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高知大学/2025年度/前期

高知大学 2025年 数学 第1問解答・解説

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1問題

高知大学2025年度第1問

a,ba,bを正の整数とし,集合P,QP,Qを次で定義する。P={(x,y)∣x,yは整数かつ x2+y2≦a2}P=\{(x,y)\mid x,y\text{は整数かつ }x^2+y^2\leq a^2\}Q={(x,y)∣x,yは整数かつ (x−b)2+y2≦4a2}Q=\{(x,y)\mid x,y\text{は整数かつ }(x-b)^2+y^2\leq4a^2\}また,有限集合AAの要素の個数をn(A)n(A)で表す。このとき,次の問いに答えよ。(100点)

(1) a=1a=1のとき,n(P)n(P)の値を求めよ。

(2) a=2a=2のとき,n(Q)n(Q)の値を求めよ。

(3) b=a2−10b=a^2-10を満たすとする。このとき,n(P∪Q)≠n(P)+n(Q)n(P\cup Q)\neq n(P)+n(Q)となるaaの値をすべて求めよ。

(4) b=20b=20のとき,n(P∪Q)n(P\cup Q)が奇数となるような最小のaaの値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

準備  有限集合について n(P∪Q)=n(P)+n(Q)−n(P∩Q)n(P\cup Q)=n(P)+n(Q)-n(P\cap Q) を用いる。

(1)  a=1a=1のとき、x2+y2≦1x^2+y^2\leq1を満たす整数点は (0,0), (1,0), (−1,0), (0,1), (0,−1)(0,0),\ (1,0),\ (-1,0),\ (0,1),\ (0,-1) の5点である。したがって n(P)=5n(P)=5。

(2)  a=2a=2のとき、x′=x−bx'=x-bとおくと、x′x'も整数全体を動き、QQの条件は x′2+y2≦16x'^2+y^2\leq16となる。x′x'ごとに数えると x′0±1±2±3±4点数91414102\begin{array}{c|ccccc} x'&0&\pm1&\pm2&\pm3&\pm4\\ \hline \text{点数}&9&14&14&10&2 \end{array} だから n(Q)=9+14+14+10+2=49n(Q)=9+14+14+10+2=49。

(3)  b=a2−10b=a^2-10で、bbは正の整数なので a≧4a\geq4。 PPに属する点のxx座標は −a≦x≦a-a\leq x\leq a、QQに属する点のxx座標は b−2a≦x≦b+2ab-2a\leq x\leq b+2aを満たす。b>0b>0より b+2a>ab+2a>aだから、これらの区間が重なる条件は b−2a≦ab-2a\leq a、すなわち b≦3ab\leq3aである。 この条件を満たすとき、整数 x0=max⁡(−a,b−2a)\displaystyle x_0=\max(-a,b-2a)は両方の区間に入り、(x0,0)∈P∩Q(x_0,0)\in P\cap Qとなる。逆に b>3ab>3aなら両区間は重ならず、共通点はない。よって n(P∪Q)≠n(P)+n(Q)すなわちP∩Q≠∅すなわちb≦3a.n(P\cup Q)\ne n(P)+n(Q)\text{すなわち} P\cap Q\ne\varnothing\text{すなわち} b\leq3a. b=a2−10b=a^2-10を代入すると a2−3a−10≦0すなわち(a−5)(a+2)≦0すなわち−2≦a≦5.a^2-3a-10\leq0\text{すなわち}(a-5)(a+2)\leq0\text{すなわち} -2\leq a\leq5. a≧4a\geq4と合わせて a=4,5a=4,5。

(4)  (x,y)↦(−x,−y)(x,y)\mapsto(-x,-y)はPPを保ち、固定される格子点は(0,0)(0,0)だけなので n(P)n(P)は奇数である。同様に (x,y)↦(2b−x,−y)(x,y)\mapsto(2b-x,-y)はQQを保ち、固定点は(b,0)(b,0)だけなので n(Q)n(Q)も奇数である。和集合の公式より、n(P∪Q)n(P\cup Q)の偶奇はn(P∩Q)n(P\cap Q)の偶奇と一致する。 P∩QP\cap Qでは(x,y)(x,y)と(x,−y)(x,-y)が組になるため、その個数の偶奇は y=0y=0上の共通点数の偶奇で決まる。このときのxxの範囲は max⁡(−a,20−2a)≦x≦a.\displaystyle \max(-a,20-2a)\leq x\leq a. a≦6a\leq6なら共通点は0個、a=7a=7なら2個で、いずれも偶数。7≦a<207\leq a<20では点数は 3a−193a-19個であり、a=8a=8で初めて奇数となる。a≧20a\geq20では点数は 2a+12a+1個だが、これより小さい a=8a=8ですでに奇数となる。したがって求める最小値は a=8a=8。

この問題で使う考え方

  • 格子点の座標別直接計数
  • 整数平行移動
  • x座標区間の重なり判定
  • 対称性による偶奇判定

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