(1) (V提供の高校範囲座標モデルによる補足。)ϕ=21+5 とすると ϕ2=ϕ+1。正二十面体の標準座標モデルとして、12頂点を (0,±1,±ϕ),(±1,±ϕ,0),(±ϕ,0,±1) と表す。符号を独立に選ぶので頂点は 4+4+4=12 個であり、各点の原点からの距離の二乗は 1+ϕ2 で一定である。 代表頂点 p=(0,1,ϕ) から距離2にある頂点は (0,−1,ϕ),(±1,ϕ,0),(±ϕ,0,1) の5個である。最初の点との距離は2であり、残る4点について距離の二乗は 1+(ϕ−1)2+ϕ2=4 となる。ここでは (ϕ−1)2=2−ϕ と ϕ2=ϕ+1 を用いた。残る6頂点 (0,1,−ϕ),(0,−1,−ϕ),(±1,−ϕ,0),(±ϕ,0,−1) までの距離の二乗は、順に 4ϕ2, 4+4ϕ2, 1+(1+ϕ)2+ϕ2, ϕ2+1+(ϕ+1)2 で、いずれも4より大きい。座標の巡回置換 (x,y,z)↦(z,x,y) と各座標の符号反転はこの12点を保ち、距離も保つ。またこれらの操作で任意の頂点を p に移せるので、どの頂点にも距離2の隣接頂点が5個ずつある。従って V=12、各頂点に集まる辺は5本であり、辺の両端を数えると E=212⋅5=30.
以下、辺の長さを2、球の半径を R とする。頂点 A の隣の5頂点は、A とその対頂点を結ぶ軸のまわりの対称性から、軸に垂直な平面上の正五角形をなす。その正五角形の外接円半径を ρ、A からその平面までの距離を u とする。正五角形の辺が2だから 2=2ρsin36∘,ρ=sin36∘1. また A と隣接頂点との距離も2なので u2+ρ2=4. 正五角形の平面は球の中心から R−u だけ離れ、同平面上の頂点は中心軸から ρ だけ離れる。よって R2=(R−u)2+ρ2, したがって 2Ru=u2+ρ2=4、R=2/u である。ここで c=cos36∘ とおくと、三倍角の公式と cos108∘=−cos72∘ より 4c3−3c=−(2c2−1),(c+1)(4c2−2c−1)=0. c>0 なので c=(1+5)/4、従って sin236∘=(5−5)/8。よって ρ2=5−58=52(5+5),u2=4−ρ2=510−25,R2=u24=25+5.
(2) C,D はそれぞれ A,B と同一直線上で球面上の反対側にあるので、位置ベクトルを a,b とすれば c=−a, d=−b である。従って4点は平面 OAB 上にある。また AB=b−a=DC,BC=−a−b=AD, より ABCD は平行四辺形である。さらに ∣a∣=∣b∣=R だから AB⋅BC=(b−a)⋅(−a−b)=∣a∣2−∣b∣2=0. 隣り合う辺が垂直なので、ABCD は長方形である。
(3) 長方形の対角線 AC は直径で AC=2R、また AB=2 である。三平方の定理より AD2=AC2−AB2=4R2−4=6+25=(1+5)2. 長さは正だから AD=1+5。
(4) 球 Q の表面積は 4πR2=2π(5+5).
(5) 1面の正三角形の面積は 3 である。中心 O から1面に下ろした垂線の足を H とし、OH=r とする。正三角形の外接円半径は 2/3 なので、面に垂直な OH と面内の頂点までの線分を使うと r2=R2−(32)2=67+35. 中心から20面へ分けた20個の角錐は合同である。従って Vol(X)=20⋅31⋅3r=32027+35=310(3+5).
(6) 共通辺の中点を M とする。球の中心から弦の中点に引いた線は弦に垂直だから OM⊥AB、また AM=1 より OM2=OA2−AM2=R2−1=23+5. 正三角形の面の中心から辺の中点までの距離は MH=MK=31 であり、OH=OK=r。OH,OK はそれぞれの面に垂直なので、三角形 OMH,OMK は直角三角形である。これらは対応する辺の長さが等しいから合同で、OM は ∠HOK を二等分する。θ=∠HOM とおくと cosθ=OMOH=OMr,cos(2θ)=2OM2r2−1=35. よって OH⋅OK=∣OH∣∣OK∣cos(2θ)=r235=1815+75.
以上より、(1)は辺30本・頂点12個・各頂点に集まる辺5本、(3)は 1+5、(4)は 2π(5+5)、(5)は 310(3+5)、(6)は 1815+75 である。(2)は上記の通り長方形である。