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富山大学/2023年度

富山大学 2023年 数学 第1問解答・解説

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1問題

富山大学2023年度第1問

次の問いに答えよ。

(1) t = tan(x/2) (-π < x < π) とおく。このとき、sin x = 2t/(1+t²)、cos x = (1−t²)/(1+t²)、dx/dt = 2/(1+t²) であることを示せ。

(2) 定積分 ∫₀^(π/2) dx/(1+sin x+cos x) を求めよ。

(3) 2つの定積分 ∫₀^(π/2) [(1+2sin x)/(1+sin x+cos x)] dx、∫₀^(π/2) [(1+2cos x)/(1+sin x+cos x)] dx が等しいことを示せ。

(4) 定積分 ∫₀^(π/2) [(1+2sin x)/(1+sin x+cos x)] dx を求めよ。

(5) 定積分 ∫₀^(π/2) [sin x/(1+sin x+cos x)] dx を求めよ。 (解答用紙は1を使用せよ)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) sin⁡x=2t1+t2,cos⁡x=1−t21+t2,dxdt=21+t2\displaystyle \sin x=\frac{2t}{1+t^2},\quad \cos x=\frac{1-t^2}{1+t^2},\quad \frac{dx}{dt}=\frac{2}{1+t^2}. (2) ln⁡2\ln2. (3) The two integrals are equal by x↦π2−x\displaystyle x\mapsto\frac{\pi}{2}-x. (4) π2\displaystyle \frac{\pi}{2}. (5) π4−ln⁡22\displaystyle \frac{\pi}{4}-\frac{\ln2}{2}.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) t=tan⁡x2\displaystyle t=\tan\frac{x}{2}, −π<x<π-\pi<x<\pi より cos⁡x2>0\displaystyle \cos\frac{x}{2}>0 である。倍角公式を使うと sin⁡x=2t1+t2,cos⁡x=1−t21+t2.\displaystyle \sin x=\frac{2t}{1+t^2},\qquad \cos x=\frac{1-t^2}{1+t^2}. また、与えられた関係を微分して dtdx=12sec⁡2x2=1+t22>0\displaystyle \frac{dt}{dx}=\frac12\sec^2\frac{x}{2}=\frac{1+t^2}{2}>0 だから dxdt=21+t2.\displaystyle \frac{dx}{dt}=\frac{2}{1+t^2}.

(2) t=tan⁡(x/2)t=\tan(x/2) と置くと、x=0,π/2x=0,\pi/2 はそれぞれ t=0,1t=0,1 に移る。(1)より 1+sin⁡x+cos⁡x=2(1+t)1+t2,dx=21+t2 dt.\displaystyle 1+\sin x+\cos x=\frac{2(1+t)}{1+t^2},\qquad dx=\frac{2}{1+t^2}\,dt. したがって ∫0π/2dx1+sin⁡x+cos⁡x=∫01dt1+t=log⁡2.\displaystyle \int_0^{\pi/2}\frac{dx}{1+\sin x+\cos x} =\int_0^1\frac{dt}{1+t}=\log 2.

(3) x=π/2−ux=\pi/2-u と置換すると、積分する uu の範囲は 0≦u≦π/20\le u\le\pi/2 のまま、sin⁡x\sin x と cos⁡x\cos x が入れ替わり、分母 1+sin⁡x+cos⁡x1+\sin x+\cos x は変わらない。よって二つの定積分は等しい。

(4) 二つの積分を A,BA,B とすると、(3)より A=BA=B。また、二つの被積分関数の和は (1+2sin⁡x)+(1+2cos⁡x)1+sin⁡x+cos⁡x=2\displaystyle \frac{(1+2\sin x)+(1+2\cos x)}{1+\sin x+\cos x}=2 なので A+B=∫0π/22 dx=π.\displaystyle A+B=\int_0^{\pi/2}2\,dx=\pi. したがって A=π/2A=\pi/2。

(5) 求める積分を KK とする。x=π/2−ux=\pi/2-u の置換により、分子を cos⁡x\cos x とした積分も KK に等しい。従って 2K=∫0π/2sin⁡x+cos⁡x1+sin⁡x+cos⁡x dx=∫0π/2(1−11+sin⁡x+cos⁡x)dx=π2−log⁡2,\displaystyle 2K=\int_0^{\pi/2}\frac{\sin x+\cos x}{1+\sin x+\cos x}\,dx =\int_0^{\pi/2}\left(1-\frac{1}{1+\sin x+\cos x}\right)dx =\frac{\pi}{2}-\log 2, ここで(2)を用いた。ゆえに K=π4−log⁡22.\displaystyle K=\frac{\pi}{4}-\frac{\log 2}{2}.

半角正接置換で三角関数と微分を表し、最初の積分を計算する。残りは区間の反射対称性と被積分関数の和を使って評価する。

この問題で使う考え方

  • 半角正接置換
  • 倍角公式
  • 定積分の変数変換
  • 区間の反射対称性
  • 被積分関数の和

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