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横浜市立大学/2011年度/前期

横浜市立大学 2011年 数学 第I問解答・解説

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1問題

横浜市立大学2011年度第I問

以下の問いに答えよ。ただし、解答のみを解答用紙の所定の欄に記入せよ。

(1) 関数 f(x)=xsin⁡2x(0≦x≦π)f(x)=x\sin^{2}x\qquad (0\leq x\leq\pi) の最大値を与える xx を α\alpha とするとき、f(α)f(\alpha) を α\alpha の分数式で表すと (1)\boxed{(1)} となる。

(2) 多項式 a4+b4+c4−2a2b2−2a2c2−2b2c2a^{4}+b^{4}+c^{4}-2a^{2}b^{2}-2a^{2}c^{2}-2b^{2}c^{2} を因数分解すると (2)\boxed{(2)} となる。

(3) NN を与えられた自然数とし、f(x)f(x) および g(x)g(x) を区間 (−∞,∞)( -\infty,\infty) で NN 回以上微分可能な関数とする。f(x)f(x) と g(x)g(x) から定まる関数を次のように定義する。tt を与えられた実数として、 (f∗tg)(x)=∑k=0Ntk2kk!f(k)(x)g(k)(x)=f(x)g(x)+t2f′(x)g′(x)+⋯+tN2NN!f(N)(x)g(N)(x)\displaystyle \begin{aligned} (f*_{t}g)(x) &=\sum\limits _{k=0}^{N}\frac{t^{k}}{2^{k}k!}f^{(k)}(x)g^{(k)}(x)\\ &=f(x)g(x)+\frac{t}{2}f^{\prime}(x)g^{\prime}(x)+\dots+\frac{t^{N}}{2^{N}N!}f^{(N)}(x)g^{(N)}(x) \end{aligned} とおく。ここに、f(k)(x)f^{(k)}(x) は f(x)f(x) の第 kk 次導関数である(g(k)(x)g^{(k)}(x) も同様である)。

aa を実数、nn を NN 以下の自然数とする。f(x)=e2axf(x)=e^{2ax}、g(x)=xng(x)=x^{n} にたいし、二項定理を用いて (f∗tg)(x)(f*_{t}g)(x) を計算すると (3)\boxed{(3)} となる。

(4) 関係式 f(x)+∫0xf(t)ex−t dt=sin⁡x\displaystyle f(x)+\int_{0}^{x}f(t)e^{x-t}\,dt=\sin x をみたす微分可能な関数 f(x)f(x) を考える。f(x)f(x) の導関数 f′(x)f^{\prime}(x) を求めると、f′(x)=(4)f^{\prime}(x)=\boxed{(4)} となる。f(0)=(5)f(0)=\boxed{(5)} であるから f(x)=(6)f(x)=\boxed{(6)} となる。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

各小問を微分、代数的因数分解、二項定理、積分の基本性質で処理し、得られた式を元の条件や恒等式に代入して確認した。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)  4α34α2+1\displaystyle \;\dfrac{4\alpha^3}{4\alpha^2+1}\quad (2)  (a+b+c)(a+b−c)(a−b+c)(a−b−c)\;(a+b+c)(a+b-c)(a-b+c)(a-b-c)\quad (3)  e2ax(x+at)n\;e^{2ax}(x+at)^n\quad (4)  cos⁡x−sin⁡x\;\cos x-\sin x\quad (5)  0\;0\quad (6)  sin⁡x+cos⁡x−1\;\sin x+\cos x-1

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)関数 f(x)=xsin⁡2x  (0≦x≦π)f(x)=x\sin^2x\; (0\leq x\leq\pi) は連続であり、f(0)=f(π)=0f(0)=f(\pi)=0、f(π/2)=π/2>0f(\pi/2)=\pi/2>0 であるから、最大値を与える α\alpha は 0<α<π0<\alpha<\pi を満たす。したがって f′(α)=0f'(\alpha)=0 であり、 f′(x)=sin⁡2x+2xsin⁡xcos⁡x=sin⁡x(sin⁡x+2xcos⁡x)f'(x)=\sin^2x+2x\sin x\cos x=\sin x(\sin x+2x\cos x) より、sin⁡α+2αcos⁡α=0\sin\alpha+2\alpha\cos\alpha=0。よって sin⁡2α=4α2cos⁡2α=4α2(1−sin⁡2α)\sin^2\alpha=4\alpha^2\cos^2\alpha=4\alpha^2(1-\sin^2\alpha) なので、 f(α)=αsin⁡2α=4α34α2+1.\displaystyle f(\alpha)=\alpha\sin^2\alpha=\frac{4\alpha^3}{4\alpha^2+1}.

(2) a4+b4+c4−2a2b2−2a2c2−2b2c2=(a2−b2−c2)2−(2bc)2={a2−(b+c)2}{a2−(b−c)2}=(a−b−c)(a+b+c)(a−b+c)(a+b−c).\begin{aligned} a^4+b^4+c^4-2a^2b^2-2a^2c^2-2b^2c^2 &=(a^2-b^2-c^2)^2-(2bc)^2\\ &=\{a^2-(b+c)^2\}\{a^2-(b-c)^2\}\\ &=(a-b-c)(a+b+c)(a-b+c)(a+b-c). \end{aligned}

(3)0≦k≦n0\leq k\leq n では f(k)(x)=(2a)ke2ax,g(k)(x)=n!(n−k)!xn−k,\displaystyle f^{(k)}(x)=(2a)^k e^{2ax},\qquad g^{(k)}(x)=\frac{n!}{(n-k)!}x^{n-k}, また k>nk>n では g(k)(x)=0g^{(k)}(x)=0 である。n≦Nn\leq N より、 (f∗tg)(x)=e2ax∑k=0nn!k!(n−k)!(at)kxn−k=e2ax(x+at)n\displaystyle \begin{aligned} (f*_tg)(x)&=e^{2ax}\sum\limits _{k=0}^{n}\frac{n!}{k!(n-k)!}(at)^k x^{n-k}\\ &=e^{2ax}(x+at)^n \end{aligned} となる(二項定理)。

(4) I(x)=∫0xf(t)ex−t dt=ex∫0xf(t)e−t dt\displaystyle I(x)=\int_0^x f(t)e^{x-t}\,dt=e^x\int_0^x f(t)e^{-t}\,dt とおくと、積の微分と積分の上端に関する微分公式から I′(x)=I(x)+f(x)I'(x)=I(x)+f(x) である。与式を微分し、再び f(x)+I(x)=sin⁡xf(x)+I(x)=\sin x を用いると f′(x)+I′(x)=cos⁡x,f′(x)+f(x)+I(x)=cos⁡x,f′(x)=cos⁡x−sin⁡x.f'(x)+I'(x)=\cos x,\qquad f'(x)+f(x)+I(x)=\cos x,\qquad f'(x)=\cos x-\sin x. また、元の関係式に x=0x=0 を代入すると f(0)=0f(0)=0。したがって f(x)=sin⁡x+cos⁡x+C,f(0)=0 したがって C=−1,f(x)=\sin x+\cos x+C,\qquad f(0)=0\ \text{したがって}\ C=-1, ゆえに f(x)=sin⁡x+cos⁡x−1f(x)=\sin x+\cos x-1。確認として ∫0x(sin⁡t+cos⁡t−1)ex−t dt=ex[e−t(1−cos⁡t)]0x=1−cos⁡x,\displaystyle \int_0^x(\sin t+\cos t-1)e^{x-t}\,dt=e^x\left[e^{-t}(1-\cos t)\right]_0^x=1-\cos x, したがって f(x)+∫0xf(t)ex−t dt=sin⁡x\displaystyle f(x)+\int_0^x f(t)e^{x-t}\,dt=\sin x となり、元の関係式を満たす。

この問題で使う考え方

  • 極大・極小
  • 三角関数の相互関係
  • 二項定理
  • 多項式の導関数
  • 定積分
  • 積の微分
  • 三角関数の微分
  • 指数・対数関数の微分

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