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福井大学/2012年度

福井大学 2012年 数学 第3問解答・解説

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1問題

福井大学2012年度第3問

曲線 C: y = e^{-x} 上の点 A(a, e^{-a}) における C の法線 m と直線 l_1: x = a に関して,以下の問いに答えよ。

(1) l_1 と m のなす角を θ とするとき,tan θ を a を用いて表せ。ただし,0 < θ < π/2 とする。

(2) m に関して l_1 と対称な直線を l_2 とするとき,l_2 の方程式を a を用いて表せ。

(3) l_2 と y 軸の交点を P とおく。a が実数全体を動くとき,P の y 座標の最大値とそのときの a の値を求めよ。

(4) a を (3) で求めた値とするとき,曲線 C,y 軸および線分 AP で囲まれた部分を,y 軸の周りに1回転させてできる立体の体積を求めよ。 (答案紙第3枚)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) 曲線 C:y=e−xC:y=e^{-x} の点 A(a,e−a)A(a,e^{-a}) における接線の傾きは −e−a-e^{-a} なので、法線 mm の傾きは ea>0e^a>0 である。法線が正の xx 軸となす角を φ\varphi とすれば、0<φ<π/20<\varphi<\pi/2、tan⁡φ=ea\tan\varphi=e^a であり、鉛直線 l1l_1 との鋭角は θ=π/2−φ\theta=\pi/2-\varphi。従って tan⁡θ=e−a.\boxed{\tan\theta=e^{-a}}.

(2) 法線方向の単位ベクトルと鉛直方向のベクトルをそれぞれ u=(1,ea)1+e2a,v=(0,1)\displaystyle \boldsymbol u=\frac{(1,e^a)}{\sqrt{1+e^{2a}}},\qquad \boldsymbol v=(0,1) とする。v\boldsymbol v を法線方向の成分とそれに垂直な成分に分解すると、鏡映では後者の符号だけが変わる。したがって、鏡映後の方向ベクトルは 2(v⋅u)u−v=(2ea1+e2a,e2a−11+e2a).\displaystyle 2(\boldsymbol v\cdot\boldsymbol u)\boldsymbol u-\boldsymbol v =\left(\frac{2e^a}{1+e^{2a}},\frac{e^{2a}-1}{1+e^{2a}}\right). 第1成分は正なので、l2l_2 の傾きは e2a−12ea=ea−e−a2.\displaystyle \frac{e^{2a}-1}{2e^a}=\frac{e^a-e^{-a}}2. AA は鏡映の軸 mm 上にあり、鏡映で動かない。従って l2l_2 は AA を通り、 l2: y=e−a+ea−e−a2(x−a).\displaystyle \boxed{l_2:\ y=e^{-a}+\frac{e^a-e^{-a}}2(x-a)}.

(3) PP の yy 座標を F(a)F(a) とおくと F(a)=e−a−a2(ea−e−a).\displaystyle F(a)=e^{-a}-\frac a2(e^a-e^{-a}). 微分して整理すると F′(a)=−a+12(ea+e−a).\displaystyle F'(a)=-\frac{a+1}{2}(e^a+e^{-a}). ea+e−a>0e^a+e^{-a}>0 だから、a<−1a<-1 では F′(a)>0F'(a)>0、a>−1a>-1 では F′(a)<0F'(a)<0。従って実数全体での最大値は a=−1a=-1 のときに限り得られ、 F(−1)=e+e−12,a=−1.\displaystyle \boxed{F(-1)=\frac{e+e^{-1}}2},\qquad \boxed{a=-1}.

(4) B=e+e−12,D=e−e−12\displaystyle B=\frac{e+e^{-1}}2,\qquad D=\frac{e-e^{-1}}2 とおくと、1<B<e1<B<e、D>0D>0、e−B=De-B=D である。(3)の値 a=−1a=-1 に対し、A=(−1,e)A=(-1,e)、P=(0,B)P=(0,B)、直線 APAP は y=B−Dxy=B-Dx と表せる。

e−xe^{-x} は下に凸なので、−1≦x≦0-1\le x\le0 ではグラフは (−1,e)(-1,e) と (0,1)(0,1) を結ぶ線分以下にある。さらに B>1B>1 だから、その線分は APAP 以下にある。よって指定された領域は、−1≦x≦0-1\le x\le0 において曲線と APAP の間の部分である。

高さ yy で切った回転体の断面を考える。曲線は x=−log⁡yx=-\log y、直線は x=(B−y)/Dx=(B-y)/D と表される。 1≦y≦B1\le y\le B では、領域は −log⁡y≦x≦0-\log y\le x\le0 であり、回転後は半径 log⁡y\log y の円盤となる。 B≦y≦eB\le y\le e では、領域は −log⁡y≦x≦(B−y)/D-\log y\le x\le(B-y)/D であり、回転後は外半径 log⁡y\log y、内半径 (y−B)/D(y-B)/D の円環となる。 従って体積 VV は V=π∫1B(log⁡y)2 dy+π∫Be{(log⁡y)2−(y−BD)2} dy=π∫1e(log⁡y)2 dy−πD2∫Be(y−B)2 dy.\displaystyle \begin{aligned} V &=\pi\int_1^B(\log y)^2\,dy +\pi\int_B^e\left\{(\log y)^2-\left(\frac{y-B}{D}\right)^2\right\}\,dy\\ &=\pi\int_1^e(\log y)^2\,dy -\frac{\pi}{D^2}\int_B^e(y-B)^2\,dy. \end{aligned} 部分積分を2回行うと ∫1e(log⁡y)2 dy=[y{(log⁡y)2−2log⁡y+2}]1e=e−2.\displaystyle \int_1^e(\log y)^2\,dy =\left[y\{(\log y)^2-2\log y+2\}\right]_1^e=e-2. また、e−B=De-B=D より 1D2∫Be(y−B)2 dy=(e−B)33D2=D3.\displaystyle \frac1{D^2}\int_B^e(y-B)^2\,dy =\frac{(e-B)^3}{3D^2}=\frac D3. 以上から V=π(e−2−D3)=π6(5e+e−1−12).\displaystyle \boxed{V=\pi\left(e-2-\frac D3\right) =\frac{\pi}{6}\left(5e+e^{-1}-12\right)}.

この問題で使う考え方

  • 直線の鏡映と方向ベクトル
  • 導関数の符号による最大値の決定
  • 円盤・円環の断面積を用いた回転体の体積

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