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東北医科薬科大学/2019年度/一般

東北医科薬科大学 2019年 数学 第II問解答・解説

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1問題

東北医科薬科大学2019年度第II問

中心 OO、半径 11 の円に、2つの正三角形がそれぞれ、外接、内接し、外接正三角形を図のように7つの領域に分けている。

上向きの三角形の内側に円と下向きの三角形が描かれ、中央に黒点とOの表示がある。円は外側の三角形の3辺に接し、内側の三角形は上の水平な辺の両端と下の頂点が円上にあり、これらの線で全体が7領域に区切られている。

1つの領域には同じ色を塗り、境界線を共有する2つの領域には互いに異なる色を塗ることによって、この7つの領域を塗り分ける。ただし、点 OO 中心に ±120∘\pm120^\circ 回転、または、この図を裏返し(点 OO と外接三角形の頂点を結ぶ直線に関し反転)して互いに重なる塗り分けは同じと見なす。このとき、次の問に答えよ。

(1) 赤色と青色の2色で塗り分ける方法は ア\boxed{\text{ア}} 通りである。

(2) 赤色、青色、緑色のうち2色を用いて塗り分ける方法は イ\boxed{\text{イ}} 通りである。

(3) 赤色、青色、緑色の3色を全て用いて塗り分ける方法は ウエ\boxed{\text{ウ}}\boxed{\text{エ}} 通りである。

(4) (3)の塗り分けのうち、赤色領域の面積の総和が最大となるように塗り分ける方法は オ\boxed{\text{オ}} 通りである。また、その総和の最大値は カキク−ケπコ\displaystyle \frac{\boxed{\text{カ}}\boxed{\text{キ}}\sqrt{\boxed{\text{ク}}}-\boxed{\text{ケ}}\pi}{\boxed{\text{コ}}} である。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

七領域の隣接関係を中央と三本の腕に分け、回転・反転で腕の順序が消えることを使って色型の多重集合として同値類を数える。面積は正三角形、扇形、円の面積から算出し、最大値を場合分けで比較する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • ア=2,=2,\qquad イ=6,(=6,\qquad (ウ,エ)=(5,4),)=(5,4),\qquad オ=2,153−4π4 (\displaystyle =2,\qquad \frac{15\sqrt{3}-4\pi}{4}\space{}(カ=1,=1,キ=5,=5,ク=3,=3,ケ=4,=4,コ=4).=4).

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 中央の内接正三角形の領域を Δ\Delta、円内でその外側にある三つの弓形領域を S1,S2,S3S_1,S_2,S_3、円の外側にある三つの領域を T1,T2,T3T_1,T_2,T_3 とする。各 SiS_i は Δ\Delta と対応する TiT_i の両方に隣接する。したがって隣接関係は、中央の Δ\Delta から三本の「Si,TiS_i,T_i」という腕が伸びた形である。許された回転と反転は三本の腕を任意に置換するので、同値類を数えるときは腕の順序を無視できる。

赤・青の二色では、Δ\Delta の色を決めれば、隣接条件により三つの SiS_i は反対色、三つの TiT_i は Δ\Delta と同じ色に決まる。Δ\Delta を赤または青にする二通りは異なる塗り分けであり、腕の置換では同一にならない。よって (1) は 22 通りである。

(2) 使用する二色の選び方は (32)=3\displaystyle \binom{3}{2}=3 通りである。選んだ二色それぞれについて、中央領域をどちらの色にするかの二通りがあるから、合計は 3⋅2=63\cdot2=6 通りである。

(3) 中央領域を赤と固定する。各腕では、円内領域の色は青または緑であり、円外領域には円内領域と異なる色を塗る。腕の色型は次の四種類である。 型円内領域円外領域1青赤2青緑3緑赤4緑青\begin{array}{c|c|c} \text{型}&\text{円内領域}&\text{円外領域}\\ \hline 1&\text{青}&\text{赤}\\ 2&\text{青}&\text{緑}\\ 3&\text{緑}&\text{赤}\\ 4&\text{緑}&\text{青} \end{array} 三本の腕は置換して同じと見なすため、四種類から重複を許して三つを選ぶ多重集合が一つの同値類になる。その総数は、三本とも同じ型が 44 通り、二本が同じ型で残り一本が別型が 4⋅3=124\cdot3=12 通り、三本が全て異なる型が (43)=4\displaystyle \binom{4}{3}=4 通りなので、合計 2020 通りである。このうち緑を使わないものは型1だけを三本選ぶ一通り、青を使わないものは型3だけを三本選ぶ一通りである。したがって、赤・青・緑を全て使う同値類は、中央を赤とした場合 20−1−1=1820-1-1=18 通りである。中央の色は赤・青・緑の三通りから選べるので、求める総数は 18⋅3=5418\cdot3=54 通りである。

(4) 外接正三角形の内接円の半径が 11 である。正三角形の内接円半径は辺長の 36\displaystyle \dfrac{\sqrt3}{6} 倍なので、その辺長は 232\sqrt3、面積は 333\sqrt3 である。内接正三角形は半径 11 の円に内接し、各辺が中心に対して張る角は 120∘120^\circ だから、その面積は U=334.\displaystyle U=\frac{3\sqrt3}{4}. 円内の弓形一つの面積は、中心角 120∘120^\circ の扇形から二辺が 11、その間の角が 120∘120^\circ の三角形を引いて S=π3−34\displaystyle S=\frac{\pi}{3}-\frac{\sqrt3}{4} となる。三つの円外領域は等面積であり、その合計は外接正三角形から円を除いた面積 33−π3\sqrt3-\pi なので、一つの面積は T=3−π3\displaystyle T=\sqrt3-\frac{\pi}{3} である。領域面積の検算として、七領域の面積の和は U+3S+3T=334+(π−334)+(33−π)=33\displaystyle U+3S+3T=\frac{3\sqrt3}{4}+\left(\pi-\frac{3\sqrt3}{4}\right)+(3\sqrt3-\pi)=3\sqrt3 となり、外接正三角形の面積と一致する。

中央領域を赤にすると三つの円内領域は赤にできないが、三つの円外領域は全て赤にできる。したがって赤の面積は最大で U+3T=153−4π4\displaystyle U+3T=\frac{15\sqrt3-4\pi}{4} となる。一方、中央領域が赤でないときは、各腕で円内領域と円外領域を同時に赤にはできないから、各腕から得られる赤の面積は SS または TT 以下なので、三本の腕全体では 3max⁡(S,T)=max⁡(3S,3T)\displaystyle 3\max(S,T)=\max(3S,3T) 以下である。候補値との差は (U+3T)−3T=U>0,(U+3T)−3S=93−4π2>0.\displaystyle (U+3T)-3T=U>0,\qquad (U+3T)-3S=\frac{9\sqrt3-4\pi}{2}>0. 後者は、半径 11 の円を外接する正六角形の面積が 232\sqrt3 であることから π<23\pi<2\sqrt3 と分かり、93−4π>3>09\sqrt3-4\pi>\sqrt3>0 による。よって最大には中央領域が赤で、三つの円外領域が全て赤でなければならない。このとき円内の三領域は青または緑であり、両方を使う必要がある。腕の置換を同一視すると、円内領域の色の組合せは「青二つ・緑一つ」または「青一つ・緑二つ」の二種類である。したがって最大となる塗り分け方は 22 通りである。

この問題で使う考え方

  • 三角比と相互関係
  • 三角比による面積
  • 空間図形の性質
  • 和の法則
  • 積の法則
  • 組合せ

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