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奈良県立医科大学/2022年度/前期

奈良県立医科大学 2022年 数学 第2問解答・解説

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1問題

奈良県立医科大学2022年度第2問

以下の空欄を適切に埋めて文章を完成させよ。

ii を虚数単位とし,複素数平面上で複素数 z=5+3iz=5+3i に対応する点を PP とおく。

(1) 実数を係数とし zz を解にもつ2次方程式のうち,定数項が1であるものは アx2−イx+1=0\boxed{\text{ア}}x^{2}-\boxed{\text{イ}}x+1=0 である。

(2) 複素数平面の原点を中心に,PP を反時計回りに π3\displaystyle \frac{\pi}{3} だけ回転した点を QQ とする。点 QQ に対応する複素数を ww とすると,w=ウ+エiw=\boxed{\text{ウ}}+\boxed{\text{エ}}i(ウ,エは実数)であり,点 QQ は複素数平面の第 オ\boxed{\text{オ}} 象限にある。

(3) (2)で求めた複素数 ww の偏角を θ\theta とする。複素数 u=cos⁡φ+isin⁡φ(−π2<φ<π2)\displaystyle u=\cos\varphi+i\sin\varphi\quad\left(-\frac{\pi}{2}<\varphi<\frac{\pi}{2}\right) を考えると,wuwu の偏角は カ+2kπ (k は整数)\boxed{\text{カ}}+2k\pi\ (k\text{ は整数}) である。また,wuwu の虚部が0以上となるような uu に対して,tan⁡φ\tan\varphi がとり得る最大値は キ\boxed{\text{キ}} である。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

実係数2次方程式は共役な根をもつことを用いて係数を決める。回転を複素数の積で表して象限を調べ、複素数の偏角と虚部条件から最後の最大値を求める。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • ア=134,イ=517,ウ=5−332,エ=3+532,オ=2,カ=θ+φ,キ=30+173\displaystyle \mathrm{ア}=\frac{1}{34},\quad \mathrm{イ}=\frac{5}{17},\quad \mathrm{ウ}=\frac{5-3\sqrt{3}}{2},\quad \mathrm{エ}=\frac{3+5\sqrt{3}}{2},\quad \mathrm{オ}=2,\quad \mathrm{カ}=\theta+\varphi,\quad \mathrm{キ}=30+17\sqrt{3}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 実係数の2次方程式が非実数解 z=5+3iz=5+3i をもてば、その共役複素数 z‾=5−3i\overline{z}=5-3i も解である。したがって解を根にもつ2次式は実数倍を除いて (x−z)(x−z‾)=(x−5−3i)(x−5+3i)=x2−10x+34(x-z)(x-\overline{z})=(x-5-3i)(x-5+3i)=x^2-10x+34 である。定数項を 11 にするにはこの式を 3434 で割ればよいので、 134x2−517x+1=0.\displaystyle \frac{1}{34}x^2-\frac{5}{17}x+1=0. よって ア=134, イ=517\displaystyle \text{ア}=\frac{1}{34},\ \text{イ}=\frac{5}{17} である。実際、この方程式の根は 5±3i5\pm3i で、定数項も 11 である。 (2) 原点中心に反時計回りへ π3\displaystyle \frac{\pi}{3} 回転することは、対応する複素数に cos⁡π3+isin⁡π3=12+32i\displaystyle \cos\frac{\pi}{3}+i\sin\frac{\pi}{3}=\frac{1}{2}+\frac{\sqrt{3}}{2}i を掛けることに当たる。したがって w=(5+3i)(12+32i)=5−332+3+532i.\displaystyle w=(5+3i)\left(\frac{1}{2}+\frac{\sqrt{3}}{2}i\right)=\frac{5-3\sqrt{3}}{2}+\frac{3+5\sqrt{3}}{2}i. 33>53\sqrt{3}>5 は両辺が正で 27>2527>25 であることから分かるので、実部は負である。一方、虚部は正である。よって QQ は第2象限にあり、ウ=5−332, エ=3+532, オ=2\displaystyle \text{ウ}=\frac{5-3\sqrt{3}}{2},\ \text{エ}=\frac{3+5\sqrt{3}}{2},\ \text{オ}=2 である。 (3) w=∣w∣(cos⁡θ+isin⁡θ)w=|w|(\cos\theta+i\sin\theta) と表せるから、加法定理を用いると wu=∣w∣(cos⁡θ+isin⁡θ)(cos⁡φ+isin⁡φ)=∣w∣{cos⁡(θ+φ)+isin⁡(θ+φ)}.wu=|w|(\cos\theta+i\sin\theta)(\cos\varphi+i\sin\varphi)=|w|\{\cos(\theta+\varphi)+i\sin(\theta+\varphi)\}. したがって wuwu の偏角は θ+φ+2kπ\theta+\varphi+2k\pi(kk は整数)であり、カ=θ+φ\text{カ}=\theta+\varphi である。 次に w=a+biw=a+bi とおくと、(2)より a=5−332<0, b=3+532>0\displaystyle a=\frac{5-3\sqrt{3}}{2}<0,\ b=\frac{3+5\sqrt{3}}{2}>0 である。また −π2<φ<π2\displaystyle -\frac{\pi}{2}<\varphi<\frac{\pi}{2} なので cos⁡φ>0\cos\varphi>0 であり、 Im⁡(wu)=asin⁡φ+bcos⁡φ=cos⁡φ (atan⁡φ+b)≧0\operatorname{Im}(wu)=a\sin\varphi+b\cos\varphi=\cos\varphi\,(a\tan\varphi+b)\ge 0 は atan⁡φ+b≧0a\tan\varphi+b\ge 0 と同値である。a<0a<0 より、これは tan⁡φ≦−ba\displaystyle \tan\varphi\le-\frac{b}{a} と同値となる。tan⁡φ\tan\varphi はこの範囲で増加するため、最大値は境界 atan⁡φ+b=0a\tan\varphi+b=0 で実現する。実際、−b/a>0-b/a>0 は有限なので、その逆正接は (−π2,π2)\displaystyle (-\frac{\pi}{2},\frac{\pi}{2}) 内にあり、虚部が 00 となる許される値である。よって −ba=−3+535−33=(3+53)(33+5)(33)2−52=30+173.\displaystyle -\frac{b}{a}=-\frac{3+5\sqrt{3}}{5-3\sqrt{3}}=\frac{(3+5\sqrt{3})(3\sqrt{3}+5)}{(3\sqrt{3})^2-5^2}=30+17\sqrt{3}. したがって キ=30+173\text{キ}=30+17\sqrt{3} である。境界では虚部がちょうど 00 となるので、条件の「00 以上」に含まれ、最大値として実際に達する。

この問題で使う考え方

  • 複素数の四則演算
  • 解と係数の関係
  • 三角関数の加法定理
  • 三角関数の周期・グラフ
  • 複素数平面
  • 複素数の極形式

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