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愛媛大学/2011年度/前期

愛媛大学 2011年 数学 第9問解答・解説

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1問題

愛媛大学2011年度第9問

(医学部)関数 f(x)=cos⁡x−xsin⁡x,gn(x)=(x+nπ)sin⁡x−cos⁡x(n=1,2,3,… )f(x)=\cos x-x\sin x,\qquad g_{n}(x)=(x+n\pi)\sin x-\cos x\quad(n=1,2,3,\dots) について,次の問いに答えよ。ただし,必要があれば,0<x<π2\displaystyle 0<x<\frac{\pi}{2} を満たすすべての xx について tan⁡x>x\tan x>x が成り立つことを用いてよい。   (1) すべての自然数 nn,実数 xx に対して gn(x)=(−1)n+1f(x+nπ)g_{n}(x)=(-1)^{n+1}f(x+n\pi) が成り立つことを示せ。   (2) 自然数 nn に対して,方程式 gn(x)=0g_{n}(x)=0 は 0≦x≦π0\leq x\leq\pi の範囲においてただ1つの解をもつことを示せ。   (3) (2)におけるただ1つの解を xnx_{n} とする。xnx_{n} は 0<xn<1nπ\displaystyle 0<x_{n}<\frac{1}{n\pi} を満たすことを示せ。   (4) yn=nπ+xn (n=1,2,3,… )y_{n}=n\pi+x_{n}\ (n=1,2,3,\dots) とおく。定積分 Sn=∫ynyn+1∣f(x)∣ dx\displaystyle S_{n}=\int_{y_{n}}^{y_{n+1}}|f(x)|\,dx を,n,xn,xn+1n,x_{n},x_{n+1} を用いて表せ。   (5) 極限 lim⁡n→∞Snn\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\frac{S_{n}}{n} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

三角関数の加法公式でgng_nとfを結び、gng_nの増減と符号から零点を確定する。積分では各零点間の符号を調べて|f|を外し、最後は根の評価から極限をとる。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)  gn(x)=(−1)n+1f(x+nπ).(2)  gn(x)=0 は [0,π] にただ1つの解をもつ.(3)  0<xn<1nπ.(4)  Sn=(nπ+xn)cos⁡xn+((n+1)π+xn+1)cos⁡xn+1.(5)  lim⁡n→∞Snn=2π.\displaystyle \begin{aligned}(1)\;&g_n(x)=(-1)^{n+1}f(x+n\pi).\\(2)\;&g_n(x)=0\text{ は }[0,\pi]\text{ にただ1つの解をもつ}.\\(3)\;&0<x_n<\frac1{n\pi}.\\(4)\;&S_n=(n\pi+x_n)\cos x_n+((n+1)\pi+x_{n+1})\cos x_{n+1}.\\(5)\;&\displaystyle\lim\limits _{n\to\infty}\frac{S_n}{n}=2\pi.\end{aligned}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) f(x+nπ)=cos⁡(x+nπ)−(x+nπ)sin⁡(x+nπ)=(−1)n{cos⁡x−(x+nπ)sin⁡x},(−1)n+1f(x+nπ)=(x+nπ)sin⁡x−cos⁡x=gn(x).\begin{aligned}f(x+n\pi)&=\cos(x+n\pi)-(x+n\pi)\sin(x+n\pi)\\&=(-1)^n\{\cos x-(x+n\pi)\sin x\},\\(-1)^{n+1}f(x+n\pi)&=(x+n\pi)\sin x-\cos x=g_n(x).\end{aligned}よって示された。

(2)  gn′(x)=2sin⁡x+(x+nπ)cos⁡xg_n'(x)=2\sin x+(x+n\pi)\cos x.  0≦x≦π2\displaystyle 0\leq x\leq\frac{\pi}{2} では g_n'(x)>0 だから g_n は、xが大きくなると必ず大きくなる。また gn(0)=−1<0,gn(π2)=nπ+π2>0\displaystyle g_n(0)=-1<0,\quad g_n(\frac{\pi}{2})=n\pi+\frac{\pi}{2}>0.連続性と中間値の定理によりこの区間に解がただ1つある。一方、π2\displaystyle \frac\pi2≦\le x≦\leπ\pi では (x+nπ\pi)sin⁡\sin x≧\ge0, -cos⁡\cos x≧\ge0 で、両者が同時に0とはならないから g_n(x)>0.したがって 0≦x≦π0\le x\le\pi の範囲の解はただ1つである。

(3) (2)より 0<x_n<π2\displaystyle \frac\pi2.  g_n(x_n)=0 より tan⁡xn=1xn+nπ\displaystyle \tan x_n=\frac{1}{x_n+n\pi}.問題文で許された不等式 tan⁡\tan x_n>x_n を用いると  0<xn<1xn+nπ<1nπ\displaystyle 0<x_n<\frac1{x_n+n\pi}<\frac1{n\pi}.

(4) (1)と(2)より、各 k≧\ge1 について kπ≦x≦(k+1)πk\pi\le x\le(k+1)\pi の範囲内の f の零点は y_k=kπ\pi+x_k のただ1つである。よって yn<x<yn+1y_n<x<y_{n+1} の範囲に f の零点はない。さらに g_n'(x_n)=2sin⁡\sin x_n+(x_n+nπ\pi)cos⁡\cos x_n>0,  g_n'(x_n)=(-1)^{n+1}f'(y_n), なので f は y_n の直後で (-1)^{n+1} と同じ符号をもつ。連続性と零点がないことから区間全体でその符号を保つ。したがってSn=(−1)n+1∫ynyn+1f(x) dx=(−1)n+1[xcos⁡x]ynyn+1=(nπ+xn)cos⁡xn+((n+1)π+xn+1)cos⁡xn+1,\displaystyle \begin{aligned}S_n&=(-1)^{n+1}\int_{y_n}^{y_{n+1}}f(x)\,dx\\&=(-1)^{n+1}\left[x\cos x\right]_{y_n}^{y_{n+1}}\\&=(n\pi+x_n)\cos x_n+((n+1)\pi+x_{n+1})\cos x_{n+1},\end{aligned}ここで (xcos⁡\cos x)'=cos⁡\cos x-xsin⁡\sin x=f(x) を用いた。

(5) (3)より x_n→\to0, x_{n+1}→\to0 である。よって Snn\displaystyle \frac{S_n}{n}=(π+xnn)\displaystyle \left(\pi+\frac{x_n}{n}\right)cos⁡\cos x_n+(π+πn+xn+1n)\displaystyle \left(\pi+\frac\pi n+\frac{x_{n+1}}n\right)cos⁡\cos x_{n+1}⟶\longrightarrowπ\pi+π\pi=2π\pi.

この問題で使う考え方

  • 三角関数の相互関係
  • 関数の連続性
  • 三角関数の微分
  • 積の微分
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 不定積分・定積分の性質
  • 定積分による面積
  • 数列の極限

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