区間 0≦x≦1 で積分を t=x の前後に分ける。 f(x)=∫0x1+t2x−tdt+∫x11+t2t−xdt. 被積分関数の x と t を分けて書くと f(x)=x(∫0x1+t2dt−∫x11+t2dt)−∫0x1+t2tdt+∫x11+t2tdt. H(x)=1/(1+x2) とおく。微積分の基本定理から、第一括弧の導関数は 2H(x)、後ろ二つの積分の導関数はそれぞれ xH(x) と −xH(x) である。従って積の微分により x 倍した括弧を微分すると括弧そのものに 2xH(x) が加わり、後ろ二項の微分 −xH(x)+(−xH(x)) と打ち消し合う。よって f′(x)=∫0x1+t2dt−∫x11+t2dt. さらに f′′(x)=2/(1+x2)>0 だから、0≦u<v≦1 ならば f′(u)<f′(v) が成り立ち、停留点は高々一つ。
f′(x)=0 は二つの積分が等しいことと同値。置換 t=tanθ(0≦θ≦π/4)をすると ∫0x1+t2dt=θ,∫x11+t2dt=4π−θ, ただし x=tanθ。従って等号は θ=π/8、すなわち x0=tan8π=2−1 で起こる。倍角公式 tan(2θ)=2tanθ/(1−tan2θ) に 2θ=π/4 を入れ、0<tanθ<1 を使えばこの正の根を得る。f′′>0 より x0 は唯一の最小点。
同じ積分表示を整理すると f(x)=x(∫0x1+t2dt−∫x11+t2dt)+21log2−log(1+x2). 停留点では括弧が0なので f(x0)=21log2−log(1+x02)=log21+2.
最小値以外の最大値候補は端点である。 f(0)=21log2,f(1)=4π−21log2. 置換 t=tanθ により ∫01dt/(1+t2)=π/4、また ∫01dt/(1+t)=log2。従って f(1)−f(0)=∫01(1+t21−1+t1)dt>0, 右辺の被積分関数は 0<t<1 で t(1−t)/((1+t2)(1+t))>0。最大値は f(1)=π/4−21log2。
積分の可変端点を微積分の基本定理で微分し、停留条件を積分の等分として得る。置換t=tanθで唯一の最小点を求め、最小値では停留条件により角積分の項が消える。端点値の大小は正の被積分関数で判定する。