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日本医科大学/2013年度/前期

日本医科大学 2013年 数学 第II問解答・解説

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1問題

日本医科大学2013年度第II問

自然数m,nm,nは,2≦m<n2\leq m<nを満たすとする。

問1 次の不等式が成り立つことを証明せよ。 n+1−mm(n+1)<1m2+1(m+1)2+⋯+1(n−1)2+1n2<n+1−mn(m−1)\displaystyle \frac{n+1-m}{m(n+1)}<\frac{1}{m^{2}}+\frac{1}{(m+1)^{2}}+\cdots+\frac{1}{(n-1)^{2}}+\frac{1}{n^{2}}<\frac{n+1-m}{n(m-1)}

問2 次の不等式が成り立つことを証明せよ。 32≦lim⁡n→∞(1+122+⋯+1n2)≦2\displaystyle \frac{3}{2}\leq\lim\limits _{n\to\infty}\left(1+\frac{1}{2^{2}}+\cdots+\frac{1}{n^{2}}\right)\leq 2

問3 問2の不等式をより精密にした,次の不等式が成り立つことを証明せよ。 2918≦lim⁡n→∞(1+122+⋯+1n2)≦6136\displaystyle \frac{29}{18}\leq\lim\limits _{n\to\infty}\left(1+\frac{1}{2^{2}}+\cdots+\frac{1}{n^{2}}\right)\leq\frac{61}{36}

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)n+1−mm(n+1)<∑k=mn1k2<n+1−mn(m−1).\displaystyle (1)\quad \frac{n+1-m}{m(n+1)}<\sum\limits _{k=m}^{n}\frac1{k^2}<\frac{n+1-m}{n(m-1)}.
    (2)32≦L≦2.\displaystyle (2)\quad \frac32\leq L\leq2.
    (3)2918≦L≦6136,L=lim⁡n→∞(1+∑k=2n1k2).\displaystyle (3)\quad \frac{29}{18}\leq L\leq\frac{61}{36},\quad L=\lim\limits _{n\to\infty}\left(1+\sum\limits _{k=2}^{n}\frac1{k^2}\right).

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 2≦m≦k≦n2\leq m\leq k\leq n ならば,分母は正であり, k2<k(k+1),k(k−1)<k2k^2<k(k+1),\qquad k(k-1)<k^2 だから,逆数をとると 1k(k+1)<1k2<1k(k−1)\displaystyle \frac{1}{k(k+1)}<\frac{1}{k^2}<\frac{1}{k(k-1)} となる。これを k=m,m+1,…,nk=m,m+1,\ldots,n について加える。左辺と右辺はそれぞれ ∑k=mn1k(k+1)=∑k=mn(1k−1k+1)=1m−1n+1=n+1−mm(n+1),\displaystyle \sum\limits _{k=m}^{n}\frac{1}{k(k+1)} =\sum\limits _{k=m}^{n}\left(\frac1k-\frac1{k+1}\right) =\frac1m-\frac1{n+1} =\frac{n+1-m}{m(n+1)}, ∑k=mn1k(k−1)=∑k=mn(1k−1−1k)=1m−1−1n=n+1−mn(m−1)\displaystyle \sum\limits _{k=m}^{n}\frac{1}{k(k-1)} =\sum\limits _{k=m}^{n}\left(\frac1{k-1}-\frac1k\right) =\frac1{m-1}-\frac1n =\frac{n+1-m}{n(m-1)} と望遠和になる。各項の不等号は厳密であるから,和についても n+1−mm(n+1)<∑k=mn1k2<n+1−mn(m−1)\displaystyle \frac{n+1-m}{m(n+1)}<\sum\limits _{k=m}^{n}\frac1{k^2}<\frac{n+1-m}{n(m-1)} が成り立つ。

(2) Sn=1+∑k=2n1k2\displaystyle S_n=1+\sum\limits _{k=2}^{n}\frac1{k^2} とおく。Sn+1=Sn+1/(n+1)2>SnS_{n+1}=S_n+1/(n+1)^2>S_n だから (Sn)(S_n) は増加する。(1) に m=2m=2 を入れると,n>2n>2 に対して n−12(n+1)<∑k=2n1k2<n−1n\displaystyle \frac{n-1}{2(n+1)}<\sum\limits _{k=2}^{n}\frac1{k^2}<\frac{n-1}{n} である。したがって Sn<1+(n−1)/n<2S_n<1+(n-1)/n<2(n>2n>2)であり,S1,S2<2S_1,S_2<2 も直接確かめられる。よって (Sn)(S_n) は上に有界な増加数列なので収束する。その極限を LL とする。上の不等式に 1 を加え,n→∞n\to\infty とすると,左端は 3/23/2,右端は 22 に近づく。したがって 32≦L≦2\displaystyle \frac32\leq L\leq2 を得る。

(3) (1) に m=4m=4 を入れると,n>4n>4 に対して n−34(n+1)<∑k=4n1k2<n−33n\displaystyle \frac{n-3}{4(n+1)}<\sum\limits _{k=4}^{n}\frac1{k^2}<\frac{n-3}{3n} である。また Sn=1+14+19+∑k=4n1k2=4936+∑k=4n1k2.\displaystyle S_n=1+\frac14+\frac19+\sum\limits _{k=4}^{n}\frac1{k^2} =\frac{49}{36}+\sum\limits _{k=4}^{n}\frac1{k^2}. 両端の分数は n→∞n\to\infty でそれぞれ 1/41/4,1/31/3 に近づく。Sn→LS_n\to L であるから 4936+14≦L≦4936+13,\displaystyle \frac{49}{36}+\frac14\leq L\leq\frac{49}{36}+\frac13, すなわち 2918≦L≦6136\displaystyle \frac{29}{18}\leq L\leq\frac{61}{36} となる。

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