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高知大学/2016年度/前期

高知大学 2016年 数学 第3問解答・解説

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1問題

高知大学2016年度第3問

ある箱に1から5までの整数のうちひとつが書かれたカードがそれぞれ1枚入っている。そこから1枚カードをひき,数字を確認してから元の箱に戻す。このような操作を繰り返したとき,kk 回目に取り出したカードの数字を AkA_k とし, Tn=∑k=1nAk\displaystyle T_n=\sum\limits _{k=1}^{n}A_k とする。このとき,TnT_n が奇数となる確率を pnp_n とする。次の問いに答えよ。

(1) pn+1p_{n+1} を pnp_n を用いて表せ。

(2) 数列 {pn}\{p_n\} の一般項を求めよ。

(3) lim⁡n→∞pn\displaystyle\lim\limits _{n\to\infty}p_n を求めよ。

(100点)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) pn+1=3−pn5\displaystyle p_{n+1}=\frac{3-p_n}{5}
    (2) pn=12+(−1)n−12⋅5n\displaystyle p_n=\frac12+\frac{(-1)^{n-1}}{2\cdot5^n}
    (3) lim⁡n→∞pn=12\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}p_n=\frac12

3解答

解答を見る途中式つきの解答

箱の中のカードは 1,2,3,4,51,2,3,4,5 の5枚で,このうち奇数は 1,3,51,3,5 の3枚,偶数は 2,42,4 の2枚である。1回の試行では戻してから引くので,各回の結果は独立であり,毎回 P(奇数が出る)=35,P(偶数が出る)=25\displaystyle P(\text{奇数が出る})=\frac{3}{5},\qquad P(\text{偶数が出る})=\frac{2}{5} が成り立つ。

(1) Tn+1=Tn+An+1T_{n+1}=T_n+A_{n+1} であるから,Tn+1T_{n+1} が奇数になるのは次の2つの排反な場合に限る。

・ TnT_n が奇数で,An+1A_{n+1} が偶数のとき(確率 pn⋅25\displaystyle p_n\cdot\dfrac{2}{5})

・ TnT_n が偶数で,An+1A_{n+1} が奇数のとき(確率 (1−pn)⋅35\displaystyle (1-p_n)\cdot\dfrac{3}{5})

したがって pn+1=25pn+35(1−pn)=3−pn5.\displaystyle p_{n+1}=\frac{2}{5}p_n+\frac{3}{5}(1-p_n)=\frac{3-p_n}{5}.

(2) (1)の漸化式 pn+1=−15pn+35\displaystyle p_{n+1}=-\frac{1}{5}p_n+\frac{3}{5} の不動点 α\alpha は α=−15α+35\displaystyle \alpha=-\dfrac{1}{5}\alpha+\dfrac{3}{5} より α=12\displaystyle \alpha=\dfrac{1}{2}。両辺から α=12\displaystyle \alpha=\dfrac12 を引くと pn+1−12=−15(pn−12)\displaystyle p_{n+1}-\frac{1}{2}=-\frac{1}{5}\left(p_n-\frac{1}{2}\right) となるから,数列 {pn−12}\displaystyle \left\{p_n-\dfrac12\right\} は公比 −15\displaystyle -\dfrac15 の等比数列である。初項は n=1n=1 のとき T1=A1T_1=A_1 なので p1=P(A1が奇数)=35,p1−12=110\displaystyle p_1=P(A_1\text{が奇数})=\frac{3}{5},\qquad p_1-\frac12=\frac{1}{10} より pn−12=110(−15)n−1.\displaystyle p_n-\frac12=\frac{1}{10}\left(-\frac15\right)^{n-1}. よって pn=12+110(−15)n−1=12+(−1)n−12⋅5n.\displaystyle p_n=\frac12+\frac{1}{10}\left(-\frac15\right)^{n-1}=\frac12+\frac{(-1)^{n-1}}{2\cdot5^{n}}. (検算: n=1n=1 で 12+110=35\displaystyle \frac12+\frac{1}{10}=\frac35 と一致。n=2n=2 で 12−150=1225\displaystyle \frac12-\frac{1}{50}=\frac{12}{25} となり,(1)の漸化式に p1=35\displaystyle p_1=\frac35 を代入した 3−3/55=1225\displaystyle \frac{3-3/5}{5}=\frac{12}{25} と一致する。)

(3) ∣−15∣<1\displaystyle \left|-\dfrac15\right|<1 であるから n→∞n\to\infty のとき (−15)n−1→0\displaystyle \left(-\dfrac15\right)^{n-1}\to0。よって lim⁡n→∞pn=12.\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}p_n=\frac12.

1回で奇数カードを引く確率と偶数カードを引く確率から、合計の偶奇で場合分けして漸化式を作る。初項を定めて一般項と極限を求める。

この問題で使う考え方

  • 確率の加法と独立試行
  • 偶奇による場合分け
  • 漸化式と等比数列
  • 等比数列の極限

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