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岡山大学/2019年度/前期

岡山大学 2019年 数学 第3問解答・解説

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1問題

岡山大学2019年度第3問

次の 33 つの等式 zw‾=z‾w,∣z−1∣=1,∣z−w∣=2z\overline{w}=\overline{z}w,\qquad |z-1|=1,\qquad |z-w|=2 を満たす複素数 z,wz,w について,以下の問いに答えよ。ただし z≠0z\neq0 とし,zz の偏角を θ\theta と表す。

(1) 複素数平面において 33 点 0,z,w0,z,w は一直線上にあることを示せ。

(2) zz と ww を θ\theta を用いて表せ。

(3) θ\theta は 0≦θ<π2\displaystyle 0\leq\theta<\frac{\pi}{2} の範囲を動くとする。このとき ww のとりうる値について,その虚部の最大の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

共役条件からw/zが実数であることを示す。円の条件でzの極形式を決め、距離条件からwの二つの枝を得る。最後に両枝の虚部を比較し、三角関数の微分による増減で最大値を求める。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 0,z,w は一直線上にある。
    (2)  z=2cos⁡θeiθ,w=2(cos⁡θ±1)eiθ(−π2<θ<π2).\displaystyle (2)\;z=2\cos\theta e^{i\theta},\quad w=2(\cos\theta\pm1)e^{i\theta}\quad\left(-\frac{\pi}{2}<\theta<\frac{\pi}{2}\right).
    (3)  max⁡Im⁡w=332(θ=π3 のとき).\displaystyle (3)\;\max\operatorname{Im}w=\frac{3\sqrt3}{2}\quad\left(\theta=\frac{\pi}{3}\text{ のとき}\right).

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) z≠0z\ne0 より zz‾≠0z\overline z\ne0 である。条件 zw‾=z‾wz\overline w=\overline z w を zz‾z\overline z で割ると w‾z‾=wz=(wz)‾\displaystyle \frac{\overline w}{\overline z}=\frac{w}{z}=\overline{\left(\frac{w}{z}\right)} となる。したがって w/zw/z は実数である。よって w=tz  (t は実数)w=tz\;(t\text{ は実数}) と書けるので、複素数平面上の 0,z,w0,z,w は一直線上にある。

(2) z=∣z∣eiθz=|z|e^{i\theta} とおく。 ∣z−1∣2=1より∣z∣2−2Re⁡z=0.|z-1|^2=1\quad\text{より}\quad |z|^2-2\operatorname{Re}z=0. ここで z≠0z\ne0 より ∣z∣2=2Re⁡z>0|z|^2=2\operatorname{Re}z>0 だから Re⁡z>0\operatorname{Re}z>0 であり、偏角は −π2<θ<π2\displaystyle -\frac{\pi}{2}<\theta<\frac{\pi}{2} を満たす。 ∣z∣2=2∣z∣cos⁡θより∣z∣=2cos⁡θ,z=2cos⁡θeiθ.|z|^2=2|z|\cos\theta\quad\text{より}\quad |z|=2\cos\theta,\qquad z=2\cos\theta e^{i\theta}. (1) より w=tz  (t は実数)w=tz\;(t\text{ は実数}) とおくと、 2=∣z−w∣=∣1−t∣∣z∣=2cos⁡θ∣1−t∣.2=|z-w|=|1-t||z|=2\cos\theta|1-t|. よって ∣1−t∣=1/cos⁡θ|1-t|=1/\cos\theta であるから t=1±1/cos⁡θt=1\pm1/\cos\theta となる。したがって w=(1±1/cos⁡θ)2cos⁡θeiθ=2(cos⁡θ±1)eiθ.w=(1\pm1/\cos\theta)2\cos\theta e^{i\theta}=2(\cos\theta\pm1)e^{i\theta}.

(3) 0≦θ<π2\displaystyle 0\le\theta<\frac{\pi}{2} のとき、二つの値に対応する虚部は Im⁡w±=2(cos⁡θ±1)sin⁡θ.\operatorname{Im}w_{\pm}=2(\cos\theta\pm1)\sin\theta. この範囲で Im⁡w−≦0\operatorname{Im}w_{-}\le0 であり、Im⁡w+=f(θ)=2sin⁡θ(1+cos⁡θ)≧0\operatorname{Im}w_{+}=f(\theta)=2\sin\theta(1+\cos\theta)\ge0 だから、最大値は ff の最大値である。 f′(θ)=2{cos⁡θ(1+cos⁡θ)−sin⁡2θ}=2(cos⁡θ+cos⁡2θ)=2(2cos⁡θ−1)(cos⁡θ+1).f'(\theta)=2\{\cos\theta(1+\cos\theta)-\sin^2\theta\}=2(\cos\theta+\cos2\theta)=2(2\cos\theta-1)(\cos\theta+1). 0≦θ<π/20\le\theta<\pi/2 では cos⁡θ+1>0\cos\theta+1>0 であり、cos⁡θ\cos\theta は減少する。したがって f′(θ)>0f'(\theta)>0 は 0≦θ<π/30\le\theta<\pi/3 で成り立ち、θ=π/3\theta=\pi/3 で f′=0f'=0、π/3<θ<π/2\pi/3<\theta<\pi/2 で f′<0f'<0 となる。ゆえに最大値は θ=π/3\theta=\pi/3 で得られ、 f(π3)=2⋅32(1+12)=332.\displaystyle f\left(\frac{\pi}{3}\right)=2\cdot\frac{\sqrt3}{2}\left(1+\frac12\right)=\frac{3\sqrt3}{2}.

この問題で使う考え方

  • 複素数の四則演算
  • 三角関数の相互関係
  • 導関数と増減
  • 極大・極小
  • 積の微分
  • 三角関数の微分
  • 複素数平面
  • 複素数の極形式

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