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横浜市立大学/2011年度/前期

横浜市立大学 2011年 数学 第III問解答・解説

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1問題

横浜市立大学2011年度第III問

平面上の点 AA を中心とする半径 aa の円から、中心角が 60∘60^{\circ} で AP=AQ=aAP=AQ=a となる扇形 APQAPQ を切り取る。つぎに線分 APAP と AQAQ を貼り合わせて、AA を頂点とする直円錐 KK を作り、これを点 OO を原点とする座標空間におく。A,PA,P はそれぞれ zz 軸、xx 軸上の正の位置にとり、扇形 APQAPQ の弧 PQPQ は xyxy 平面上の OO を中心とする円 SS になるようにする。また弦 PQPQ から定まる KK の側面上の曲線を CC とする。

Aを上の頂点、Pを左下、Qを右下とする扇形APQの図。2本の半径AP、AQと弦PQが描かれ、PとQを結ぶ弧は弦PQより下側に膨らんでいる。

以下の問いに答えよ。

(1) SS の半径を bb とする。SS 上の点 R=(bcos⁡θ,bsin⁡θ,0)(0≦θ≦2π)R=(b\cos\theta,b\sin\theta,0)\qquad (0\leq\theta\leq 2\pi) に対し、KK 上の母線 ARAR と CC の交点を MM とする。bb と線分 AMAM の長さを aa と θ\theta を用いて表せ。

(2) ベクトル OM→\overrightarrow{OM} を xyxy 平面に正射影したベクトルの長さを rr とする。rr を aa と θ\theta を用いて表し、定積分 ∫02π12{r(θ)}2 dθ\displaystyle \int_{0}^{2\pi}\frac{1}{2}\{r(\theta)\}^{2}\,d\theta を求めよ。ただし、ベクトル OE→=(a1,a2,a3)\overrightarrow{OE}=(a_{1},a_{2},a_{3}) を xyxy 平面に正射影したベクトルとは OE′→=(a1,a2,0)\overrightarrow{OE'}=(a_{1},a_{2},0) のことである。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) b=a6\displaystyle b=\frac{a}{6},AM=3a2sec⁡(θ−π6)\displaystyle AM=\frac{\sqrt{3}a}{2}\sec\left(\frac{\theta-\pi}{6}\right)。
    (2) r=3a12sec⁡(θ−π6)\displaystyle r=\frac{\sqrt{3}a}{12}\sec\left(\frac{\theta-\pi}{6}\right),
    ∫02π12r(θ)2 dθ=3a224\displaystyle \int_0^{2\pi}\frac{1}{2}{r(\theta)}^2\,d\theta=\frac{\sqrt{3}a^2}{24}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

扇形の弧の長さは a⋅π3\displaystyle a\cdot\frac{\pi}{3} であり、これが円 SS の周の長さ 2πb2\pi b に等しいから、b=a6\displaystyle b=\frac{a}{6} である。

扇形を円錐の側面に展開したとき、頂点から距離 ss の円周上で、母線の方位角が θ\theta だけ進んだ部分の長さは、円錐上では basθ\displaystyle \frac{b}{a}s\theta、展開図では sαs\alpha である。ただし α\alpha は展開図で APAP から測った角である。展開は長さを保つので sα=basθ\displaystyle s\alpha=\frac{b}{a}s\theta、したがって α=θ6\displaystyle \alpha=\frac{\theta}{6} となる。

(1) 展開図では AP=AQ=aAP=AQ=a かつ ∠PAQ=π3\displaystyle \angle PAQ=\frac{\pi}{3} なので、三角形 APQAPQ は正三角形である。弦 PQPQ への垂線の足を HH とすると、HH は PQPQ の中点であり、AH=acos⁡π6=3a2\displaystyle AH=a\cos\frac{\pi}{6}=\frac{\sqrt{3}a}{2} である。また ∠PAH=π6\displaystyle \angle PAH=\frac{\pi}{6} である。展開図で MM に対応する点を M0M_0 とする。このとき AM0=AMAM_0=AM であり、M0M_0 は弦 PQPQ 上にある。線分 AM0AM_0 の AHAH 方向の成分は AMcos⁡(α−π6)\displaystyle AM\cos(\alpha-\frac{\pi}{6}) で、これは AHAH に等しい。よって AM=3a2cos⁡(α−π6)=3a2cos⁡θ−π6.\displaystyle AM=\frac{\sqrt{3}a}{2\cos(\alpha-\frac{\pi}{6})}=\frac{\sqrt{3}a}{2\cos\frac{\theta-\pi}{6}}. ここで 0≦θ≦2π0\leq\theta\leq2\pi より −π6≦θ−π6≦π6\displaystyle -\frac{\pi}{6}\leq\frac{\theta-\pi}{6}\leq\frac{\pi}{6} なので、分母は正である。

(2) AA は zz 軸上にあり、RR は xyxy 平面上にあるので、線分 ARAR の長さは母線の長さ aa である。AMAM の長さを ss とおくと、MM は ARAR を AM:AR=s:aAM:AR=s:a に内分する。したがって OM→\overrightarrow{OM} の xyxy 平面への正射影は saOR→\displaystyle \frac{s}{a}\overrightarrow{OR} であり、その長さは r=sab\displaystyle r=\frac{s}{a}b である。(1) と b=a6\displaystyle b=\frac{a}{6} を代入して r(θ)=baAM=3a12cos⁡θ−π6.\displaystyle r(\theta)=\frac{b}{a}AM=\frac{\sqrt{3}a}{12\cos\frac{\theta-\pi}{6}}. ゆえに、u=θ−π6\displaystyle u=\frac{\theta-\pi}{6} とおくと dθ=6 dud\theta=6\,du であり、積分の範囲は −π6≦u≦π6\displaystyle -\frac{\pi}{6}\leq u\leq\frac{\pi}{6} となるから、 ∫02π12{r(θ)}2 dθ=a296⋅6∫−π/6π/6ducos⁡2u=a216[tan⁡u]−π/6π/6=a216⋅23=3a224.\displaystyle \int_0^{2\pi}\frac12\{r(\theta)\}^2\,d\theta=\frac{a^2}{96}\cdot6\int_{-\pi/6}^{\pi/6}\frac{du}{\cos^2u}=\frac{a^2}{16}[\tan u]_{-\pi/6}^{\pi/6}=\frac{a^2}{16}\cdot\frac{2}{\sqrt{3}}=\frac{\sqrt{3}a^2}{24}.

この問題で使う考え方

  • 展開図
  • 相似・正射影
  • 置換積分

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