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滋賀医科大学/2017年度/前期

滋賀医科大学 2017年 数学 第3問解答・解説

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1問題

滋賀医科大学2017年度第3問

AB=3, BC=4, CA=5AB=3,\ BC=4,\ CA=5 である △ABC\triangle ABC において,∠C=θ\angle C=\theta とする。次を示せ。

(1) 30∘<θ30^{\circ}<\theta

(2) θ<40∘\theta<40^{\circ}

(3) 36∘<θ36^{\circ}<\theta

(4) nθ=30∘+m×360∘n\theta=30^{\circ}+m\times360^{\circ} となる整数 n,mn,m は存在しない。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

余弦定理で cosθ=4/5 を求め、余弦の減少性と三倍角・二倍角の公式で角度を比較する。最後は仮定から得られる角度の有理性を、加法定理から作る整数係数多項式の漸化式で否定する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 30∘<θ,30^\circ<\theta,\quad (2) θ<40∘,\theta<40^\circ,\quad (3) 36∘<θ,36^\circ<\theta,\quad (4) nθ=30∘+360∘mn\theta=30^\circ+360^\circ m を満たす整数 n,m は存在しない。

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 余弦定理より cos⁡θ=CA2+CB2−AB22 CA⋅CB=52+42−322⋅5⋅4=45.\displaystyle \cos\theta=\frac{CA^2+CB^2-AB^2}{2\,CA\cdot CB}=\frac{5^2+4^2-3^2}{2\cdot5\cdot4}=\frac45. θ\thetaは三角形の内角なので0∘<θ<180∘0^\circ<\theta<180^\circである。またcos⁡30∘=3/2\cos30^\circ=\sqrt3/2であり、正の数どうしを比較して4/5<3/24/5<\sqrt3/2(8<538<5\sqrt3、すなわち64<7564<75)だからcos⁡θ<cos⁡30∘\cos\theta<\cos30^\circ。余弦は0∘0^\circから180∘180^\circまでの範囲で減少するので、30∘<θ30^\circ<\thetaである。

(2) c=cos⁡40∘c=\cos40^\circとおく。40∘<60∘40^\circ<60^\circよりc>1/2c>1/2である。三倍角の公式から 4c3−3c=cos⁡120∘=−12,f(c)=0(f(x)=4x3−3x+12).\displaystyle 4c^3-3c=\cos120^\circ=-\frac12,\qquad f(c)=0\quad(f(x)=4x^3-3x+\tfrac12). 一方、f(4/5)=37/250>0f(4/5)=37/250>0であり、 f(4/5)−f(c)=(45−c){4(1625+45c+c2)−3}.\displaystyle f(4/5)-f(c)=\left(\frac45-c\right)\left\{4\left(\frac{16}{25}+\frac45c+c^2\right)-3\right\}. c>1/2c>1/2から、中括弧内は4(16/25+2/5+1/4)−3=54/25>04(16/25+2/5+1/4)-3=54/25>0より正である。したがって4/5−c>04/5-c>0、すなわちcos⁡40∘<4/5=cos⁡θ\cos40^\circ<4/5=\cos\thetaである。余弦の減少性からθ<40∘\theta<40^\circ。

(3) c=cos⁡36∘c=\cos36^\circとおく。三倍角および二倍角の公式とcos⁡108∘=−cos⁡72∘\cos108^\circ=-\cos72^\circより 4c3−3c=cos⁡108∘=−cos⁡72∘=−(2c2−1),4c^3-3c=\cos108^\circ=-\cos72^\circ=-(2c^2-1), ゆえに(c+1)(4c2−2c−1)=0(c+1)(4c^2-2c-1)=0。c>0c>0なので4c2−2c−1=04c^2-2c-1=0、したがってc=(1+5)/4c=(1+\sqrt5)/4(もう一方の根は負)である。5>11/5\sqrt5>11/5(両辺を二乗すると5>121/255>121/25)よりcos⁡36∘=(1+5)/4>4/5=cos⁡θ\cos36^\circ=(1+\sqrt5)/4>4/5=\cos\theta。余弦の減少性から36∘<θ36^\circ<\theta。

(4) 整数n,mn,mがnθ=30∘+360∘mn\theta=30^\circ+360^\circ mを満たすと仮定する。n=0n=0ならm=−1/12m=-1/12となって整数でないから、n≠0n\ne0であり、θ/180∘=(1+12m)/(6n)\theta/180^\circ=(1+12m)/(6n)は有理数である。よって整数ppと正の整数qqを用いてqθ=180∘pq\theta=180^\circ pと書ける。 F0(X)=2,F1(X)=X,Fr+1(X)=XFr(X)−Fr−1(X)(r≧1)F_0(X)=2,\quad F_1(X)=X,\quad F_{r+1}(X)=XF_r(X)-F_{r-1}(X)\quad(r\ge1) と定めると、加法定理からFr(2cos⁡θ)=2cos⁡(rθ)F_r(2\cos\theta)=2\cos(r\theta)である。また漸化式により、各r≧1r\ge1についてFrF_rは整数係数の最高次係数1のrr次多項式である。2cos⁡θ=8/52\cos\theta=8/5なのでFq(8/5)=2cos⁡(qθ)=2(−1)pF_q(8/5)=2\cos(q\theta)=2(-1)^p。したがってFq(X)−2(−1)pF_q(X)-2(-1)^pは最高次係数1の整数係数多項式であり、8/58/5をその根にもつ。これをXq+aq−1Xq−1+⋯+a0X^q+a_{q-1}X^{q-1}+\cdots+a_0(各aja_jは整数)と書き、X=8/5X=8/5を代入して5q5^qを掛けると8q+5aq−18q−1+⋯+5qa0=08^q+5a_{q-1}8^{q-1}+\cdots+5^qa_0=0となる。左辺の第2項以下はすべて5で割り切れるので、5∣8q5\mid8^qとなるが、これは不可能である。よって仮定に反し、そのような整数n,mn,mは存在しない。

この問題で使う考え方

  • 余弦定理
  • 三角比と相互関係
  • 対偶・背理法による証明
  • 三角関数の加法定理
  • 二倍角の公式
  • 三角関数の周期・グラフ
  • 三角関数の相互関係

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