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北里大学/2023年度/一般

北里大学 2023年 数学 第1問解答・解説

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1問題

北里大学2023年度第1問

次の各文の□にあてはまる答を求めよ。

(1) 8の6乗根のうち、実部が正で虚部が負である複素数を zz とする。このとき z=アz=\boxed{\text{ア}} であり、z+z5=イz+z^5=\boxed{\text{イ}} である。複素数平面において、点 zz を中心とする円 CC が実軸と2点 α,β\alpha,\beta で交わり、∣α−β∣=30|\alpha-\beta|=\sqrt{30} を満たしている。このとき、円 CC の半径 rr は r=ウr=\boxed{\text{ウ}} である。また、円 CC の内部にある複素数のうち、実部、虚部ともに0以上の整数であるものの個数は エ\boxed{\text{エ}} である。

(2) 点 (x,y)(x,y) は不等式 x2+(y−1)2≦1x^2+(y-1)^2\le1 の表す領域を動くとする。このとき、x−y−1x+y−3\displaystyle \dfrac{x-y-1}{x+y-3} の最大値は オ\boxed{\text{オ}} であり、x(y−1)x(y-1) の最大値は カ\boxed{\text{カ}} である。また、x2−6x+9y2−2y−3\displaystyle \dfrac{x^2-6x+9}{y^2-2y-3} の最大値は キ\boxed{\text{キ}} である。

(3) α=3+10\alpha=3+\sqrt{10}、β=3−10\beta=3-\sqrt{10} とし、正の整数 nn に対して An=αn+βnA_n=\alpha^n+\beta^n とおく。このとき、A2,A3A_2,A_3 の値はそれぞれ A2=クA_2=\boxed{\text{ク}}、A3=ケA_3=\boxed{\text{ケ}} であり、An+2A_{n+2} を An+1A_{n+1} と AnA_n を用いて表すと An+2=コA_{n+2}=\boxed{\text{コ}} である。また、α111\alpha^{111} の整数部分を KK とするとき、KK を10で割ると サ\boxed{\text{サ}} 余る。

(4) 正の整数 NN に対して、NN の正の約数の個数を f(N)f(N) とする。例えば、12の正の約数は1, 2, 3, 4, 6, 12の6個であるから、f(12)=6f(12)=6 である。

(i) f(5040)=シf(5040)=\boxed{\text{シ}} である。

(ii) f(k)=15f(k)=15 を満たす正の整数 kk のうち、2番目に小さいものは ス\boxed{\text{ス}} である。

(iii) 大小2つのサイコロを投げるとき、出る目の積を ll とおく。f(l)=4f(l)=4 となる確率は セ\boxed{\text{セ}} である。

(iv) 正の整数 mm と nn は互いに素で、等式 f(mn)=3f(m)+5f(n)−13f(mn)=3f(m)+5f(n)-13 を満たすとする。このとき、mnmn を最小にする mm と nn の組 (m,n)(m,n) は ソ\boxed{\text{ソ}} である。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) ア
    1−i32\displaystyle \frac{1-i\sqrt3}{\sqrt2}
  • (1) イ
    52+36 i2\displaystyle \frac{5\sqrt2+3\sqrt6\,i}{2}
  • (1) ウ
    3
  • (1) エ
    7
  • (2) オ
    2+√3
  • (2) カ
    1/2
  • (2) キ
    −1
  • (3) ク
    38
  • (3) ケ
    234
  • (3) コ
    6An+1+An6A_{n+1}+A_n
  • (3) サ
    4
  • (4) シ
    60
  • (4) ス
    324
  • (4) セ
    5/18
  • (4) ソ
    (6,1)

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) z6=8z^6=8 の根の偏角は kπ/3k\pi/3。実部が正で虚部が負となるものは z=2(cos⁡π3−isin⁡π3)=12−62i.\displaystyle z=\sqrt2\left(\cos\frac{\pi}{3}-i\sin\frac{\pi}{3}\right) =\frac1{\sqrt2}-\frac{\sqrt6}{2}i. また z5=42(cos⁡π3+isin⁡π3)\displaystyle z^5=4\sqrt2(\cos\frac{\pi}{3}+i\sin\frac{\pi}{3}) だから z+z5=522+362i.\displaystyle z+z^5=\frac{5\sqrt2}{2}+\frac{3\sqrt6}{2}i. 円の中心から実軸までの距離は ∣Im⁡z∣=6/2|\operatorname{Im}z|=\sqrt6/2。実軸との弦の長さより 2r2−32=30,r=3.\displaystyle 2\sqrt{r^2-\frac32}=\sqrt{30},\qquad r=3. 非負整数 m,nm,n に対し、格子点 m+nim+ni が円の内部にある条件は (m−1/2)2+(n+6/2)2<9,すなわちm2+n2−2m+6n<7.(m-1/\sqrt2)^2+(n+\sqrt6/2)^2<9, \quad\text{すなわち}\quad m^2+n^2-\sqrt2m+\sqrt6n<7. n=0n=0 では m=0,1,2,3m=0,1,2,3 の4個、n=1n=1 では m=0,1,2m=0,1,2 の3個が該当する。n≧2n\ge2 では m2−2m+n2+6n≧−12+4+26>7\displaystyle m^2-\sqrt2m+n^2+\sqrt6n\ge-\frac12+4+2\sqrt6>7 なので該当しない。従って個数は7。

(2) u=x, v=y−1u=x,\ v=y-1 と置くと u2+v2≦1u^2+v^2\le1。 x−y−1x+y−3=2−u+v2−u−v.\displaystyle \frac{x-y-1}{x+y-3} =\frac{2-u+v}{2-u-v}. 分母は 2−u−v≧2−2>02-u-v\ge2-\sqrt2>0。λ=2+3\lambda=2+\sqrt3 とすると λ(2−u−v)−(2−u+v)=2(λ−1)−{(λ−1)u+(λ+1)v}.\lambda(2-u-v)-(2-u+v) =2(\lambda-1)-\{(\lambda-1)u+(\lambda+1)v\}. 中括弧はベクトル (λ−1,λ+1)(\lambda-1,\lambda+1) と (u,v)(u,v) の内積であり、内積は二つのベクトルの長さの積以下だから、高々 (λ−1)2+(λ+1)2u2+v2≦2(λ2+1)=2(λ−1)\sqrt{(\lambda-1)^2+(\lambda+1)^2}\sqrt{u^2+v^2} \le\sqrt{2(\lambda^2+1)}=2(\lambda-1) である。よって最初の比は λ\lambda 以下で、(u,v)=(1/2,3/2)(u,v)=(1/2,\sqrt3/2) のとき等号となるから、最大値は 2+32+\sqrt3。 x(y−1)=uv≦u2+v22≦12,\displaystyle x(y-1)=uv\le\frac{u^2+v^2}{2}\le\frac12, 等号は u=v=1/2u=v=1/\sqrt2 で成り立ち、最大値は 1/21/2。 最後の比は x2−6x+9y2−2y−3=−(3−u)24−v2.\displaystyle \frac{x^2-6x+9}{y^2-2y-3} =-\frac{(3-u)^2}{4-v^2}. u≦1u\le1 より (3−u)2−(4−v2)=(1−u)2+4(1−u)+v2≧0.(3-u)^2-(4-v^2) =(1-u)^2+4(1-u)+v^2\ge0. 従ってこの比は −1-1 以下であり、(u,v)=(1,0)(u,v)=(1,0) で等号となる。最大値は −1-1。

(3) α+β=6, αβ=−1\alpha+\beta=6,\ \alpha\beta=-1 だから A2=(α+β)2−2αβ=38,A3=(α+β)3−3αβ(α+β)=234.A_2=(\alpha+\beta)^2-2\alpha\beta=38, \qquad A_3=(\alpha+\beta)^3-3\alpha\beta(\alpha+\beta)=234. 各根は t2=6t+1t^2=6t+1 を満たすため An+2=6An+1+An.A_{n+2}=6A_{n+1}+A_n. A0=2,A1=6A_0=2,A_1=6 としてこの漸化式を10を法として計算すると、AnA_n の一巡は 2,6,8,42,6,8,4 で周期4。さらに −1<β=3−10<0-1<\beta=3-\sqrt{10}<0 より、−1<β111<0-1<\beta^{111}<0 なので A111<α111=A111−β111<A111+1.A_{111}<\alpha^{111}=A_{111}-\beta^{111}<A_{111}+1. 従って K=A111K=A_{111}。111≡3(mod4)111\equiv3\pmod4 より KK を10で割った余りは4。

(4) 5040=24⋅32⋅5⋅7よりf(5040)=5⋅3⋅2⋅2=60.5040=2^4\cdot3^2\cdot5\cdot7 \quad\text{より}\quad f(5040)=5\cdot3\cdot2\cdot2=60. f(k)=15f(k)=15 となる素因数指数の型は k=p14k=p^{14} または k=p4q2k=p^4q^2(p,qp,q は異なる素数)。前者の最小は 2142^{14}。後者で素数が 2,32,3 のときは 24⋅32=1442^4\cdot3^2=144 と 22⋅34=3242^2\cdot3^4=324 になり、他の素数対では最小でも 24⋅52=4002^4\cdot5^2=400 である。従って2番目は324。

大小2つのさいころの36通りは順序つきである。f(l)=4f(l)=4 となる積は l=p3l=p^3 または相異なる素数の積で、1から36の範囲でさいころの目の積として現れるのは l=6,8,10,15.l=6,8,10,15. これらを作る順序つきの目はそれぞれ4通り、2通り、2通り、2通りで計10通り。確率は 10/36=5/1810/36=5/18。

a=f(m), b=f(n)a=f(m),\ b=f(n) とおく。(m,n)=1(m,n)=1 より f(mn)=abf(mn)=ab なので、条件は ab=3a+5b−13,すなわち (a−5)(b−3)=2.ab=3a+5b-13,\qquad\text{すなわち }(a-5)(b-3)=2. a,ba,b は正整数だから可能性は (a,b)=(6,5),(7,4),(4,1),(3,2)(a,b)=(6,5),(7,4),(4,1),(3,2)。(4,1)(4,1) では n=1n=1 であり、f(m)=4f(m)=4 を満たす最小の mm は6なので mn=6mn=6 が得られる。他の組では a≧3,b≧2a\ge3,b\ge2 となり m,n≧2m,n\ge2。互いに素な2以上の整数の積が6以下となるのは2と3の組だけだが、そのとき (a,b)=(2,2)(a,b)=(2,2) で候補にない。従って他の組では mn>6mn>6。最小にする組は (m,n)=(6,1).\boxed{(m,n)=(6,1)}.

この問題で使う考え方

  • 極形式
  • 平方完成と距離
  • コーシー・シュワルツの不等式
  • 合同式の周期
  • 素因数分解
  • 順序つき標本空間
  • 約数関数の乗法性

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