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秋田大学/2010年度

秋田大学 2010年 数学 第3問解答・解説

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1問題

秋田大学2010年度第3問

log⁡x\log x は xx の自然対数であり, 自然対数の底 ee の値は 2.718……である。f0(x)=1f_0(x)=1 とし, 自然数 nn に対して fn(x)=(log⁡x)nf_n(x)=(\log x)^n とする。次の問いに答えよ。

(i) 方程式 fn(x)=xf_{n}(x)=x が異なる3つの実数解をもつときのnをすべて求めよ。必要ならば,すべての自然数nに対して lim⁡x→∞(log⁡x)nx=0\displaystyle \lim\limits _{x\to\infty}\frac{(\log x)^n}{x}=0 であることを用いてもよい。

(ii) a0=∫1ef0(x)dx\displaystyle a_{0}=\int_{1}^{e}f_{0}(x)dx とし, an=1n!∫1efn(x)dx\displaystyle a_{n}=\frac{1}{n!}\int_{1}^{e}f_{n}(x)dx とする。自然数 n に対して an−1a_{n-1} と ana_{n} の関係式を求めよ。

(iii) (ii)の関係式を用いて, 極限 lim⁡n→∞∑k=1n(−1)kk!\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\sum\limits _{k=1}^{n}\frac{(-1)^{k}}{k!} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(i) x>0x>0 なので t=log⁡xt=\log x と置くと x=etx=e^t であり、方程式は tn=ett^n=e^t となる。t=0t=0 は解ではない。

まず t>0t>0 では、両辺の対数を取って g(t)=nlog⁡t−t=0g(t)=n\log t-t=0 を考える。g′(t)=n/t−1g'(t)=n/t-1 だから、gg は 0<t<n0<t<n で増加し、t>nt>n で減少する。また t→0+t\to0+ で g(t)→−∞g(t)\to-\infty。問題文で許されている極限に x=etx=e^t を代入すると tn/et→0t^n/e^t\to0 なので、t→∞t\to\infty でも g(t)=log⁡(tn/et)→−∞g(t)=\log(t^n/e^t)\to-\infty である。従って最大値 g(n)=n(log⁡n−1)g(n)=n(\log n-1) の符号で解の個数が決まる。2<e<32<e<3 より、n=1,2n=1,2 では最大値は負で正の解はなく、n≧3n\ge3 では最大値は正で正の解がちょうど2個ある。

t<0t<0 では奇数 nn の場合、tn<0<ett^n<0<e^t なので解はない。偶数 nn の場合は u=−t>0u=-t>0 と置くと un=e−uu^n=e^{-u}、すなわち h(u)=nlog⁡u+u=0h(u)=n\log u+u=0 となる。h′(u)=n/u+1>0h'(u)=n/u+1>0、かつ u→0+u\to0+ で h(u)→−∞h(u)\to-\infty、u→∞u\to\infty で h(u)→∞h(u)\to\infty だから、負の tt の解は偶数 nn ごとにちょうど1個である。以上より異なる3解をもつのは、正の解2個と負の解1個がある偶数 n≧4n\ge4 に限る。

(ii) In=∫1e(log⁡x)n dx\displaystyle I_n=\int_1^e(\log x)^n\,dx とおく。n≧1n\ge1 で部分積分すると In=[x(log⁡x)n]1e−nIn−1=e−nIn−1.I_n=[x(\log x)^n]_1^e-nI_{n-1}=e-nI_{n-1}. an=In/n!a_n=I_n/n!(また a0=I0=e−1a_0=I_0=e-1)より an=en!−an−1,an+an−1=en!.\displaystyle a_n=\frac{e}{n!}-a_{n-1},\qquad a_n+a_{n-1}=\frac{e}{n!}.

(iii) この関係を反復すると (−1)nan=e∑k=1n(−1)kk!+a0,\displaystyle (-1)^n a_n=e\sum\limits _{k=1}^{n}\frac{(-1)^k}{k!}+a_0, したがって ∑k=1n(−1)kk!=(−1)nan−a0e.\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n}\frac{(-1)^k}{k!}=\frac{(-1)^n a_n-a_0}{e}. 1≦x≦e1\le x\le e の範囲では 0≦log⁡x≦10\le\log x\le1 なので 0≦an=1n!∫1e(log⁡x)n dx≦e−1n!⟶0.\displaystyle 0\le a_n=\frac1{n!}\int_1^e(\log x)^n\,dx\le\frac{e-1}{n!}\longrightarrow0. また a0=e−1a_0=e-1 だから、求める極限は −a0e=−e−1e=1e−1.\displaystyle -\frac{a_0}{e}=-\frac{e-1}{e}=\frac1e-1.

この問題で使う考え方

  • 対数を用いた方程式の解数判定
  • 補助関数の増減
  • 部分積分法
  • 交互和の望遠鏡的相殺
  • 数列の極限

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