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長崎大学/2015年度/前期

長崎大学 2015年 数学 第8問解答・解説

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1問題

長崎大学2015年度第8問

自然対数の底を ee とする。区間 x≧0x\ge0 上で定義される関数 f(x)=e−xsin⁡xf(x)=e^{-x}\sin x を考え,曲線 y=f(x)y=f(x) と xx 軸との交点を,xx 座標の小さい順に並べる。それらを P0,P1,P2,…P_{0},P_{1},P_{2},\ldots とする。点 P0P_{0} は原点である。

自然数 n  (n=1,2,3,…)n\;(n=1,2,3,\ldots) に対して,線分 Pn−1PnP_{n-1}P_{n} と y=f(x)y=f(x) で囲まれた図形の面積を SnS_{n} とする。以下の問いに答えよ。

(1) 点 PnP_{n} の xx 座標を求めよ。

(2) 面積 SnS_{n} を求めよ。

(3) In=∑k=1nSk\displaystyle I_{n}=\sum\limits _{k=1}^{n}S_{k} とする。このとき,InI_{n} と lim⁡n→∞In\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}I_{n} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)x(Pn)=nπ(1) x(Pₙ)=nπ。 (2)Sn=(1+e(−π))e(−(n−1)π)/2(2) Sₙ=(1+e^{(−π)})e^{(−(n−1)π)}/2。 (3)In=(1+e(−π))(1−e(−nπ))/(2(1−e(−π)))(3) Iₙ=(1+e^{(−π)})(1−e^{(−nπ)})/(2(1−e^{(−π)}))、lim⁡n→∞In=(1+e(−π))/(2(1−e(−π)))\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}Iₙ=(1+e^{(−π)})/(2(1−e^{(−π)}))。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

e−x>0e^{-x}>0 なので、f(x)=0f(x)=0 となるのは sin⁡x=0\sin x=0 のときに限る。x≧0x\ge0 の零点を小さい順に並べると 0,π,2π,…0,\pi,2\pi,\ldots であるから x(Pn)=nπ.x(P_n)=n\pi.

区間 ((n−1)π,nπ)((n-1)\pi,n\pi) では sin⁡x\sin x の符号は (−1)n−1(-1)^{n-1}。したがって、曲線と隣り合う零点を結ぶ線分(xx 軸上)で囲まれる面積は Sn=(−1)n−1∫(n−1)πnπe−xsin⁡x dx.\displaystyle S_n=(-1)^{n-1}\int_{(n-1)\pi}^{n\pi}e^{-x}\sin x\,dx. 部分積分を2回行うと ∫e−xsin⁡x dx=−12e−x(sin⁡x+cos⁡x)+C.\displaystyle \int e^{-x}\sin x\,dx=-\frac12e^{-x}(\sin x+\cos x)+C. 端点では sin⁡(kπ)=0\sin(k\pi)=0、cos⁡(kπ)=(−1)k\cos(k\pi)=(-1)^k なので ∫(n−1)πnπe−xsin⁡x dx=(−1)n−12(e−(n−1)π+e−nπ).\displaystyle \int_{(n-1)\pi}^{n\pi}e^{-x}\sin x\,dx =\frac{(-1)^{n-1}}2\left(e^{-(n-1)\pi}+e^{-n\pi}\right). よって Sn=1+e−π2e−(n−1)π.\displaystyle S_n=\frac{1+e^{-\pi}}2e^{-(n-1)\pi}.

q=e−πq=e^{-\pi} とおくと 0<q<10<q<1 であり、Sk=1+q2qk−1\displaystyle S_k=\frac{1+q}{2}q^{k-1}。等比数列の和から In=∑k=1nSk=1+q21−qn1−q=1+e−π21−e−nπ1−e−π.\displaystyle I_n=\sum\limits _{k=1}^nS_k=\frac{1+q}{2}\frac{1-q^n}{1-q} =\frac{1+e^{-\pi}}2\frac{1-e^{-n\pi}}{1-e^{-\pi}}. qn→0q^n\to0 より lim⁡n→∞In=1+e−π2(1−e−π).\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}I_n=\frac{1+e^{-\pi}}{2(1-e^{-\pi})}.

零点列と各区間の正弦の符号を使い、部分積分で隣り合う零点間の面積を求める。その面積は初項 1+e−π2\displaystyle \frac{1+e^{-\pi}}{2}、公比 e−πe^{-\pi} の等比数列となるので、有限和と極限を計算する。

この問題で使う考え方

  • 零点の列挙と区間ごとの符号判定
  • 部分積分による面積計算
  • 等比数列の有限和
  • 等比数列の極限

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