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山口大学/2017年度/前期

山口大学 2017年 数学 第4問解答・解説

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1問題

山口大学2017年度第4問配点 50点

aa を正の実数とし、関数 f(x)=∣ex−ea∣f(x)=|e^x-e^a| を考える。xyxy平面において、曲線 y=f(x)y=f(x) を CC とし、曲線 CC と yy軸との交点を PP とする。点 PP における CC の接線を ll とすると、CC と ll は接点 PP を含めてちょうど2点を共有する。点 PP と異なる共有点を QQ とし、点 QQ の xx座標を bb とすると、図より b>ab>a であることが分かる。このとき、次の問いに答えなさい。ただし、必要ならば、関数の極限の公式 lim⁡x→∞xex=0\displaystyle \lim\limits _{x\to\infty}\frac{x}{e^x}=0 を証明なしに用いてもよい。

右向きx軸、上向きy軸と原点Oのあるグラフで、曲線Cはy軸上のPを通り、x軸上のaで尖った底を作って右上へ伸びている。右下がりの直線lはPで曲線に接し、aの右にあるQで再び曲線と交わっている。

(1) 直線 ll の方程式を求めなさい。

(2) lim⁡a→∞(b−a)=log⁡2\displaystyle \lim\limits _{a\to\infty}(b-a)=\log2 が成り立つことを示しなさい。

(3) CC と ll で囲まれた図形の面積を SS とするとき、極限値 lim⁡a→∞Sea\displaystyle \lim\limits _{a\to\infty}\frac{S}{e^a} を求めなさい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

絶対値の枝をx=aで分け、Pでの微分から接線を定める。交点条件を用いてc=b-aを有界にした後、面積を二つの区間の定積分として計算する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)l:y=ea−1−x,\quad l:y=e^a-1-x,\qquad (2)log⁡2,\quad \log 2,\qquad (3)2log⁡2.\quad 2\log 2.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) a>0a>0 より、x=0x=0 の近くでは x<ax<a であるから f(x)=ea−exf(x)=e^a-e^x である。したがって P=(0,ea−1),f′(0)=−1P=(0,e^a-1),\qquad f'(0)=-1 となる。よって、点 PP における接線は l: y=ea−1−xl:\ y=e^a-1-x である。

(2) b>ab>a なので、QQ では f(b)=eb−eaf(b)=e^b-e^a である。QQ は ll 上にもあるから eb−ea=ea−1−b,eb+b=2ea−1.e^b-e^a=e^a-1-b,\qquad e^b+b=2e^a-1. c=b−ac=b-a とおくと c>0c>0 であり、この等式を eae^a で割って ec+a+cea=2−e−a\displaystyle e^c+\frac{a+c}{e^a}=2-e^{-a} を得る。左辺の第2項は正であるから 1<ec<21<e^c<2、したがって 0<c<log⁡20<c<\log 2 である。この範囲から cc は有界であり、仮定された極限より a+cea=aea+cea⟶0,e−a⟶0.\displaystyle \frac{a+c}{e^a}=\frac{a}{e^a}+\frac{c}{e^a}\longrightarrow 0, \qquad e^{-a}\longrightarrow 0. ゆえに ec→2e^c\to2 となる。対数関数の連続性を用いれば lim⁡a→∞(b−a)=lim⁡a→∞c=log⁡2.\displaystyle \lim\limits _{a\to\infty}(b-a)=\lim\limits _{a\to\infty}c=\log 2. (3) 0≦x≦a0\le x\le a では l−f(x)=ex−x−1≧0l-f(x)=e^x-x-1\ge0 である。実際、ex−x−1e^x-x-1 は x≧0x\ge0 で増加し、x=0x=0 で 00 となる。また a≦x≦ba\le x\le b では l−f(x)=2ea−1−x−exl-f(x)=2e^a-1-x-e^x であり、これは xx について減少し、x=bx=b で 00 となる。したがって S=∫0a(ex−x−1) dx+∫ab(2ea−x−1−ex) dx.\displaystyle S=\int_0^a(e^x-x-1)\,dx+\int_a^b(2e^a-x-1-e^x)\,dx. c=b−ac=b-a とすると、積分を計算し、eb+b=2ea−1e^b+b=2e^a-1 を用いて S=ea−1−a−a22+(2ea−1)c−b2−a22−eb+ea=2eac−b22.\displaystyle \begin{aligned} S&=e^a-1-a-\frac{a^2}{2}+(2e^a-1)c-\frac{b^2-a^2}{2}-e^b+e^a\\ &=2e^a c-\frac{b^2}{2}. \end{aligned} よって Sea=2c−b22ea.\displaystyle \frac{S}{e^a}=2c-\frac{b^2}{2e^a}. ここで 0<c<log⁡20<c<\log 2 なので b=a+cb=a+c であり、b2/ea→0b^2/e^a\to0 である。実際、与えられた極限に t=a/2t=a/2 を代入すると a2ea=4(a/2ea/2)2⟶0,\displaystyle \frac{a^2}{e^a}=4\left(\frac{a/2}{e^{a/2}}\right)^2\longrightarrow0, また cc は有界だから 2ac/ea→02ac/e^a\to0 および c2/ea→0c^2/e^a\to0 である。したがって (2) の結果より lim⁡a→∞Sea=2lim⁡a→∞c=2log⁡2.\displaystyle \lim\limits _{a\to\infty}\frac{S}{e^a}=2\lim\limits _{a\to\infty}c=2\log2.

この問題で使う考え方

  • 指数関数のグラフ・増減
  • 対数関数のグラフ・増減
  • 対数とその性質
  • 指数・対数関数の微分
  • 曲線の接線
  • 関数の極限
  • 不定積分・定積分の性質
  • 三角・指数・対数関数等の積分

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