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大分大学/2014年度/前期

大分大学 2014年 数学 第3問解答・解説

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1問題

大分大学2014年度第3問

次の一連の問いに答えなさい。

(1) 自然数 mm に対して、x>0x>0 のとき ex>xmm!\displaystyle e^x>\frac{x^m}{m!} であることを示しなさい。

(2) 自然数 nn に対して、lim⁡x→∞xnex=0\displaystyle \lim\limits _{x\to\infty}\frac{x^n}{e^x}=0 を示しなさい。

(3) 自然数 nn に対して ΓK(n)=∫0Kxn−1e−x dx\displaystyle \Gamma_K(n)=\int_{0}^{K}x^{n-1}e^{-x}\,dx とするとき、lim⁡K→∞ΓK(n)\displaystyle \lim\limits _{K\to\infty}\Gamma_K(n) を求めなさい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

(1)は指数関数の積分表示を用いた数学的帰納法で示す。(2)は(1)から挟み撃ちの原理を用いる。(3)は部分積分で得られる漸化式と(2)の境界項の極限を用いて帰納的に求める。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)ex>xmm!,\displaystyle (1)\quad e^x>\dfrac{x^m}{m!},
    (2)lim⁡x→∞xnex=0,\displaystyle (2)\quad \lim\limits _{x\to\infty}\dfrac{x^n}{e^x}=0,
    (3)lim⁡K→∞ΓK(n)=(n−1)!.\displaystyle (3)\quad \lim\limits _{K\to\infty}\Gamma_K(n)=(n-1)!.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) まず m=0m=0 なら、x>0x>0 に対して指数関数は増加するから ex>e0=1=x0/0!e^x>e^0=1=x^0/0! である。 mm で不等式が成り立つとする。このとき t>0t>0 では et>tm/m!e^t>t^m/m! であるから、任意の x>0x>0 に対し ex=1+∫0xet dt>1+∫0xtmm! dt=1+xm+1(m+1)!>xm+1(m+1)!.\displaystyle e^x=1+\int_0^x e^t\,dt>1+\int_0^x\frac{t^m}{m!}\,dt=1+\frac{x^{m+1}}{(m+1)!}>\frac{x^{m+1}}{(m+1)!}. よって数学的帰納法により、すべての自然数 mm について ex>xm/m!e^x>x^m/m! が成り立つ。

(2) (1)で m=n+1m=n+1 とすると、x>0x>0 に対して 0<xnex<(n+1)!x.\displaystyle 0<\frac{x^n}{e^x}<\frac{(n+1)!}{x}. 右端は x→∞x\to\infty で 00 に収束するので、挟み撃ちの原理から lim⁡x→∞xnex=0.\displaystyle \lim\limits _{x\to\infty}\frac{x^n}{e^x}=0.

(3) まず n=1n=1 のとき ΓK(1)=∫0Ke−x dx=1−e−K⟶1=0!.\displaystyle \Gamma_K(1)=\int_0^K e^{-x}\,dx=1-e^{-K}\longrightarrow 1=0!. 次に n≧2n\ge2 とする。部分積分により ΓK(n)=∫0Kxn−1e−x dx=−Kn−1e−K+(n−1)∫0Kxn−2e−x dx=−Kn−1e−K+(n−1)ΓK(n−1).\displaystyle \Gamma_K(n)=\int_0^K x^{n-1}e^{-x}\,dx=-K^{n-1}e^{-K}+(n-1)\int_0^K x^{n-2}e^{-x}\,dx=-K^{n-1}e^{-K}+(n-1)\Gamma_K(n-1). (2)を n−1n-1 に適用すると Kn−1e−K→0K^{n-1}e^{-K}\to0 である。したがって、n−1n-1 について極限が (n−2)!(n-2)! であるとすれば、上の等式から lim⁡K→∞ΓK(n)=(n−1)(n−2)!=(n−1)!.\displaystyle \lim\limits _{K\to\infty}\Gamma_K(n)=(n-1)(n-2)!=(n-1)!. n=1n=1 の場合を基に帰納法を用いれば、すべての自然数 nn について lim⁡K→∞ΓK(n)=(n−1)!\displaystyle \lim\limits _{K\to\infty}\Gamma_K(n)=(n-1)! となる。

この問題で使う考え方

  • 不定積分
  • 指数関数のグラフ・増減
  • 関数の極限
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 不定積分・定積分の性質
  • 部分積分法
  • 数学的帰納法

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