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新潟大学/2024年度

新潟大学 2024年 数学 第4問解答・解説

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1問題

新潟大学2024年度第4問

n,kを自然数とする。n個のボールとk個の箱がある。各箱は箱1、箱2、…、箱kのように表すものとする。n個のボールをk個の箱へ投げ入れる。各ボールはいずれかの箱に入るものとし、どの箱に入る確率も等しいとする。n個のボールを投げ入れた後、箱i (i=1,2,…,k) に入っているボールの個数をa_iとする。このとき、a_1+a_2+…+a_k=nとなる。次の問いに答えよ。

(1) n=4、k=5とする。このとき、a_1=0となる確率を求めよ。

(2) k≧2とする。このとき、a_1×a_2=0となる確率をn,kを用いて表せ。

(3) k=4とする。このとき、a_1×a_2×a_3×a_4≠0となる確率をp_nとする。p_nの値をnを用いて表せ。

(4) k=4とし、p_nを(3)で求めたものとする。このとき、r>0で数列{r^n(p_{n+1}−p_n)}が収束するようなrの値の範囲を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)256/625.(2)[2(k−1)n−(k−2)n]/kn.(3)pn=(4n−4⋅3n+6⋅2n−4)/4n.(4)0<r≦4/3.(1) 256/625. (2) [2(k-1)^n-(k-2)^n]/k^n. (3) p_n=(4^n-4·3^n+6·2^n-4)/4^n. (4) 0<r≤4/3.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

条件付き解答。 以下の計算は「各球の行先を、他の球と独立に、kk 箱から等確率で選ぶ」というモデルを補った場合のものである。

原文は各球がどの箱に入る確率も等しいと述べるが、球どうしの独立性は明示していない。例えば箱番号 UU を一様に1個だけ選び、すべての球を箱 UU に入れても、各球の行先は一様となる。このモデルでは(1)は 4/54/5、(3)はすべての n≧1n\ge1 で pn=0p_n=0、(4)は任意の r>0r>0 で0に収束する。したがって周辺の一様性だけでは下記の答えは一意に定まらない。

以下では補った条件により、各ボールの行き先は独立に kk 通りから等確率で選ばれるので、全結果数は knk^n である。

・ 箱1に入らない確率は、各ボールについて 4/54/5 である。したがって Pr⁡(a1=0)=(45)4=256625.\displaystyle \Pr(a_1=0)=\left(\frac45\right)^4=\frac{256}{625}.

・ Ei={ai=0}E_i=\{a_i=0\} とおくと、求める事象は E1 または E2E_1\text{ または }E_2 である。各箱を避ける確率と両方を避ける確率から Pr⁡(E1)=Pr⁡(E2)=(k−1k)n,Pr⁡(E1 と E2 がともに起こる事象)=(k−2k)n.\displaystyle \Pr(E_1)=\Pr(E_2)=\left(\frac{k-1}{k}\right)^n,\qquad \Pr(E_1\text{ と }E_2\text{ がともに起こる事象})=\left(\frac{k-2}{k}\right)^n. よって確率の加法法則より Pr⁡(a1a2=0)=Pr⁡(E1 または E2)=2(k−1)n−(k−2)nkn.\displaystyle \Pr(a_1a_2=0)=\Pr(E_1\text{ または }E_2)=\frac{2(k-1)^n-(k-2)^n}{k^n}. ここで n≧1n\geq1 なので、k=2k=2 のときも (k−2)n=0(k-2)^n=0 である。

・ Ai={ai=0}A_i=\{a_i=0\} とする。指定した jj 個の箱が空となる割当ては (4−j)n(4-j)^n 通りだから、包除して全箱に少なくとも1個入る割当て数は 4n−(41)3n+(42)2n−(43)1n+(44)0n=4n−4⋅3n+6⋅2n−4.\displaystyle 4^n-\binom41 3^n+\binom42 2^n-\binom43 1^n+\binom44 0^n =4^n-4\cdot3^n+6\cdot2^n-4. 空箱がちょうど mm 個ある配置は、差し引きの式に 1−(m1)+(m2)−⋯+(−1)m(mm)=(1−1)m=0\displaystyle 1-\binom m1+\binom m2-\cdots+(-1)^m\binom mm=(1-1)^m=0 回分残り、空箱のない配置だけが1回分残る。これが上の数え方の根拠である。n≧1n\ge1 より 0n=00^n=0。全割当て数は 4n4^n なので pn=4n−4⋅3n+6⋅2n−44n=1−4(34)n+6(12)n−4(14)n.\displaystyle p_n=\frac{4^n-4\cdot3^n+6\cdot2^n-4}{4^n} =1-4\left(\frac34\right)^n+6\left(\frac12\right)^n-4\left(\frac14\right)^n.

・ 上式から pn+1−pn=(34)n−3(12)n+3(14)n,\displaystyle p_{n+1}-p_n=\left(\frac34\right)^n-3\left(\frac12\right)^n+3\left(\frac14\right)^n, したがって rn(pn+1−pn)=(3r4)n−3(r2)n+3(r4)n.\displaystyle r^n(p_{n+1}-p_n)=\left(\frac{3r}{4}\right)^n-3\left(\frac r2\right)^n+3\left(\frac r4\right)^n. 0<r<4/30<r<4/3 なら3つの等比数列はいずれも 00 に収束する。r=4/3r=4/3 のときは右辺が 1−3(23)n+3(13)n⟶1\displaystyle 1-3\left(\frac23\right)^n+3\left(\frac13\right)^n\longrightarrow1 となる。一方、r>4/3r>4/3 とし q=3r/4>1q=3r/4>1 とおくと、右辺は qn{1−3(23)n+3(13)n}⟶+∞.\displaystyle q^n\left\{1-3\left(\frac23\right)^n+3\left(\frac13\right)^n\right\}\longrightarrow+\infty. よって収束する rr の範囲は 0<r≦43.\displaystyle 0<r\leq\frac43.

この問題で使う考え方

  • 余事象
  • 確率の加法法則
  • 有限の場合分け
  • 等比数列の極限

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