+12Y,y=−12X+32Y.\displaystyle x=\frac{\sqrt3}{2}X+\frac12Y,\qquad y=-\frac12X+\frac{\sqrt3}{2}Y. これを元の式に代入すると、交差項の係数は 00 となり、 5x2+23xy+7y2=4X2+8Y2.5x^2+2\sqrt3xy+7y^2=4X^2+8Y^2. よって回転後の曲線は 4X2+8Y2=164X^2+8Y^2=16、すなわち X24+Y22=1\displaystyle \frac{X^2}{4}+\frac{Y^2}{2}=1 である。したがって (あ)=4, (い)=2(あ)=4,\ (い)=2。

(2) 四角形は凸なので、対角線 ACAC で二つの三角形に分かれ、その面積の和が SS である。三角形 ABCABC の三辺は 1,2,x1,2,x であるから、三角不等式より 1<x<31<x<3、したがって 1<t<91<t<9 である。三角形 ADCADC の三辺は 4,3,x4,3,x であり、この範囲では三角形が成立する。

三辺が a,b,ca,b,c の三角形の面積を KK とすると、余弦定理と K=12absin⁡C\displaystyle K=\frac12ab\sin C から 16K2=4a2b2−(a2+b2−c2)2=(a+b+c)(−a+b+c)(a−b+c)(a+b−c)16K^2=4a^2b^2-(a^2+b^2-c^2)^2 =(a+b+c)(-a+b+c)(a-b+c)(a+b-c) を得る。これを二つの三角形に用いると KABC=14(t−1)(9−t),KADC=14(t−1)(49−t).\displaystyle K_{ABC}=\frac14\sqrt{(t-1)(9-t)},\qquad K_{ADC}=\frac14\sqrt{(t-1)(49-t)}. したがって S(t)=14((t−1)(9−t)+(t−1)(49−t))=t−14(9−t+49−t),\displaystyle S(t)=\frac14\left(\sqrt{(t-1)(9-t)}+\sqrt{(t-1)(49-t)}\right) =\frac{\sqrt{t-1}}4\left(\sqrt{9-t}+\sqrt{49-t}\right), これが (う)(う) に入る式である。

1<t<91<t<9 で微分すると S′(t)=14t−1(5−t9−t+25−t49−t).\displaystyle S'(t)=\frac1{4\sqrt{t-1}}\left(\frac{5-t}{\sqrt{9-t}}+\frac{25-t}{\sqrt{49-t}}\right). 1<t≦51<t\le5 では S′(t)>0S'(t)>0。5<t<95<t<9 では S′(t)=0S'(t)=0 は t−59−t=25−t49−t\displaystyle \frac{t-5}{\sqrt{9-t}}=\frac{25-t}{\sqrt{49-t}} と同値である。ここで L(t)=t−59−t,R(t)=25−t49−t\displaystyle L(t)=\frac{t-5}{\sqrt{9-t}},\qquad R(t)=\frac{25-t}{\sqrt{49-t}} とおく。5<t<95<t<9 では L′(t)=13−t2(9−t)3/2>0,R′(t)=t−732(49−t)3/2<0\displaystyle L'(t)=\frac{13-t}{2(9-t)^{3/2}}>0,\qquad R'(t)=\frac{t-73}{2(49-t)^{3/2}}<0 である。分母は正で、13−t>0, t−73<013-t>0,\ t-73<0 だから、LL は単調増加、RR は単調減少し、L(t)=R(t)L(t)=R(t) は高々1つの解しかもたない。両辺を二乗した式 (t−5)2(49−t)=(25−t)2(9−t)(t-5)^2(49-t)=(25-t)^2(9-t) を満たす t=557\displaystyle t=\frac{55}{7} は (5,9)(5,9) にあり、正の両辺を比較しても上の等式を満たす。したがって唯一の交点は t=557\displaystyle t=\frac{55}{7} である。5<t<95<t<9 では S′(t)S'(t) の符号は R(t)−L(t)R(t)-L(t) の符号と一致するので、5<t<557\displaystyle 5<t<\frac{55}{7} で正、557<t<9\displaystyle \frac{55}{7}<t<9 で負となる。1<t≦51<t\le5 でも S′(t)>0S'(t)>0 だから、S(t)S(t) は t=557\displaystyle t=\frac{55}{7} まで増加し、その後減少する。よってこの区間では S(t)S(t) は t=557\displaystyle t=\frac{55}{7} で最大となる。この値が凸な四角形で実現することを確かめる。t=557\displaystyle t=\frac{55}{7} とおくと 1<x=t<31<x=\sqrt t<3 であり、辺長 (1,2,x)(1,2,x) の三角形 ABCABC と辺長 (4,3,x)(4,3,x) の三角形 ADCADC は、いずれも三角不等式を満たす。これらを共通辺 ACAC の反対側に置く。

頂点 AA における二つの三角形の角を U=∠BACU=\angle BAC、V=∠CADV=\angle CAD とする。余弦定理から cos⁡U+cos⁡V=t−32t+t+78t=5t−58t>0.\displaystyle \cos U+\cos V=\frac{t-3}{2\sqrt t}+\frac{t+7}{8\sqrt t}=\frac{5t-5}{8\sqrt t}>0. 同様に、CC における角を W=∠BCAW=\angle BCA、Z=∠ACDZ=\angle ACD とすると cos⁡W+cos⁡Z=t+34t+t−76t=5t−512t>0.\displaystyle \cos W+\cos Z=\frac{t+3}{4\sqrt t}+\frac{t-7}{6\sqrt t}=\frac{5t-5}{12\sqrt t}>0. 各角は 00 と π\pi の間であり、恒等式 cos⁡u+cos⁡v=2cos⁡u+v2cos⁡u−v2\displaystyle \cos u+\cos v=2\cos\frac{u+v}{2}\cos\frac{u-v}{2} において cos⁡u−v2>0\displaystyle \cos\frac{u-v}{2}>0 である。従って上の正の和から U+V<πU+V<\pi および W+Z<πW+Z<\pi が従う。構成した四角形は自己交差せず、A,Cの内角も π\pi 未満で、B,Dの内角は三角形の内角なので π\pi 未満である。よってこれは条件を満たす凸四角形であり、最大値は実現する。したがって (え)=557\displaystyle (え)=\frac{55}{7}。このとき S=26S=2\sqrt6 である。

(3) x≦1x\le1 または x≧4x\ge4 では曲線は y=12(x2−5x+4)\displaystyle y=\frac12(x^2-5x+4) である。直線との交点は x2−(5+2k)x+4=0x^2-(5+2k)x+4=0 を満たす。この二次式は x=0x=0 で正、x=1x=1 で負となり、また x=4x=4 で負、xx を大きくすると正になる。二次式の根は高々二つなので、外側の二つの枝に交点がそれぞれ一つずつある。共有点が全部で三つとなるには、中央の枝でただ一つの交点をもつ必要がある。

中央 1≦x≦41\le x\le4 では y=12(−x2+5x−4)\displaystyle y=\frac12(-x^2+5x-4) であり、交点の xx 座標は x2−(5−2k)x+4=0x^2-(5-2k)x+4=0 の解である。ここで qk(x)=x2−(5−2k)x+4q_k(x)=x^2-(5-2k)x+4 とおく。k>0k>0 より qk(1)=2k>0,qk(4)=8k>0.q_k(1)=2k>0,\qquad q_k(4)=8k>0. したがって両端は交点ではない。中央の枝に交点が一つだけあり、その根が単根なら、そこで二次式の符号が変わるため両端で正であることに矛盾する。よってその交点は重解である。逆に重解が 1<x<41<x<4 にあれば中央の交点は一つだけとなる。判別式より (5−2k)2−16=0(5-2k)^2-16=0。候補は k=12,92\displaystyle k=\frac12,\frac92 だが、後者の重解は x=−2x=-2 で中央の範囲外である。よって k=12\displaystyle k=\frac12、重解は x=2x=2 である。外側の交点は x=3±5x=3\pm\sqrt5 で、前者は 11 未満、後者は 44 より大きい。したがって (お)=12\displaystyle (お)=\frac12。

直線は三交点の間で曲線より上にある。a=3−5, c=3+5a=3-\sqrt5,\ c=3+\sqrt5 とすると、囲まれた部分の面積は ∫a1−x2+6x−42 dx+∫14(x−2)22 dx+∫4c−x2+6x−42 dx=55−113+32+55−73=205−276.\displaystyle \begin{aligned} &\int_a^1\frac{-x^2+6x-4}{2}\,dx +\int_1^4\frac{(x-2)^2}{2}\,dx +\int_4^c\frac{-x^2+6x-4}{2}\,dx\\ &=\frac{5\sqrt5-11}{3}+\frac32+\frac{5\sqrt5-7}{3} =\frac{20\sqrt5-27}{6}. \end{aligned} ゆえに (か)=205−276\displaystyle (か)=\frac{20\sqrt5-27}{6}。

この問題で使う考え方

  • 回転座標変換
  • ヘロン公式
  • 微分による最大化・単調性証明
  • 判別式による重解判定
  • 区間別積分

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