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大分大学/2021年度/前期

大分大学 2021年 数学 第2問解答・解説

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1問題

大分大学2021年度第2問

△ABC\triangle ABC において ∠CAB\angle CAB の二等分線に2つの頂点 B,CB,C から垂線を引き,二等分線との交点をそれぞれ H,H′H,H' とする。AB→=b⃗, AC→=c⃗\overrightarrow{AB}=\vec{b},\ \overrightarrow{AC}=\vec{c} とする。このとき以下の問いに答えなさい。

(1) ベクトル 1∣c⃗∣c⃗\displaystyle \dfrac{1}{\lvert\vec{c}\rvert}\vec{c} の大きさは1であることを示しなさい。

(2) ベクトル BH→+CH′→\overrightarrow{BH}+\overrightarrow{CH'} を b⃗,c⃗\vec{b},\vec{c} を用いて表しなさい。

(3) BH→+CH′→=0⃗\overrightarrow{BH}+\overrightarrow{CH'}=\vec{0} であるとき,△ABC\triangle ABC はどのような三角形になるか。その形状を答えなさい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)∣1∣c⃗∣c⃗∣=1\displaystyle \quad \left|\frac{1}{|\vec c|}\vec c\right|=1\qquad (2)BH→+CH′→=∣c⃗∣−∣b⃗∣2(b⃗∣b⃗∣−c⃗∣c⃗∣)\displaystyle \quad \overrightarrow{BH}+\overrightarrow{CH'}=\frac{|\vec c|-|\vec b|}{2}\left(\frac{\vec b}{|\vec b|}-\frac{\vec c}{|\vec c|}\right)\qquad (3)∣b⃗∣=∣c⃗∣,\quad |\vec b|=|\vec c|,すなわち AB=AC\space{}AB=ACの二等辺三角形

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 三角形なので c⃗≠0⃗\vec c\ne\vec 0 であり、∣c⃗∣>0|\vec c|>0 である。したがって、∣1∣c⃗∣c⃗∣=1∣c⃗∣∣c⃗∣=1.\displaystyle \left|\frac{1}{|\vec c|}\vec c\right|=\frac{1}{|\vec c|}|\vec c|=1.

(2) p=∣b⃗∣p=|\vec b|, q=∣c⃗∣q=|\vec c| とおき、e⃗b=b⃗p\displaystyle \vec e_b=\frac{\vec b}{p}, e⃗c=c⃗q\displaystyle \vec e_c=\frac{\vec c}{q} とする。(1)と同様に ∣e⃗b∣=∣e⃗c∣=1|\vec e_b|=|\vec e_c|=1 である。u⃗=e⃗b+e⃗c\vec u=\vec e_b+\vec e_c とおくと、これは ∠CAB\angle CAB の二等分線の方向を表す。実際、u⃗\vec u は二つの単位ベクトルの和なのでその間の方向を向き、u⃗⋅e⃗b=u⃗⋅e⃗c\vec u\cdot\vec e_b=\vec u\cdot\vec e_c であるから、両辺となす角は等しい。θ=∠CAB\theta=\angle CAB とすると、∣u⃗∣2=2(1+cos⁡θ),b⃗⋅u⃗=p(1+cos⁡θ).|\vec u|^2=2(1+\cos\theta),\qquad \vec b\cdot\vec u=p(1+\cos\theta). 三角形は退化していないので 0<θ<π0<\theta<\pi であり、∣u⃗∣2≠0|\vec u|^2\ne0 である。

HH の位置ベクトルを tu⃗t\vec u とおく。BHBH は二等分線に垂直だから、(tu⃗−b⃗)⋅u⃗=0(t\vec u-\vec b)\cdot\vec u=0 である。よって t=b⃗⋅u⃗∣u⃗∣2=p2\displaystyle t=\frac{\vec b\cdot\vec u}{|\vec u|^2}=\frac p2 となり、AH→=p2u⃗=12(b⃗+pqc⃗).\displaystyle \overrightarrow{AH}=\frac p2\vec u=\frac12\left(\vec b+\frac pq\vec c\right). 同様に、H′H' の位置ベクトルは q2u⃗\displaystyle \frac q2\vec u であるから、AH′→=q2u⃗=12(qpb⃗+c⃗).\displaystyle \overrightarrow{AH'}=\frac q2\vec u=\frac12\left(\frac qp\vec b+\vec c\right). したがって、BH→+CH′→=(AH→−b⃗)+(AH′→−c⃗)=12((qp−1)b⃗+(pq−1)c⃗)=q−p2(b⃗p−c⃗q)=∣c⃗∣−∣b⃗∣2(b⃗∣b⃗∣−c⃗∣c⃗∣).\displaystyle \begin{aligned}\overrightarrow{BH}+\overrightarrow{CH'}&=(\overrightarrow{AH}-\vec b)+(\overrightarrow{AH'}-\vec c)\\&=\frac12\left(\left(\frac qp-1\right)\vec b+\left(\frac pq-1\right)\vec c\right)\\&=\frac{q-p}{2}\left(\frac{\vec b}{p}-\frac{\vec c}{q}\right)\\&=\frac{|\vec c|-|\vec b|}{2}\left(\frac{\vec b}{|\vec b|}-\frac{\vec c}{|\vec c|}\right).\end{aligned}

(3) 三角形が退化していないため、b⃗∣b⃗∣≠c⃗∣c⃗∣\displaystyle \frac{\vec b}{|\vec b|}\ne\frac{\vec c}{|\vec c|} である。よって (2) のベクトルが 0⃗\vec 0 となるのは ∣c⃗∣−∣b⃗∣=0|\vec c|-|\vec b|=0 のとき、かつそのときに限る。すなわち AB=ACAB=AC であり、△ABC\triangle ABC は頂点 AA を頂角とする二等辺三角形である。逆に AB=ACAB=AC を (2) に代入すれば和は 0⃗\vec 0 となるので、条件は必要十分である。

この問題で使う考え方

  • 単位ベクトル
  • 内積と垂直条件
  • 必要十分条件

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