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熊本大学/2017年度/前期

熊本大学 2017年 数学 第1問解答・解説

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1問題

熊本大学2017年度第1問

半径1の円に外接する △ABC\triangle ABC について,∠CAB=2x, ∠ABC=2y, ∠BCA=2z\angle CAB=2x,\ \angle ABC=2y,\ \angle BCA=2z とする。△ABC\triangle ABC の面積を SS とするとき,以下の問いに答えよ。

(問1) S=1tan⁡x+1tan⁡y+1tan⁡z\displaystyle S=\frac{1}{\tan x}+\frac{1}{\tan y}+\frac{1}{\tan z} が成り立つことを示せ。

(問2) z=π6\displaystyle z=\frac{\pi}{6} のとき,SS の最小値とそのときの x,yx,y を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

接線長を半角の三角比で表し、三小三角形の面積和で面積公式を示す。固定されたx+yについて積和公式からsin x sin yを評価し、最小値と等号条件を求める。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • 問1S=1tan⁡x+1tan⁡y+1tan⁡z \displaystyle \quad S=\frac1{\tan x}+\frac1{\tan y}+\frac1{\tan z}\quad \text{ \qquad }\quad 問2Smin⁡=33,x=y=π6\displaystyle \quad S_{\min}=3\sqrt3,\quad x=y=\frac{\pi}{6}\quad .

4解答

解答を見る途中式つきの解答

三角形の内角から 0<x,y,z<π2,x+y+z=π2\displaystyle 0<x,y,z<\frac{\pi}{2},\qquad x+y+z=\frac{\pi}{2} である。円の中心を II、辺 AB,BC,CAAB,BC,CA との接点をそれぞれ D,E,FD,E,F とする。接線の長さは同じ点から引いたものどうしで等しいので、 AD=AF=u,BD=BE=v,CE=CF=wAD=AF=u,\qquad BD=BE=v,\qquad CE=CF=w とおく。半径は 11 で、ID⊥ABID\perp AB である。また AIAI は ∠A\angle A の二等分線だから、直角三角形 AIDAID において ∠IAD=x\angle IAD=x となる。よって tan⁡x=IDAD=1u,u=1tan⁡x.\displaystyle \tan x=\frac{ID}{AD}=\frac1u,\qquad u=\frac1{\tan x}. 同様に v=1/tan⁡y, w=1/tan⁡zv=1/\tan y,\ w=1/\tan z である。

II から各辺へ下ろした垂線の長さはいずれも 11 なので、三角形 ABCABC の面積は S=AB+BC+CA2=(u+v)+(v+w)+(w+u)2=u+v+w.\displaystyle S=\frac{AB+BC+CA}{2} =\frac{(u+v)+(v+w)+(w+u)}2 =u+v+w. したがって S=1tan⁡x+1tan⁡y+1tan⁡z,\displaystyle S=\frac1{\tan x}+\frac1{\tan y}+\frac1{\tan z}, となり、問1が示された。

問2では z=π/6z=\pi/6 だから x+y=π/3x+y=\pi/3 である。x,y>0x,y>0 より sin⁡xsin⁡y>0\sin x\sin y>0 であり、積和の公式から sin⁡xsin⁡y=cos⁡(x−y)−cos⁡(x+y)2=cos⁡(x−y)−122≦14.\displaystyle \sin x\sin y =\frac{\cos(x-y)-\cos(x+y)}2 =\frac{\cos(x-y)-\frac12}2 \leq \frac14. 等号は cos⁡(x−y)=1\cos(x-y)=1 のときに限る。ここで −π/3<x−y<π/3-\pi/3<x-y<\pi/3 なので、これは x=yx=y と同値である。また加法定理より cot⁡x+cot⁡y=sin⁡(x+y)sin⁡xsin⁡y≧sin⁡(π/3)1/4=23.\displaystyle \cot x+\cot y =\frac{\sin(x+y)}{\sin x\sin y} \geq \frac{\sin(\pi/3)}{1/4} =2\sqrt3. この等号は x=yx=y のときに成立し、そのとき x=y=π/6x=y=\pi/6 である。さらに cot⁡z=cot⁡(π/6)=3\cot z=\cot(\pi/6)=\sqrt3 だから、 S=cot⁡x+cot⁡y+cot⁡z≧33.S=\cot x+\cot y+\cot z\geq 3\sqrt3. x=y=z=π/6x=y=z=\pi/6 とすれば三角形は正三角形となり、半径 11 の内接円をもつ正三角形は存在する(各頂点から接点までの長さは 3\sqrt3、一辺は 232\sqrt3)。したがって下限は実際に達成される。

よって、最小値は 333\sqrt3、そのとき x=y=π/6x=y=\pi/6 である。

この問題で使う考え方

  • 三角形の性質
  • 三角比と相互関係
  • 三角比による面積
  • 三角関数の相互関係

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