本文へ進む
メニュー
医学部数学 過去問DB問題を探す

和歌山県立医科大学/2026年度/前期

和歌山県立医科大学 2026年 数学 第1問解答・解説

このページには広告が含まれます。

1問題

和歌山県立医科大学2026年度第1問

△ABC\triangle ABC とその内接円を考える。内接円と辺 BCBC、辺 CACA、辺 ABAB との接点をそれぞれ P,Q,RP,Q,R とし、△ABC\triangle ABC の面積を SS、△PQR\triangle PQR の面積を TT とする。このとき、次の問いに答えよ。ただし、BC=a, CA=b, AB=cBC=a,\ CA=b,\ AB=c とする。

(1) TS\displaystyle \frac{T}{S} を a,b,ca,b,c を用いて表せ。

(2) a=t, b=c=1a=t,\ b=c=1 のとき、TS\displaystyle \frac{T}{S} の最大値とそれをとる tt の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) TS=(b+c−a)(c+a−b)(a+b−c)4abc\displaystyle \frac TS=\frac{(b+c-a)(c+a-b)(a+b-c)}{4abc}。(2) 最大値14\displaystyle \frac14(t=1)。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

問題の確認

三角形 ABCABC の辺長を BC=a, CA=b, AB=cBC=a,\ CA=b,\ AB=c、内接円の半径を rr、半周長を s=(a+b+c)/2s=(a+b+c)/2 とする。接点 P,Q,RP,Q,R はそれぞれ辺 BC,CA,ABBC,CA,AB 上にあり、S=[ABC]S=[ABC]、T=[PQR]T=[PQR] である。三角形は非退化なので a,b,c>0a,b,c>0 かつ三角不等式を満たす。

(1) T/ST/S

同じ点から円に引いた接線の長さは等しい。各頂点から接点までの長さを xA,xB,xCx_A,x_B,x_C とすると

xA=s−a=b+c−a2,xB=s−b=c+a−b2,xC=s−c=a+b−c2.\displaystyle x_A=s-a=\frac{b+c-a}{2},\qquad x_B=s-b=\frac{c+a-b}{2},\qquad x_C=s-c=\frac{a+b-c}{2}.

たとえば xA+xB=cx_A+x_B=c、xB+xC=ax_B+x_C=a、xC+xA=bx_C+x_A=b である。

接点 Q,RQ,R における半径は接線に垂直である。四角形 AQIRAQIR(II は内心)の内角の和から

∠QIR=180∘−A.\angle QIR=180^\circ-A.

同様に、接点 R,PR,P に対する中心角は 180∘−B180^\circ-B、接点 P,QP,Q に対する中心角は 180∘−C180^\circ-C である。円周角は同じ弧に対する中心角の半分なので

∠QPR=90∘−A2,∠PRQ=90∘−C2,∠PQR=90∘−B2.\displaystyle \angle QPR=90^\circ-\frac A2,\quad \angle PRQ=90^\circ-\frac C2,\quad \angle PQR=90^\circ-\frac B2.

三角形 PQRPQR の外接円半径は rr である。正弦定理より、外接円半径を rr とすると各辺は 2rsin⁡(対角)2r\sin(\text{対角}) と表せる。よって三角形の面積公式から

T=2r2sin⁡∠QPRsin⁡∠PRQsin⁡∠PQR=2r2cos⁡A2cos⁡B2cos⁡C2.\displaystyle T=2r^2\sin\angle QPR\sin\angle PRQ\sin\angle PQR =2r^2\cos\frac A2\cos\frac B2\cos\frac C2.

また S=rsS=rs である。余弦定理から得られる半角公式

cos⁡A2=s(s−a)bc,cos⁡B2=s(s−b)ca,cos⁡C2=s(s−c)ab\displaystyle \cos\frac A2=\sqrt{\frac{s(s-a)}{bc}},\quad \cos\frac B2=\sqrt{\frac{s(s-b)}{ca}},\quad \cos\frac C2=\sqrt{\frac{s(s-c)}{ab}}

を掛け合わせると

cos⁡A2cos⁡B2cos⁡C2=s3/2(s−a)(s−b)(s−c)abc.\displaystyle \cos\frac A2\cos\frac B2\cos\frac C2 =\frac{s^{3/2}\sqrt{(s-a)(s-b)(s-c)}}{abc}.

面積について S2=s(s−a)(s−b)(s−c)S^2=s(s-a)(s-b)(s-c)(ヘロンの公式)かつ S=rsS=rs なので

(s−a)(s−b)(s−c)=r2s,cos⁡A2cos⁡B2cos⁡C2=rs2abc.\displaystyle (s-a)(s-b)(s-c)=r^2s, \quad \cos\frac A2\cos\frac B2\cos\frac C2=\frac{rs^2}{abc}.

したがって

TS=2r2rs⋅rs2abc=2r2sabc=2(s−a)(s−b)(s−c)abc=(b+c−a)(c+a−b)(a+b−c)4abc.\displaystyle \frac TS=\frac{2r^2}{rs}\cdot\frac{rs^2}{abc} =\frac{2r^2s}{abc} =\boxed{\frac{2(s-a)(s-b)(s-c)}{abc}} =\boxed{\frac{(b+c-a)(c+a-b)(a+b-c)}{4abc}}.

(2) a=t, b=c=1a=t,\ b=c=1 のとき

三角形が非退化である条件は 0<t<20<t<2 である。半周長は s=(t+2)/2s=(t+2)/2 だから

s−a=2−t2,s−b=s−c=t2.\displaystyle s-a=\frac{2-t}{2},\qquad s-b=s-c=\frac t2.

(1) の式を用いると

TS=2⋅2−t2⋅t2⋅t2t⋅1⋅1=t(2−t)4=14−(t−1)24.\displaystyle \frac TS=\frac{2\cdot\frac{2-t}{2}\cdot\frac t2\cdot\frac t2}{t\cdot1\cdot1} =\frac{t(2-t)}4 =\frac14-\frac{(t-1)^2}{4}.

全域 0<t<20<t<2 で (t−1)2≧0(t-1)^2\ge0 だから T/S≦1/4T/S\le1/4。等号は t=1t=1 で成立し、この値は許容範囲内である。よって最大値は

TS=14(t=1).\displaystyle \boxed{\frac TS=\frac14\quad(t=1)}.

検算・自己点検

正三角形 a=b=c=1a=b=c=1 を代入すると (1) は T/S=2(1/2)3=1/4T/S=2(1/2)^3=1/4 となる。接点三角形の各辺は元の三角形の各辺の半分なので、面積比 1/41/4 と一致する。(2) も t=1t=1 で正三角形となり、同じ比を与える。用いたのは接線の長さ、円周角、正弦定理、半角公式、ヘロンの公式、平方完成であり、高校範囲内である。

この問題で使う考え方

  • 円の性質
  • 三角形の中心
  • 正弦定理
  • 余弦定理
  • 半角の公式
  • 三角比による面積
  • 二次関数の最大・最小

PR

数学を1対1で教わるオンライン塾「数強塾」

数強塾は、中学生・高校生のための数学専門のオンライン個別指導塾です。プロ講師がマンツーマンで教え、大学受験の数学にも対応しています。入塾の前に、今の学習状況と目標を確かめる診断授業(体験・3,000円、税込)を受けられます。

「数強塾」オンライン数学克服塾〈プロ講師〉

東大生と1対1で学べるオンライン個別指導「トウコベ」

トウコベは、東大生を中心に難関大学の学生が講師を務める、完全マンツーマンのオンライン個別指導です。はじめに、オンラインの説明会・勉強相談(無料)をWebで予約でき、その後にお試し授業を受けられます。

トウコベ公式サイト

似た問題を、ほかの大学で

答えや解説の誤りに気づいたら、お問い合わせから教えてください。