放物線 C:y=(x−3)2 上の点を Q=(u,(u−3)2)、直線 ℓ:y=−x 上の点を P=(t,−t) とおく。距離の二乗を用いれば、平方根を扱わずに最小値を調べられる。
(1) t=3
このとき P=(3,−3)。v=(u−3)2 とおくと v≧0 であり、
PQ2=(u−3)2+((u−3)2+3)2=v+(v+3)2=v2+7v+9.
したがって
PQ2−9=v(v+7)≧0.
等号は v=0、すなわち u=3 のときに限る。よって最近点は Q=(3,0) であり、
Q=(3,0),PQ=3.
(2) t=−3
このとき P=(−3,3)。w=u−3 とおくと Q=(w+3,w2) なので、
PQ2=(w+6)2+(w2−3)2=w4−5w2+12w+45.
これを最小値候補 17 との差で因数分解すると
PQ2−17=w4−5w2+12w+28=(w+2)2(w2−4w+7)=(w+2)2((w−2)2+3)≧0.
等号は w=−2 のときに限る。したがって u=w+3=1、Q=(1,4) であり、
Q=(1,4),PQ=17.
(3) PQ が最小となるとき
すべての t と放物線 C 上の点 Q の組について距離を下から評価し、その下限を実現する組を求める。Q=(u,y) とおけば y=(u−3)2 であり、P=(t,−t) との距離の二乗は
PQ2=(u−t)2+(y+t)2=2(t−2u−y)2+2(u+y)2≧2(u+y)2.
等号は t=(u−y)/2 のときに成立する。ここで
u+y=u+(u−3)2=u2−5u+9=(u−25)2+411≧411.
よって任意の組で PQ2≧21(11/4)2=121/32。両方の等号が成立するのは
u=25,y=(25−3)2=41,t=2u−y=89
のときである。この組は全体の下限を実現するため、固定した P=(9/8,−9/8) に対しても Q=(5/2,1/4) が最近点となる。したがって
P=(89,−89),Q=(25,41),PQ=32121=8112.
検算・自己点検
(1) の点では距離が ∣0−(−3)∣=3。 (2) では座標差が (4,1) なので距離は 16+1=17。 (3) では座標差が (11/8,11/8) であり、距離は 2(11/8)2=112/8 と一致する。全小問で距離の二乗の非負差を示し等号条件を確認した。座標による距離、平方完成、因数分解のみを用いた。