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鹿児島大学/2015年度/新教育課程

鹿児島大学 2015年 新教育課程 数学 第3問解答・解説

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1問題

鹿児島大学2015年度第3問

新教育課程による問題である。新教育課程履修者は新教育課程による問題を解答すること。旧教育課程履修者は新教育課程または旧教育課程のどちらを解答してもよいが、両課程の問題にまたがって解答してはならない。

大問3は次の3-1、3-2、3-3から1題を選択して解答せよ。解答用紙の所定の欄に解答する問題の番号を記入すること。

3-1 数列{an}\{a_n\}はa1=0a_1=0、

an+1−an=n{1+(−1)n+1}2(n=1,2,3,…)\displaystyle a_{n+1}-a_n=\frac{n\{1+(-1)^{n+1}\}}{2}\qquad(n=1,2,3,\ldots)

により定まるものとして、次の各問いに答えよ。

(1) a2,a3,a4,a5a_2,a_3,a_4,a_5をそれぞれ求めよ。

(2) 数列{bn},{cn}\{b_n\},\{c_n\}を

bn=a2n−1,cn=a2n(n=1,2,3,…)b_n=a_{2n-1},\qquad c_n=a_{2n}\qquad(n=1,2,3,\ldots)

で定めるとき、一般項bn,cnb_n,c_nを求めよ。

(3) ∑n=150(−1)nan\displaystyle\sum\limits _{n=1}^{50}(-1)^n a_nを求めよ。

3-2 平面上に三角形ABCABCと点OOがあり、OA→=a⃗,OB→=b⃗,OC→=c⃗\overrightarrow{OA}=\vec{a},\overrightarrow{OB}=\vec{b},\overrightarrow{OC}=\vec{c}とおくとき、

a⃗⋅b⃗=b⃗⋅c⃗=c⃗⋅a⃗≠0\vec{a}\cdot\vec{b}=\vec{b}\cdot\vec{c}=\vec{c}\cdot\vec{a}\ne0

を満たしていると仮定する。辺BCBCの中点をMM、線分OBOBの中点をNNとし、三角形OBCOBCの外心をPPとする。このとき、次の各問いに答えよ。

(1) M≠PM\ne Pのとき、線分MPMPと線分OAOAは平行であることを示せ。

(2) MP→=ta⃗\overrightarrow{MP}=t\vec{a}とおいて、OP→\overrightarrow{OP}とNP→\overrightarrow{NP}をa⃗,b⃗,c⃗\vec{a},\vec{b},\vec{c}および実数ttを用いて表せ。

(3) 線分OPOPと線分NPNPの長さをa⃗,b⃗,c⃗\vec{a},\vec{b},\vec{c}を用いて表せ。

3-3 整数nn(n≧4n\geq4)に対し、2枚のコインを同時に投げる試行を繰り返し、2枚とも表が出るか、またはnn回繰り返した時点で試行を終了するときの試行の回数をXnX_nとする。確率変数XnX_nについて、次の各問いに答えよ。

(1) n−1n-1以下の自然数kkに対して、確率P(Xn=k)P(X_n=k)を求めよ。また、確率P(Xn>3)P(X_n>3)を求めよ。

(2) 確率P(Xn=n)P(X_n=n)をnnを用いて表せ。

(3) XnX_nの平均をEnE_nとかくとき、En+1−EnE_{n+1}-E_nを求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • 3-1 (1)
    a2=1,a3=1,a4=3,a5=3a2=1, a3=1, a4=3, a5=3
  • 3-1 (2)
    bn=(n−1)2,cn=n2b_n=(n−1)^2, c_n=n^2
  • 3-1 (3)
    625
  • 3-2 (1)
    MP ⟂ BC and OA ⟂ BC, hence MP ∥ OA
  • 3-2 (2)
    OP=(b+c)/2+ta;NP=c/2+taOP=(b+c)/2+t a; NP=c/2+t a
  • 3-2 (3)
    t=−12,OP→=−a⃗+b⃗+c⃗2,NP→=−a⃗+c⃗2;OP=12∣a⃗∣2+∣b⃗∣2+∣c⃗∣2−2λ,NP=12∣a⃗∣2+∣c⃗∣2−2λ,λ=a⃗⋅b⃗=b⃗⋅c⃗=c⃗⋅a⃗\displaystyle t=-\frac12,\quad \overrightarrow{OP}=\frac{-\vec a+\vec b+\vec c}{2},\quad \overrightarrow{NP}=\frac{-\vec a+\vec c}{2};\quad OP=\frac12\sqrt{|\vec a|^2+|\vec b|^2+|\vec c|^2-2\lambda},\quad NP=\frac12\sqrt{|\vec a|^2+|\vec c|^2-2\lambda},\quad \lambda=\vec a\cdot\vec b=\vec b\cdot\vec c=\vec c\cdot\vec a
  • 3-3 (1)
    Pr⁡(Xn=k)=(3/4)k−14(1≦k<n);Pr⁡(Xn>3)=2764\displaystyle \Pr(X_n=k)=\frac{(3/4)^{k-1}}{4}\quad(1\leq k<n);\qquad \Pr(X_n>3)=\frac{27}{64}
  • 3-3 (2)
    P(X_n=n)=(3/4)^(n−1)
  • 3-3 (3)
    En+1−En=(3/4)nE_{n+1}−E_n=(3/4)^n

3解答

解答を見る途中式つきの解答

3-1. 漸化式の右辺は、nn が奇数なら nn、偶数なら 00 である。よって a2=1,a3=1,a4=3,a5=3.a_2=1,\quad a_3=1,\quad a_4=3,\quad a_5=3. bn=a2n−1b_n=a_{2n-1} は奇数 1,3,…,2n−31,3,\ldots,2n-3 の和なので bn=(n−1)2b_n=(n-1)^2。さらに cn=a2n=bn+(2n−1)=n2c_n=a_{2n}=b_n+(2n-1)=n^2。したがって ∑n=150(−1)nan=∑j=125{j2−(j−1)2}=∑j=125(2j−1)=625.\displaystyle \sum\limits _{n=1}^{50}(-1)^n a_n=\sum\limits _{j=1}^{25}\{j^2-(j-1)^2\}=\sum\limits _{j=1}^{25}(2j-1)=625.

3-2. λ=a⃗⋅b⃗=b⃗⋅c⃗=c⃗⋅a⃗≠0\lambda=\vec a\cdot\vec b=\vec b\cdot\vec c=\vec c\cdot\vec a\ne0 とおく。a⃗⋅(b⃗−c⃗)=0\vec a\cdot(\vec b-\vec c)=0 だから OA⊥BCOA\perp BC。また、外心 PP は OB=OCOB=OC から等距離にあり、PB=PCPB=PC でもあるので、PP と MM を結ぶ直線は BCBC に垂直である。仮定 M≠PM\ne P より MPMP は定まり、MP∥OAMP\parallel OA。

MP→=ta⃗\overrightarrow{MP}=t\vec a とすると、OM→=(b⃗+c⃗)/2\overrightarrow{OM}=(\vec b+\vec c)/2、ON→=b⃗/2\overrightarrow{ON}=\vec b/2 より OP→=b⃗+c⃗2+ta⃗,NP→=c⃗2+ta⃗.\displaystyle \overrightarrow{OP}=\frac{\vec b+\vec c}{2}+t\vec a,\qquad \overrightarrow{NP}=\frac{\vec c}{2}+t\vec a. 外心の条件 OP=PBOP=PB を二乗して整理すると 2OP→⋅b⃗=∣b⃗∣22\overrightarrow{OP}\cdot\vec b=|\vec b|^2。上の式を代入すれば λ+2tλ=0\lambda+2t\lambda=0、従って t=−1/2t=-1/2。よって OP→=−a⃗+b⃗+c⃗2,NP→=−a⃗+c⃗2,\displaystyle \overrightarrow{OP}=\frac{-\vec a+\vec b+\vec c}{2},\qquad \overrightarrow{NP}=\frac{-\vec a+\vec c}{2}, OP=12∣a⃗∣2+∣b⃗∣2+∣c⃗∣2−2λ,NP=12∣a⃗∣2+∣c⃗∣2−2λ.\displaystyle OP=\frac12\sqrt{|\vec a|^2+|\vec b|^2+|\vec c|^2-2\lambda},\qquad NP=\frac12\sqrt{|\vec a|^2+|\vec c|^2-2\lambda}.

3-3. 1回の試行で2枚とも表が出る確率を 1/41/4、出ない確率を 3/43/4 とする。1≦k<n1\le k<n では P(Xn=k)=(34)k−114,\displaystyle P(X_n=k)=\left(\frac34\right)^{k-1}\frac14, また n≧4n\ge4 なので P(Xn>3)=(3/4)3=27/64P(X_n>3)=(3/4)^3=27/64。Xn=nX_n=n は最初の n−1n-1 回が失敗なら必ず起きるから P(Xn=n)=(34)n−1.\displaystyle P(X_n=n)=\left(\frac34\right)^{n-1}. さらに P(Xn≧k)=(3/4)k−1P(X_n\ge k)=(3/4)^{k-1} より En=∑k=1nP(Xn≧k)=4{1−(34)n},En+1−En=(34)n.\displaystyle E_n=\sum\limits _{k=1}^n P(X_n\ge k)=4\left\{1-\left(\frac34\right)^n\right\},\qquad E_{n+1}-E_n=\left(\frac34\right)^n.

3-1は奇数番目の差分だけが非零となることから部分列を平方数で表し、交代和を奇数の和に直す。3-2は内積条件からOAOAをBCBCに垂直とし、外心と中点を結ぶ線もBCBCに垂直であることを使う。外心の等距離条件で係数ttを決める。3-3は成功確率14\displaystyle \frac14の打切り幾何分布として分布と期待値を計算する。

この問題で使う考え方

  • 数列の差分和
  • 内積と垂直条件
  • 外心の等距離条件
  • 打切り幾何分布

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