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横浜市立大学/2016年度/前期

横浜市立大学 2016年 数学 第I問解答・解説

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1問題

横浜市立大学2016年度第I問

以下の問いに答えよ。ただし,解答のみを解答用紙の所定の欄に記入せよ。

(1) ある大学で NN 人の学生が数学を受験した。その得点を x1,x2,…,xNx_1,x_2,\ldots,x_N とする。平均値 xˉ\bar{x} および分散 s2s^2 は各々 xˉ=x1+x2+⋯+xNN,s2=(x1−xˉ)2+(x2−xˉ)2+⋯+(xN−xˉ)2N\displaystyle \bar{x}=\frac{x_1+x_2+\cdots+x_N}{N},\qquad s^2=\frac{(x_1-\bar{x})^2+(x_2-\bar{x})^2+\cdots+(x_N-\bar{x})^2}{N} で与えられる。標準偏差 s  (>0)s\;(>0) は s=s2s=\sqrt{s^2} となる。このとき xx 点を取った学生の偏差値は t=50+10×x−xˉs\displaystyle t=50+10\times\frac{x-\bar{x}}{s} で与えられる (x∈{x1,x2,…,xN})(x\in\{x_1,x_2,\ldots,x_N\})。偏差値は無単位であることに注意せよ。Y大学で N=3nN=3n 人の学生が数学を受験し,たまたま 2n2n 人の学生が aa 点,残りの nn 人の学生が bb 点を取ったとしよう。簡単にするために a<ba<b とする。aa 点を取った学生および bb 点を取った学生の偏差値を求めよ (1−1), (1−2)\boxed{(1-1)},\ \boxed{(1-2)}。

(2) 方程式 x2−3y2=13x^2-3y^2=13 の整数解を求める。簡単にするために x>0, y>0x>0,\ y>0 とする。まず X=ax+by,Y=cx+dyX=ax+by,\quad Y=cx+dy とおく。a,b,c,da,b,c,d を自然数として,(X,Y)(X,Y) が再び方程式 X2−3Y2=13X^2-3Y^2=13 を満たすための組 (a,b,c,d)(a,b,c,d) を1つ求めよ (2−1)\boxed{(2-1)}。次に,解の組 (x,y)(x,y) で x>500x>500 となる (x,y)(x,y) を1つ求めよ (2−2)\boxed{(2-2)}。

(3) nn を自然数とする。漸化式 an+2−5an+1+6an−6n=0,a1=1,a2=1a_{n+2}-5a_{n+1}+6a_n-6n=0,\qquad a_1=1,\quad a_2=1 で定められる数列 {an}\{a_n\} の一般項を求めよ (3)\boxed{(3)}。

(4) nn を0以上の整数とする。以下の不定積分を求めよ。 ∫{−(log⁡x)nx2} dx=∑k=0n(4)\displaystyle \int\left\{-\frac{(\log x)^n}{x^2}\right\}\,dx=\sum\limits _{k=0}^{n}\boxed{(4)} ただし,積分定数は書かなくてよい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)xˉ=2a+b3,s=2(b−a)3;(1\displaystyle (1)\quad \bar{x}=\frac{2a+b}{3},\qquad s=\frac{\sqrt2(b-a)}3; \quad (1-1) 50−52,(11)\space{}50-5\sqrt2,\qquad(1-2) 50+102.(22)\space{}50+10\sqrt2. (2-1)(a,b,c,d)=(2,3,1,2);(21)\quad(a,b,c,d)=(2,3,1,2);\qquad (2-2)(x,y)=(556,321).(3)an=−5⋅2n+76⋅3n+3n+92.(4)∑k=0nn!k!(log⁡x)kx.\displaystyle 2)\quad(x,y)=(556,321). (3)\quad a_n=-5\cdot2^n+\frac76\cdot3^n+3n+\frac92. (4)\quad \displaystyle\sum\limits _{k=0}^{n}\frac{n!}{k!}\frac{(\log x)^k}{x}.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

学生は 2n2n 人が a 点、n 人が b 点を取っているので、平均値は xˉ=2na+nb3n=2a+b3.\displaystyle \bar{x}=\frac{2na+nb}{3n}=\frac{2a+b}{3}. 各得点と平均値との差は a−xˉ=−b−a3,b−xˉ=2(b−a)3.\displaystyle a-\bar{x}=-\frac{b-a}{3},\qquad b-\bar{x}=\frac{2(b-a)}{3}. よって分散と標準偏差は s2=2n(a−xˉ)2+n(b−xˉ)23n=2(b−a)29,s=2(b−a)3,\displaystyle s^2=\frac{2n(a-\bar{x})^2+n(b-\bar{x})^2}{3n}=\frac{2(b-a)^2}{9},\qquad s=\frac{\sqrt2(b-a)}{3}, である。a<ba<b なので s>0s>0。偏差値の定義に代入すると (1-1)50+10a−xˉs=50−52,(1-2)50+10b−xˉs=50+102.\displaystyle (1\text{-}1)\quad 50+10\frac{a-\bar{x}}s=50-5\sqrt2,\qquad (1\text{-}2)\quad 50+10\frac{b-\bar{x}}s=50+10\sqrt2.

(2) X=2x+3y, Y=x+2yX=2x+3y,\ Y=x+2y とすれば、展開により X2−3Y2=(2x+3y)2−3(x+2y)2=x2−3y2.X^2-3Y^2=(2x+3y)^2-3(x+2y)^2=x^2-3y^2. したがって x2−3y2=13x^2-3y^2=13 の解から新たな解 (X,Y)(X,Y) が得られる。係数の一例は (a,b,c,d)=(2,3,1,2)(a,b,c,d)=(2,3,1,2)。また (4,1)(4,1) は 42−3⋅12=134^2-3\cdot1^2=13 を満たし、変換を繰り返すと (4,1)↦(11,6)↦(40,23)↦(149,86)↦(556,321).(4,1)\mapsto(11,6)\mapsto(40,23)\mapsto(149,86)\mapsto(556,321). 各組で方程式が保たれ、最後は 556>500556>500 だから、(2-2) の一例は (x,y)=(556,321)(x,y)=(556,321)。

(3) 特性方程式は r2−5r+6=(r−2)(r−3)=0.r^2-5r+6=(r-2)(r-3)=0. 一次式 pn=3n+92\displaystyle p_n=3n+\frac92 について pn+2−5pn+1+6pn=6np_{n+2}-5p_{n+1}+6p_n=6n なので、一般解は an=A2n+B3n+3n+92\displaystyle a_n=A2^n+B3^n+3n+\frac92。初期条件 a1=a2=1a_1=a_2=1 から 2A+3B=−132,4A+9B=−192,\displaystyle 2A+3B=-\frac{13}{2},\qquad 4A+9B=-\frac{19}{2}, ゆえに A=−5, B=76\displaystyle A=-5,\ B=\frac76。したがって an=−5⋅2n+76⋅3n+3n+92.\displaystyle a_n=-5\cdot2^n+\frac76\cdot3^n+3n+\frac92.

(4) x>0x>0 とし、In=∫−(log⁡x)nx2 dx\displaystyle I_n=\displaystyle\int-\frac{(\log x)^n}{x^2}\,dx とおく。I0=1/xI_0=1/x。n≧1n\ge1 では ddx((log⁡x)nx)=n(log⁡x)n−1−(log⁡x)nx2\displaystyle \frac{d}{dx}\left(\frac{(\log x)^n}{x}\right)=\frac{n(\log x)^{n-1}-(\log x)^n}{x^2} だから In=(log⁡x)nx+nIn−1.\displaystyle I_n=\frac{(\log x)^n}{x}+nI_{n-1}. これを繰り返すと、積分定数を省いて In=∑k=0nn!k!(log⁡x)kx.\displaystyle I_n=\sum\limits _{k=0}^{n}\frac{n!}{k!}\frac{(\log x)^k}{x}.

この問題で使う考え方

  • 分散と標準偏差
  • 約数・倍数
  • 漸化式
  • 指数・対数関数の微分
  • 部分積分法
  • 三角・指数・対数関数等の積分

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