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福島県立医科大学/2015年度/前期

福島県立医科大学 2015年 数学 第3問解答・解説

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1問題

福島県立医科大学2015年度第3問

条件 a1=74,an+1=2−an(n=1,2,3,…)\displaystyle a_1=\frac74,\quad a_{n+1}=\sqrt{2-a_n}\quad(n=1,2,3,\ldots) で定められる実数の列 {an}\{a_n\} について,以下の問いに答えよ。

(1) 極限 a=lim⁡n→∞an\displaystyle a=\lim\limits _{n\to\infty}a_n が存在すると仮定したとき,aa のとりうる値を求めよ。

(2) 自然数 nn と(1)で求めた aa について,次の各不等式が成り立つことを証明せよ。

(i) a2n<a<a2n−1a_{2n}<a<a_{2n-1}

(ii) a−a2n≦122n−1\displaystyle a-a_{2n}\leq\frac{1}{2^{2n-1}}

(iii) a2n−1−a≦122n−2\displaystyle a_{2n-1}-a\leq\frac{1}{2^{2n-2}}

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) a=1/(1)\space{}a=1\quad/
    (2)(i) a2n<1<a2n−1/(2)(i)\space{}a_{2n}<1<a_{2n-1}\quad/
    (2)(ii) 1−a2n≦122n−1/\displaystyle (2)(ii)\space{}1-a_{2n}\leq\frac{1}{2^{2n-1}}\quad/
    (2)(iii) a2n−1−1≦122n−2\displaystyle (2)(iii)\space{}a_{2n-1}-1\leq\frac{1}{2^{2n-2}}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

まず、0<a1=74<2\displaystyle 0<a_1=\frac74<2 である。0<an<20<a_n<2 ならば 0<2−an<20<2-a_n<2 だから 0<an+1=2−an<2<20<a_{n+1}=\sqrt{2-a_n}<\sqrt2<2 である。したがって、すべての nn について 0<an<20<a_n<2 である。

(1) 極限 aa が存在すると仮定する。漸化式の両辺で極限をとると、平方根関数の連続性より a=2−aa=\sqrt{2-a} である。また a≧0a\geq0 だから、両辺を平方して a2+a−2=0,(a−1)(a+2)=0a^2+a-2=0,\qquad (a-1)(a+2)=0 を得る。よって a=1a=1 である。

(2) a1=74>1\displaystyle a_1=\frac74>1 であり、0<an<20<a_n<2 のもとで an>1a_n>1 なら an+1<1a_{n+1}<1、an<1a_n<1 なら an+1>1a_{n+1}>1 となる。したがって、すべての自然数 nn について a2n−1>1>a2na_{2n-1}>1>a_{2n} である。(1)の a=1a=1 と合わせると a2n<a<a2n−1a_{2n}<a<a_{2n-1} となり、(i)が示された。

誤差評価のため、漸化式を用いて ak+1−1=ak+12−1ak+1+1=1−akak+1+1\displaystyle a_{k+1}-1 =\frac{a_{k+1}^2-1}{a_{k+1}+1} =\frac{1-a_k}{a_{k+1}+1} を得る。特に ∣ak+1−1∣=∣ak−1∣ak+1+1\displaystyle |a_{k+1}-1|=\frac{|a_k-1|}{a_{k+1}+1} である。

まず、すべての nn について 12≦a2n≦1,1≦a2n−1≦74\displaystyle \frac12\leq a_{2n}\leq1,\qquad 1\leq a_{2n-1}\leq\frac74 であることを示す。a1=74\displaystyle a_1=\frac74 であり、1≦a2n−1≦74\displaystyle 1\leq a_{2n-1}\leq\frac74 ならば、平方根関数の増減から 12=2−74≦a2n=2−a2n−1≦1.\displaystyle \frac12=\sqrt{2-\frac74}\leq a_{2n}=\sqrt{2-a_{2n-1}}\leq1. さらに 1≦a2n+1=2−a2n≦32<74.\displaystyle 1\leq a_{2n+1}=\sqrt{2-a_{2n}}\leq\sqrt{\frac32}<\frac74. よって数学的帰納法により上の範囲が成り立つ。

(ii) e2n=1−a2ne_{2n}=1-a_{2n} とおく。x=a2n, y=a2n+1, z=a2n+2x=a_{2n},\ y=a_{2n+1},\ z=a_{2n+2} とすると、上の範囲と漸化式から 12≦x≦1,1≦y≦32<32,z=2−y,12<z≦1,y=2−z2.\displaystyle \frac12\leq x\leq1,\quad 1\leq y\leq\sqrt{\frac32}<\frac32,\quad z=\sqrt{2-y},\quad \frac12<z\leq1,\quad y=2-z^2. したがって (y+1)(z+1)−4=(3−z2)(z+1)−4=(1−z)(z2+2z−1)≧0,(y+1)(z+1)-4=(3-z^2)(z+1)-4=(1-z)(z^2+2z-1)\geq0, ここで z≦1z\leq1 かつ z>12\displaystyle z>\frac12 より z2+2z−1>0z^2+2z-1>0 を用いた。誤差についての等式を2回用いると e2n+2=e2n(y+1)(z+1)≦14e2n.\displaystyle e_{2n+2}=\frac{e_{2n}}{(y+1)(z+1)}\leq\frac14e_{2n}. また e2=1−a2=1−12=12\displaystyle e_2=1-a_2=1-\frac12=\frac12 だから、これを繰り返して 1−a2n=e2n≦12(14)n−1=122n−1.\displaystyle 1-a_{2n}=e_{2n}\leq\frac12\left(\frac14\right)^{n-1} =\frac{1}{2^{2n-1}}. よって(ii)が示された。

(iii) n=1n=1 のとき a1−1=34≦1\displaystyle a_1-1=\frac34\leq1 である。n≧2n\geq2 のとき、誤差についての等式と a2n−1>1a_{2n-1}>1 より a2n−1−1=1−a2n−2a2n−1+1<12(1−a2n−2)≦12⋅122n−3=122n−2,\displaystyle a_{2n-1}-1 =\frac{1-a_{2n-2}}{a_{2n-1}+1} <\frac12(1-a_{2n-2}) \leq\frac12\cdot\frac{1}{2^{2n-3}} =\frac{1}{2^{2n-2}}, 最後の不等式には(ii)を n−1n-1 に適用した。以上から、すべての自然数 nn について(iii)が成り立つ。

この問題で使う考え方

  • 数列の極限
  • 無理関数の性質
  • 数学的帰納法

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