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山口大学/2013年度/前期

山口大学 2013年 数学 第1問解答・解説

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1問題

山口大学2013年度第1問配点 50点

等式 (2335)(1y)=x(1y)\displaystyle \begin{pmatrix}2&3\\3&5\end{pmatrix} \binom{1}{y}=x\binom{1}{y} を満たす定数 x,yx,y の組 (x,y)(x,y) を (x1,y1)(x_{1},y_{1})、(x2,y2)(x_{2},y_{2}) とする。ただし、y1<y2y_{1}<y_{2} とする。このとき、次の問いに答えなさい。

(1) (x1,y1)(x_{1},y_{1})、(x2,y2)(x_{2},y_{2}) を求めなさい。

(2) 次の等式を満たす定数 α,β\alpha,\beta の値を求めなさい。 α(1y1)+β(1y2)=(22)\displaystyle \alpha\binom{1}{y_{1}}+\beta\binom{1}{y_{2}}=\binom{2}{2}

(3) 数列 {an}\{a_{n}\}、{bn}\{b_{n}\} が (anbn)=(2335)n(22)(n=1,2,3,… )\displaystyle \binom{a_{n}}{b_{n}}= \begin{pmatrix}2&3\\3&5\end{pmatrix}^{n}\binom{2}{2} \qquad(n=1,2,3,\dots) で定められるとき、 lim⁡n→∞bnan\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\frac{b_{n}}{a_{n}} を求めなさい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) (x1,y1)=(7−352,1−52),(x2,y2)=(7+352,1+52)\displaystyle (x_1,y_1)=\left(\frac{7-3\sqrt5}{2},\frac{1-\sqrt5}{2}\right),\quad (x_2,y_2)=\left(\frac{7+3\sqrt5}{2},\frac{1+\sqrt5}{2}\right)。 (2) α=1−15,β=1+15\displaystyle \alpha=1-\frac1{\sqrt5},\quad\beta=1+\frac1{\sqrt5}。 (3) lim⁡n→∞bnan=1+52\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\frac{b_n}{a_n}=\frac{1+\sqrt5}{2}。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 行列と列ベクトルの積を成分で書くと、(2+3y, 3+5y)=(x,xy)(2+3y,\ 3+5y)=(x,xy)。よって x=2+3yx=2+3y、3+5y=xy=(2+3y)y3+5y=xy=(2+3y)y。整理して y2−y−1=0y^2-y-1=0 なので y=(1±5)/2y=(1\pm\sqrt{5})/2。y1<y2y_1<y_2 より y1=(1−5)/2y_1=(1-\sqrt{5})/2、y2=(1+5)/2y_2=(1+\sqrt{5})/2。x=2+3yx=2+3y を代入して x1=(7−35)/2x_1=(7-3\sqrt{5})/2、x2=(7+35)/2x_2=(7+3\sqrt{5})/2。

(2) 2成分を比較すると α+β=2\alpha+\beta=2、αy1+βy2=2\alpha y_1+\beta y_2=2。β=2−α\beta=2-\alpha を代入し、α=2(y2−1)/(y2−y1)=1−1/5\alpha=2(y_2-1)/(y_2-y_1)=1-1/\sqrt{5}、β=1+1/5\beta=1+1/\sqrt{5}。

(3) AA を問題文の行列、vi=(1,yi)v_i=(1,y_i) とおく。(1)より Avi=xiviAv_i=x_iv_i、(2)より (2,2)=αv1+βv2(2,2)=\alpha v_1+\beta v_2。したがって An(2,2)=αx1nv1+βx2nv2A^n(2,2)=\alpha x_1^n v_1+\beta x_2^n v_2。これは Avi=xiviAv_i=x_iv_i を繰り返し用いることで従い、一般の対角化定理は不要である。

x1>0x_1>0 は 7>357>3\sqrt{5}(両辺正で二乗すると 49>4549>45)から分かる。また x2>x1x_2>x_1、β>0\beta>0。r=x1/x2r=x_1/x_2 とおけば 0<r<10<r<1 で、bn/an=(αy1rn+βy2)/(αrn+β)b_n/a_n=(\alpha y_1r^n+\beta y_2)/(\alpha r^n+\beta)。rn→0r^n\to0 より極限は y2=(1+5)/2y_2=(1+\sqrt{5})/2。

(1) 左辺の行列とベクトルの積は (2+3y, 3+5y)(2+3y,\,3+5y) であり、右辺は (x,xy)(x,xy) である。よって x=2+3yx=2+3y、3+5y=xy=(2+3y)y3+5y=xy=(2+3y)y。整理すると y2−y−1=0y^2-y-1=0 なので y=(1±5)/2y=(1\pm\sqrt5)/2。y1<y2y_1<y_2より、y1=(1−5)/2y_1=(1-\sqrt5)/2、y2=(1+5)/2y_2=(1+\sqrt5)/2。x=2+3yx=2+3yを代入してx1=(7−35)/2x_1=(7-3\sqrt5)/2、x2=(7+35)/2x_2=(7+3\sqrt5)/2。

(2) 2成分を比較すると α+β=2\alpha+\beta=2、αy1+βy2=2\alpha y_1+\beta y_2=2。β=2−α\beta=2-\alphaを代入し、α=2(y2−1)/(y2−y1)=1−1/5\alpha=2(y_2-1)/(y_2-y_1)=1-1/\sqrt5、β=1+1/5\beta=1+1/\sqrt5。

(3) AAを問題文の行列、vi=(1,yi)v_i=(1,y_i)とおく。(1)よりAvi=xiviAv_i=x_iv_i、(2)より(2,2)=αv1+βv2(2,2)=\alpha v_1+\beta v_2。したがってAn(2,2)=αx1nv1+βx2nv2A^n(2,2)=\alpha x_1^n v_1+\beta x_2^n v_2。これはAvi=xiviAv_i=x_iv_iを繰り返し用いることで従い、一般の対角化定理は不要である。

x1>0x_1>0は7>357>3\sqrt5(両辺正で二乗すると49>4549>45)から分かる。またx2>x1x_2>x_1、β>0\beta>0。r=x1/x2r=x_1/x_2とおけば0<r<10<r<1で、bnan=αy1rn+βy2αrn+β\displaystyle \frac{b_n}{a_n}=\frac{\alpha y_1r^n+\beta y_2}{\alpha r^n+\beta}。rn→0r^n\to0より極限はy2=(1+5)/2y_2=(1+\sqrt5)/2。

この問題で使う考え方

  • 成分比較
  • 二次方程式の解の公式
  • 連立一次方程式
  • 反復適用の帰納確認
  • 等比数列の極限

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