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大阪大学/2005年度/前期

大阪大学 2005年 数学 第5問解答・解説

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1問題

大阪大学2005年度第5問

nn を正の整数、aa を正の実数とする。曲線 y=xny=x^{n} と曲線 y=alog⁡xy=a\log x が、点 PP で共通の接線をもつとする。ただし、対数は自然対数である。点 PP の xx 座標を tt とするとき、以下の問いに答えよ。

(1) a,ta,t をそれぞれ nn を用いて表せ。

(2) 曲線 y=xny=x^{n} と xx 軸および直線 x=tx=t で囲まれる部分の面積を S1S_{1} とする。また、曲線 y=alog⁡xy=a\log x と xx 軸および直線 x=tx=t で囲まれる部分の面積を S2S_{2} とする。このとき、S2S1\displaystyle \frac{S_{2}}{S_{1}} を nn を用いて表せ。

(3) x≧0x\geq 0 のとき、不等式 x22−x36≦e−x+x−1≦x22\displaystyle \frac{x^{2}}{2}-\frac{x^{3}}{6}\leq e^{-x}+x-1\leq\frac{x^{2}}{2} が成り立つことを、次の (a)、(b) に分けて示せ。ただし、ee は自然対数の底とする。

(a) x≧0x\geq 0 のとき、不等式 e−x+x−1≦x22\displaystyle e^{-x}+x-1\leq\frac{x^{2}}{2} が成り立つことを示せ。

(b) x≧0x\geq 0 のとき、不等式 x22−x36≦e−x+x−1\displaystyle \frac{x^{2}}{2}-\frac{x^{3}}{6}\leq e^{-x}+x-1 が成り立つことを示せ。

(4) 極限値 lim⁡n→∞S2S1\displaystyle\lim\limits _{n\to\infty}\frac{S_{2}}{S_{1}} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

接点で関数値と導関数を一致させる。積分で面積比を求める。不等式は単調性を調べる補助関数で証明し、その評価を1/nに適用して極限をはさみうちする。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)a=ne,t=e1/n;\quad a=ne,\quad t=e^{1/n};\qquad (2)S2S1=(n+1)(ne−1/n−n+1);\displaystyle \quad \frac{S_2}{S_1}=(n+1)\left(ne^{-1/n}-n+1\right);\qquad (4)12.\displaystyle \quad \frac12.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 点Pの座標を用いると、2曲線の値と接線の傾きがそれぞれ等しいから tn=alog⁡t,ntn−1=at.\displaystyle t^n=a\log t,\qquad nt^{n-1}=\frac{a}{t}. 第2式から a=ntna=nt^n である。これを第1式に代入し、tn>0t^n>0 を用いると log⁡t=1/n\log t=1/n となる。したがって t=e1/n,a=ne.t=e^{1/n},\qquad a=ne.

(2) t>1t>1 なので、y=alog⁡xy=a\log x と xx 軸で囲まれる部分は 1≦x≦t1\le x\le t にある。よって S1=∫0txn dx=tn+1n+1,S2=a∫1tlog⁡x dx=a(tlog⁡t−t+1).\displaystyle S_1=\int_0^t x^n\,dx=\frac{t^{n+1}}{n+1},\qquad S_2=a\int_1^t\log x\,dx=a(t\log t-t+1). (1)より tlog⁡t=t/nt\log t=t/n、a=nea=ne だから S1=e(n+1)/nn+1,S2=e{n−(n−1)t}.\displaystyle S_1=\frac{e^{(n+1)/n}}{n+1},\qquad S_2=e\{n-(n-1)t\}. したがって S2S1=(n+1)(nt−(n−1))=(n+1)(ne−1/n−n+1).\displaystyle \frac{S_2}{S_1}=(n+1)\left(\frac{n}{t}-(n-1)\right) =(n+1)\left(ne^{-1/n}-n+1\right).

(3)(a) f(x)=x22−e−x−x+1\displaystyle f(x)=\dfrac{x^2}{2}-e^{-x}-x+1 とおくと f(0)=f′(0)=0,f′(x)=x+e−x−1,f′′(x)=1−e−x≧0(x≧0).f(0)=f'(0)=0,\qquad f'(x)=x+e^{-x}-1,\qquad f''(x)=1-e^{-x}\ge0\quad(x\ge0). よって x≧0x\ge0 で f′(x)≧f′(0)=0f'(x)\ge f'(0)=0、さらに f(x)≧f(0)=0f(x)\ge f(0)=0 である。これを整理して e−x+x−1≦x22\displaystyle e^{-x}+x-1\le\frac{x^2}{2} を得る。

(3)(b) g(x)=e−x+x−1−x22+x36\displaystyle g(x)=e^{-x}+x-1-\dfrac{x^2}{2}+\dfrac{x^3}{6} とおく。(a)の結果から e−x≦1−x+x22\displaystyle e^{-x}\le1-x+\dfrac{x^2}{2} であるから g′(x)=−e−x+1−x+x22≧0(x≧0).\displaystyle g'(x)=-e^{-x}+1-x+\frac{x^2}{2}\ge0\quad(x\ge0). また g(0)=0g(0)=0 なので g(x)≧0g(x)\ge0。これは x22−x36≦e−x+x−1\displaystyle \frac{x^2}{2}-\frac{x^3}{6}\le e^{-x}+x-1 を意味する。

(4) (2)の比を RnR_n とおくと Rn=n(n+1)(e−1/n+1n−1).\displaystyle R_n=n(n+1)\left(e^{-1/n}+\frac1n-1\right). (3)に x=1/nx=1/n を代入して正の数 n(n+1)n(n+1) を掛けると n(n+1)2n2−n(n+1)6n3≦Rn≦n(n+1)2n2.\displaystyle \frac{n(n+1)}{2n^2}-\frac{n(n+1)}{6n^3} \le R_n\le\frac{n(n+1)}{2n^2}. 両端はいずれも n→∞n\to\infty で 1/21/2 に収束するので、はさみうちにより lim⁡n→∞S2S1=12.\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\frac{S_2}{S_1}=\frac12.

この問題で使う考え方

  • 多項式の導関数
  • 導関数と増減
  • 定積分
  • 定積分による面積
  • 数列の極限
  • 指数・対数関数の微分
  • 曲線の接線
  • 部分積分法

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