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福島県立医科大学/2015年度/前期

福島県立医科大学 2015年 数学 第1問解答・解説

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1問題

福島県立医科大学2015年度第1問

以下の各問いに答えよ。

(1) ひし形 ABCDABCD の一辺の長さは 22 で,∠ABC=60∘\angle ABC=60^\circ である。△ABC\triangle ABC の外接円を C1C_1,△BCD\triangle BCD の外接円を C2C_2 とするとき,C1C_1 の内部でありかつ C2C_2 の内部である領域の面積を求めよ。

(2) 実数を係数とする3次方程式x3−2(α+β)x2+(α2+β2+γ2)x−83=0x^{3}-2(\alpha+\beta)x^{2}+(\alpha^{2}+\beta^{2}+\gamma^{2})x-8\sqrt{3}=0の3つの解が α,β,γ\alpha,\beta,\gamma であるという。このような複素数 α,β,γ\alpha,\beta,\gamma を求めよ。

(3) 曲線 y=(x2−4)log⁡x  (x>0)y=(x^{2}-4)\log x\;(x>0) と xx 軸で囲まれた図形を xx 軸のまわりに回転してできる立体の体積を求めよ。

(4) aa を定数とする。0<x<π2\displaystyle 0<x<\frac{\pi}{2} における2つの関数f(x)=a2sin⁡2x−sin⁡x+cos⁡x,g(x)=sin⁡x+cos⁡xsin⁡xcos⁡x\displaystyle f(x)=\frac{a}{2}\sin^{2}x-\sin x+\cos x,\qquad g(x)=\frac{\sin x+\cos x}{\sin x\cos x}について,次の問いに答えよ。   (i) y=g(x)  (0<x<π2)\displaystyle y=g(x)\;(0<x<\frac{\pi}{2}) の増減を調べ,グラフをかけ。   (ii) y=f(x)  (0<x<π2)\displaystyle y=f(x)\;(0<x<\frac{\pi}{2}) が2つの極値をもつような定数 aa の値の範囲を求めよ。   (iii) 定数 aa の値が(ii)で求めた範囲にあるとき,y=f(x)  (0<x<π2)\displaystyle y=f(x)\;(0<x<\frac{\pi}{2}) の2つの極値の和を aa を用いて表せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) 2つの円の共通部分 B=(0,0)B=(0,0), A=(2,0)A=(2,0) とし、∠ABC=60∘\angle ABC=60^\circ だから C=(1,3)C=(1,\sqrt3), D=(3,3)D=(3,\sqrt3) と置ける。△ABC\triangle ABC は一辺2の正三角形なので、その外心を O1O_1 とすると O1=(1,33),r1=23.\displaystyle O_1=\left(1,\frac{\sqrt3}{3}\right),\qquad r_1=\frac2{\sqrt3}. △BCD\triangle BCD の外心は O2=(2,0)O_2=(2,0)(O2B=O2C=O2D=2O_2B=O_2C=O_2D=2)で、半径 r2=2r_2=2。また O1O2=2/3O_1O_2=2/\sqrt3。

共通弦を PQPQ、その中点を HH とする。HH は O1O2O_1O_2 上にあり、直角三角形の差をとると、O1O_1 から O2O_2 方向への符号付き距離は O1H=O1O22+r12−r222O1O2=−13.\displaystyle O_1H=\frac{O_1O_2^2+r_1^2-r_2^2}{2O_1O_2}=-\frac1{\sqrt3}. 従って HH は O1O_1 の反対側にあり、O2H=3O_2H=\sqrt3。半弦の長さは HP=HQ=1HP=HQ=1。小円側では cos⁡∠PO1H=1/2\cos\angle PO_1H=1/2 なので共通部分に入るのは中心角 4π/34\pi/3 の大きい扇形側、大円側では cos⁡∠PO2H=3/2\cos\angle PO_2H=\sqrt3/2 なので中心角 π/3\pi/3 の小さい扇形側である。従って共通部分の面積は S=(12r12⋅4π3+12⋅2⋅13)+(12r22⋅π3−12⋅2⋅3)=14π9−23.\displaystyle \begin{aligned} S&=\left(\frac12r_1^2\cdot\frac{4\pi}{3}+\frac12\cdot2\cdot\frac1{\sqrt3}\right) +\left(\frac12r_2^2\cdot\frac{\pi}{3}-\frac12\cdot2\cdot\sqrt3\right)\\ &=\boxed{\frac{14\pi}{9}-\frac2{\sqrt3}}. \end{aligned} (第1括弧は小円の大きい弓形、第2括弧は大円の小さい弓形。)

(2) 3次方程式の根 根と係数の関係から α+β+γ=2(α+β),αβ+βγ+γα=α2+β2+γ2,αβγ=83.\alpha+\beta+\gamma=2(\alpha+\beta),\qquad \alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha=\alpha^2+\beta^2+\gamma^2, \qquad \alpha\beta\gamma=8\sqrt3. 最初の式より γ=α+β\gamma=\alpha+\beta。これを第2式に代入して整理すると αβ=α2+β2\alpha\beta=\alpha^2+\beta^2 となり、従って γ2=(α+β)2=3αβ.\gamma^2=(\alpha+\beta)^2=3\alpha\beta. 積の式から γ3=243=(23)3\gamma^3=24\sqrt3=(2\sqrt3)^3。また方程式の係数は実数なので −2(α+β)=−2γ-2(\alpha+\beta)=-2\gamma は実数、従って γ\gamma は実数であり γ=23\gamma=2\sqrt3。よって α+β=23\alpha+\beta=2\sqrt3, αβ=4\alpha\beta=4 だから、α,β\alpha,\beta は z2−23z+4=0z^2-2\sqrt3z+4=0 の根である。判別式は −4-4 なので、順序を除き α=3+i,β=3−i,γ=23.\boxed{\alpha=\sqrt3+i,\qquad\beta=\sqrt3-i,\qquad\gamma=2\sqrt3}.

(3) 回転体の体積 y=(x2−4)log⁡xy=(x^2-4)\log x の xx 軸との交点は x=1,2x=1,2。x→0+x\to0+ では y→+∞y\to+\infty、x>2x>2 でも曲線と軸の間は有界でないので、囲まれる有界領域は 1≦x≦21\le x\le2 の部分である。回転体の体積は V=π∫12(x2−4)2(log⁡x)2 dx.\displaystyle V=\pi\int_1^2(x^2-4)^2(\log x)^2\,dx. m≧0m\ge0 について部分積分で ∫xm(log⁡x)2 dx=xm+1m+1((log⁡x)2−2log⁡xm+1+2(m+1)2).\displaystyle \int x^m(\log x)^2\,dx =\frac{x^{m+1}}{m+1}\left((\log x)^2-\frac{2\log x}{m+1}+\frac2{(m+1)^2}\right). これを x4−8x2+16x^4-8x^2+16 に適用し、1から2で評価すると ∫12(x2−4)2(log⁡x)2 dx=25615(log⁡2)2−11776225log⁡2+956743375.\displaystyle \int_1^2(x^2-4)^2(\log x)^2\,dx =\frac{256}{15}(\log2)^2-\frac{11776}{225}\log2+\frac{95674}{3375}. 従って V=π(25615(log⁡2)2−11776225log⁡2+956743375).\displaystyle \boxed{V=\pi\left(\frac{256}{15}(\log2)^2-\frac{11776}{225}\log2+\frac{95674}{3375}\right)}.

(4)(i) gg の増減とグラフ g(x)=1sin⁡x+1cos⁡x,g′(x)=sin⁡3x−cos⁡3xsin⁡2xcos⁡2x.\displaystyle g(x)=\frac1{\sin x}+\frac1{\cos x},\qquad g'(x)=\frac{\sin^3x-\cos^3x}{\sin^2x\cos^2x}. 分母は正であり、分子の符号は sin⁡x−cos⁡x\sin x-\cos x の符号と同じ。よって gg は 0<x<π/40<x<\pi/4 で減少し、π/4<x<π/2\pi/4<x<\pi/2 で増加する。最小値は g(π4)=22.\displaystyle g\left(\frac\pi4\right)=2\sqrt2. また g(π/2−x)=g(x)g(\pi/2-x)=g(x) で、両端では g(x)→+∞g(x)\to+\infty。従ってグラフは x=π/4x=\pi/4 に軸をもつU字形で、両端に垂直漸近線、最小点 (π/4,22)(\pi/4,2\sqrt2) をもつ。

(4)(ii) ff が2つの極値をもつ条件 f′(x)=asin⁡xcos⁡x−sin⁡x−cos⁡x=sin⁡xcos⁡x{a−g(x)}.f'(x)=a\sin x\cos x-\sin x-\cos x =\sin x\cos x\{a-g(x)\}. sin⁡xcos⁡x>0\sin x\cos x>0。前問のグラフより、a>22a>2\sqrt2 のときに限り g(x)=ag(x)=a は2つの解をもち、f′f' は負・正・負と符号を変えるので、ff は極小値と極大値を1つずつもつ。a<22a<2\sqrt2 なら根がなく、a=22a=2\sqrt2 では f′f' は符号を変えない。ゆえに a>22.\boxed{a>2\sqrt2}.

(4)(iii) 2つの極値の和 a>22a>2\sqrt2 のとき、g(x)=ag(x)=a の解を x1<π/4<x2x_1<\pi/4<x_2 とする。g(π/2−x)=g(x)g(\pi/2-x)=g(x) と解の一意性から x2=π/2−x1x_2=\pi/2-x_1。s=sin⁡x1s=\sin x_1, c=cos⁡x1c=\cos x_1 とおくと f(x1)+f(x2)=(a2s2−s+c)+(a2c2−c+s)=a2(s2+c2)=a2.\displaystyle \begin{aligned} f(x_1)+f(x_2) &=\left(\frac a2s^2-s+c\right)+\left(\frac a2c^2-c+s\right)\\ &=\frac a2(s^2+c^2)=\boxed{\frac a2}. \end{aligned}

分類 単元: 円と図形、複素数と方程式、対数関数の積分、三角関数の微分と極値。

方法: 円の中心・共通弦による弓形面積、根と係数の関係、回転体体積の定積分、導関数の符号と対称性。

テーマ: 幾何・代数・積分・三角関数の複合的な小問集合。

この問題で使う考え方

  • 外接円・共通弦による弓形面積
  • 根と係数の関係
  • 部分積分
  • 回転体の体積
  • 導関数の符号と増減
  • グラフの対称性

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