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高知大学/2021年度/前期

高知大学 2021年 数学 第3問解答・解説

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1問題

高知大学2021年度第3問

3辺 AB,AC,BCAB, AC, BC の長さがそれぞれ 2,3,42,3,4 であるような三角形 ABCABC を考える。P,QP,Q を、線分 PQPQ が ABCABC の面積を2等分するように、それぞれ辺 ABAB 上、辺 ACAC 上を動く点とする。このとき、次の問いに答えよ。(100点)

(1) cos⁡∠BAC\cos\angle BAC の値を求めよ。

(2) 線分 APAP、線分 AQAQ の長さを、それぞれ x,yx,y とおく。さらに、k=x−yk=x-y とおく。このとき、PQPQ の長さを、kk を用いて表せ。

(3) PQPQ の長さの最大値と最小値を求めよ.

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

(1)は余弦定理で直接cos∠BACを求める。(2)は三角比による面積公式で△APQ=△ABC/2という条件をxy=3という代数関係に翻訳し、AB,AC上という制約からxの定義域を1≦x≦2に確定した上で、△APQへの余弦定理でPQ^2をx,yの対称式として表し、k=x-yとxy=3を使ってPQ^2をkだけの式に整理する。(3)はk=x-3/xが1≦x≦21\le x\le2で単調増加であることを差の計算(因数分解)で示し、その値域 −2≦k≦1/2-2\le k\le1/2から0を含むこととk=-2で絶対値最大であることを用いてk2k^2の値域 0≦k2≦40\le k^2\le4を求め、PQ^2=k^2+15/2の最大・最小とその実現点(x,y)を確定した。最後に具体的な座標を設置して両端の場合の値を検算した。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) cos⁡∠BAC=−14\displaystyle (1)\space{}\cos\angle BAC=-\dfrac{1}{4}
    (2) PQ=k2+152\displaystyle (2)\space{}PQ=\sqrt{k^{2}+\dfrac{15}{2}}
    (3) PQの最小値=302 (x=y=3),PQ\displaystyle =\dfrac{\sqrt{30}}{2}\space{}(x=y=\sqrt3),\quad PQの最大値=462 (x=1, y=3)\displaystyle =\dfrac{\sqrt{46}}{2}\space{}(x=1,\,y=3)

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)  △\triangle ABCにおいて AB=2, AC=3, BC=4 であるから,余弦定理より cos⁡∠BAC=AB2+AC2−BC22⋅AB⋅AC=22+32−422⋅2⋅3=4+9−1612=−14.\displaystyle \cos\angle BAC=\frac{AB^{2}+AC^{2}-BC^{2}}{2\cdot AB\cdot AC}=\frac{2^{2}+3^{2}-4^{2}}{2\cdot2\cdot3}=\frac{4+9-16}{12}=-\frac{1}{4}.

(2)  cos⁡\cos∠\angle BAC=-14\displaystyle \dfrac14<0 より ∠\angle BAC は鈍角であるが,sin⁡\sin∠\angle BAC>0 であることに変わりはないので, sin⁡∠BAC=1−(−14)2=1516=154.\displaystyle \sin\angle BAC=\sqrt{1-\left(-\frac14\right)^{2}}=\sqrt{\frac{15}{16}}=\frac{\sqrt{15}}{4}. △\triangle ABC の面積は S=12⋅AB⋅AC⋅sin⁡∠BAC=12⋅2⋅3⋅154=3154.\displaystyle S=\frac12\cdot AB\cdot AC\cdot\sin\angle BAC=\frac12\cdot2\cdot3\cdot\frac{\sqrt{15}}{4}=\frac{3\sqrt{15}}{4}. P は辺AB 上,Q は辺AC 上の点で,AP=x (0<x≦\le2), AQ=y (0<y≦\le3) とすると, △APQ=12⋅x⋅y⋅sin⁡∠BAC=158xy.\displaystyle \triangle APQ=\frac12\cdot x\cdot y\cdot\sin\angle BAC=\frac{\sqrt{15}}{8}xy. 線分PQPQが△ABC\triangle ABCの面積を2等分する条件は△APQ=12S\displaystyle \triangle APQ=\dfrac12 Sであるから, 158xy=12⋅3154=3158ならばxy=3.(∗)\displaystyle \frac{\sqrt{15}}{8}xy=\frac12\cdot\frac{3\sqrt{15}}{4}=\frac{3\sqrt{15}}{8}\quad\text{ならば}\quad xy=3.\tag{$\ast$} PPが辺ABAB上,QQが辺ACAC上を動くという条件と(∗)(\ast)を両立させるには,y=3x (0<y≦3)\displaystyle y=\dfrac3x\ (0<y\le3)よりx≧1x\ge1,またx≦2x\le2であることが必要十分であるから, 1≦x≦2,y=3x,32≦y≦3.\displaystyle 1\le x\le2,\qquad y=\frac3x,\quad\frac32\le y\le3. 次に△APQ\triangle APQにおいて,頂角∠PAQ=∠BAC\angle PAQ=\angle BACであるから余弦定理より PQ2=x2+y2−2xycos⁡∠BAC=x2+y2−2xy(−14)=x2+y2+xy2.\displaystyle PQ^{2}=x^{2}+y^{2}-2xy\cos\angle BAC=x^{2}+y^{2}-2xy\left(-\frac14\right)=x^{2}+y^{2}+\frac{xy}{2}. k=x−yk=x-yとおくとx2+y2=(x−y)2+2xy=k2+2xyx^{2}+y^{2}=(x-y)^{2}+2xy=k^{2}+2xyであり,(∗)(\ast)のxy=3xy=3を用いると x2+y2=k2+6,xy2=32.\displaystyle x^{2}+y^{2}=k^{2}+6,\qquad \frac{xy}{2}=\frac32. ゆえに PQ2=k2+6+32=k2+152.\displaystyle PQ^{2}=k^{2}+6+\frac32=k^{2}+\frac{15}{2}. PQ>0PQ>0であるから, PQ= k2+152 (k=x−y).\displaystyle \boxed{PQ=\sqrt{\,k^{2}+\dfrac{15}{2}\,}}\qquad(k=x-y).

(3)  (2)の結果PQ2=k2+152\displaystyle PQ^{2}=k^{2}+\dfrac{15}{2}より,PQPQの最大・最小はk2k^{2}の最大・最小と対応する。そこで1≦x≦21\le x\le2における k=k(x)=x−3x\displaystyle k=k(x)=x-\frac{3}{x} の値域を調べる。1≦x1<x2≦21\le x_{1}<x_{2}\le2のとき, k(x2)−k(x1)=(x2−x1)+3(1x1−1x2)=(x2−x1)+3(x2−x1)x1x2=(x2−x1)(1+3x1x2)>0\displaystyle k(x_{2})-k(x_{1})=(x_{2}-x_{1})+3\left(\frac{1}{x_{1}}-\frac{1}{x_{2}}\right)=(x_{2}-x_{1})+\frac{3(x_{2}-x_{1})}{x_{1}x_{2}}=(x_{2}-x_{1})\left(1+\frac{3}{x_{1}x_{2}}\right)>0 であるから,k(x)k(x)は1≦x≦21\le x\le2で単調増加である。ゆえにk(x)k(x)は連続関数として k(1)=1−3=−2,k(2)=2−32=12\displaystyle k(1)=1-3=-2,\qquad k(2)=2-\frac32=\frac12 の間のすべての値を過不足なくとり,kkの値域は −2≦k≦12\displaystyle -2\le k\le\frac12 である。この区間にはk=0k=0(1≦x=3≦21\le x=\sqrt3\le2に対応)が含まれるから,k2k^{2}の最小値はk=0k=0のとき00である。また∣−2∣=2>∣12∣=12\displaystyle |-2|=2>\left|\dfrac12\right|=\dfrac12であるから,k2k^{2}の最大値はk=−2k=-2(x=1, y=3x=1,\,y=3)のとき44である。したがって 152≦PQ2≦152+4=232.\displaystyle \frac{15}{2}\le PQ^{2}\le\frac{15}{2}+4=\frac{23}{2}. k=0k=0はx=y=3x=y=\sqrt3(このときxy=3xy=3を満たし,1≦3≦21\le\sqrt3\le2なので実現可能)で成り立つので, PQmin⁡=152=302(x=y=3 のとき),\displaystyle PQ_{\min}=\sqrt{\frac{15}{2}}=\frac{\sqrt{30}}{2}\quad(x=y=\sqrt3\ \text{のとき}), k=−2k=-2はx=1, y=3x=1,\ y=3(すなわちPPがABABの中点,Q=CQ=C)で成り立つので, PQmax⁡=232=462(x=1, y=3 のとき).\displaystyle PQ_{\max}=\sqrt{\frac{23}{2}}=\frac{\sqrt{46}}{2}\quad(x=1,\,y=3\ \text{のとき}). (検算:座標をA=(0,0), B=(2,0), C=(−34,3154)\displaystyle A=(0,0),\,B=(2,0),\,C=\left(-\dfrac34,\dfrac{3\sqrt{15}}{4}\right)ととるとAB=2, AC=3AB=2,\,AC=3かつBC2=(114)2+(3154)2=16\displaystyle BC^{2}=\left(\dfrac{11}{4}\right)^{2}+\left(\dfrac{3\sqrt{15}}{4}\right)^{2}=16となりBC=4BC=4と一致する。x=1,y=3x=1,y=3のときP=(1,0), Q=CP=(1,0),\,Q=CでPQ2=(74)2+(3154)2=232\displaystyle PQ^{2}=\left(\dfrac74\right)^2+\left(\dfrac{3\sqrt{15}}4\right)^2=\dfrac{23}{2},x=y=3x=y=\sqrt3のときP=(3,0), Q=3(−14,154)\displaystyle P=(\sqrt3,0),\,Q=\sqrt3\left(-\dfrac14,\dfrac{\sqrt{15}}4\right)でPQ2=7516+4516=152\displaystyle PQ^{2}=\dfrac{75}{16}+\dfrac{45}{16}=\dfrac{15}{2}となり,いずれも上の結果と一致する。)

この問題で使う考え方

  • 余弦定理
  • 三角比による面積
  • 二次関数の最大・最小

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