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福島県立医科大学/2018年度/前期

福島県立医科大学 2018年 数学 第1問解答・解説

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1問題

福島県立医科大学2018年度第1問

以下の各問いについて答えだけを書け。

(1) 2−3=a−b\sqrt{2-\sqrt{3}}=\sqrt{a}-\sqrt{b}を満たす有理数a,ba,bを求めよ。

(2) △ABC\triangle ABCについて,AB=c, BC=a, CA=bAB=c,\ BC=a,\ CA=bとする。内積AB→⋅AC→\overrightarrow{AB}\cdot\overrightarrow{AC}をa,b,ca,b,cで表わせ。また,辺ABABを2:12:1に内分する点PPと辺BCBCを2:12:1に内分する点QQの間の長さPQPQをa,b,ca,b,cで表わせ。

(3) 0≦x≦π0\leq x\leq\piの範囲で,方程式sin⁡3x=cos⁡2x\sin 3x=\cos 2xを解け。

(4) 定積分∫1e(log⁡x−x)2 dx\displaystyle \int_1^e(\log x-x)^2\,dxを求めよ。ただし,eeは自然対数の底である。

(5) 複素数zzが等式∣2iz+6∣=∣z−3∣|2iz+6|=|z-3|を満たすとき,∣z∣|z|の最小値を求めよ。ただし,iiは虚数単位である。

(6) xyxy平面上の点(x,y)(x,y)でxxとyyがともに整数である点を格子点という。自然数nnについて,y≧nxy\geq nxおよびy≦2n2−x2y\leq 2n^2-x^2を満たす格子点の総数をnnで表わせ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)a=32, b=12/\displaystyle (1) a=\frac{3}{2},\space{}b=\frac{1}{2}\quad /
    (2)AB→⋅AC→=b2+c2−a22,PQ=2a2+2b2−c23/\displaystyle (2) \overrightarrow{AB}\cdot\overrightarrow{AC}=\frac{b^2+c^2-a^2}{2},\quad PQ=\frac{\sqrt{2a^2+2b^2-c^2}}{3}\quad /
    (3)x=π10, π2, 9π10/\displaystyle (3) x=\frac{\pi}{10},\space{}\frac{\pi}{2},\space{}\frac{9\pi}{10}\quad /
    (4)e33−e22+e−176/\displaystyle (4) \frac{e^3}{3}-\frac{e^2}{2}+e-\frac{17}{6}\quad /
    (5)17−22/(5) \sqrt{17}-2\sqrt{2}\quad /
    (6)(3n+1)(3n2−n+2)2\displaystyle (6) \frac{(3n+1)(3n^2-n+2)}{2}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) r=a+br=a+b, t=abt=\sqrt{ab} とおくと、両辺を平方して r−2t=2−3,2t=r−2+3r-2t=2-\sqrt{3},\qquad 2t=r-2+\sqrt{3} を得る。ここで rr は有理数であり、t2=abt^2=ab も有理数である。q=r−2q=r-2 とおけば t2=(q+3)24=q2+3+2q34\displaystyle t^2=\frac{(q+\sqrt{3})^2}{4} =\frac{q^2+3+2q\sqrt{3}}{4} が有理数だから、q=0q=0 である。よって a+b=2a+b=2、ab=3/2\sqrt{ab}=\sqrt{3}/2、すなわち ab=3/4ab=3/4 である。a,ba,b は方程式 X2−2X+3/4=0X^2-2X+3/4=0 の2根なので 3/2,1/23/2,1/2 であり、左辺が正であることから a>ba>b。したがって a=3/2, b=1/2a=3/2,\ b=1/2。実際、(3/2−1/2)2=2−3(\sqrt{3/2}-\sqrt{1/2})^2=2-\sqrt{3} である。

(2) 余弦定理より a2=∣AB→−AC→∣2=b2+c2−2AB→⋅AC→a^2=\left|\overrightarrow{AB}-\overrightarrow{AC}\right|^2 =b^2+c^2-2\overrightarrow{AB}\cdot\overrightarrow{AC} だから AB→⋅AC→=b2+c2−a22.\displaystyle \overrightarrow{AB}\cdot\overrightarrow{AC}=\frac{b^2+c^2-a^2}{2}. また、AP:PB=2:1AP:PB=2:1、BQ:QC=2:1BQ:QC=2:1 より AP→=23AB→,AQ→=AB→+23BC→=13AB→+23AC→.\displaystyle \overrightarrow{AP}=\frac{2}{3}\overrightarrow{AB},\qquad \overrightarrow{AQ}=\overrightarrow{AB}+\frac{2}{3}\overrightarrow{BC} =\frac{1}{3}\overrightarrow{AB}+\frac{2}{3}\overrightarrow{AC}. したがって PQ→=AQ→−AP→=−13AB→+23AC→.\displaystyle \overrightarrow{PQ}=\overrightarrow{AQ}-\overrightarrow{AP} =-\frac{1}{3}\overrightarrow{AB}+\frac{2}{3}\overrightarrow{AC}. これを平方すると PQ2=c29+4b29−49AB→⋅AC→=2a2+2b2−c29,\displaystyle PQ^2=\frac{c^2}{9}+\frac{4b^2}{9} -\frac{4}{9}\overrightarrow{AB}\cdot\overrightarrow{AC} =\frac{2a^2+2b^2-c^2}{9}, よって PQ=2a2+2b2−c23\displaystyle PQ=\frac{\sqrt{2a^2+2b^2-c^2}}{3}。

(3) cos⁡2x=sin⁡(π/2−2x)\cos 2x=\sin(\pi/2-2x) と書くと、sin⁡3x=sin⁡(π/2−2x)\sin 3x=\sin(\pi/2-2x) である。sin⁡A=sin⁡B\sin A=\sin B の解は A=B+2kπA=B+2k\pi または A=π−B+2kπA=\pi-B+2k\pi(kk は整数)なので、 3x=π2−2x+2kπまたは3x=π2+2x+2kπ.\displaystyle 3x=\frac{\pi}{2}-2x+2k\pi \quad\text{または}\quad 3x=\frac{\pi}{2}+2x+2k\pi. 前者から x=π/10+2kπ/5x=\pi/10+2k\pi/5 を得て、0≦x≦π0\le x\le\pi では k=0,1,2k=0,1,2、すなわち x=π/10,π/2,9π/10x=\pi/10,\pi/2,9\pi/10。後者からは x=π/2+2kπx=\pi/2+2k\pi となり、この範囲では x=π/2x=\pi/2 だけで、すでに得た解に含まれる。

(4) 部分積分により ∫(log⁡x)2 dx=x((log⁡x)2−2log⁡x+2),∫xlog⁡x dx=x22log⁡x−x24.\displaystyle \int (\log x)^2\,dx=x\bigl((\log x)^2-2\log x+2\bigr),\qquad \int x\log x\,dx=\frac{x^2}{2}\log x-\frac{x^2}{4}. したがって ∫(log⁡x−x)2 dx=x((log⁡x)2−2log⁡x+2)−x2log⁡x+x22+x33.\displaystyle \int (\log x-x)^2\,dx =x\bigl((\log x)^2-2\log x+2\bigr)-x^2\log x+\frac{x^2}{2}+\frac{x^3}{3}. これを 11 から ee まで評価すると ∫1e(log⁡x−x)2 dx=(e−e22+e33)−176=e33−e22+e−176.\displaystyle \int_1^e(\log x-x)^2\,dx =\left(e-\frac{e^2}{2}+\frac{e^3}{3}\right)-\frac{17}{6} =\frac{e^3}{3}-\frac{e^2}{2}+e-\frac{17}{6}.

(5) z=x+iyz=x+iy とおき、与式の両辺を平方すると (6−2y)2+4x2=(x−3)2+y2.(6-2y)^2+4x^2=(x-3)^2+y^2. 整理して平方完成すると (x+1)2+(y−4)2=8.(x+1)^2+(y-4)^2=8. したがって、点 (x,y)(x,y) は中心 (−1,4)(-1,4)、半径 222\sqrt{2} の円周上にある。原点と中心の距離は 17>22\sqrt{17}>2\sqrt{2} だから、原点から円周までの最短距離は 17−22\sqrt{17}-2\sqrt{2} である。

(6) ある整数 xx に対し、条件を満たす整数 yy の個数は、nx≦2n2−x2nx\le 2n^2-x^2 のとき 2n2−x2−nx+12n^2-x^2-nx+1 である。この不等式は (x+2n)(x−n)≦0(x+2n)(x-n)\le 0 と同値だから、−2n≦x≦n-2n\le x\le n。よって求める個数を NN とすると N=∑x=−2nn(2n2−x2−nx+1)=(3n+1)(2n2+1)−∑x=−2nnx2−n∑x=−2nnx.\displaystyle N=\sum\limits _{x=-2n}^{n}(2n^2-x^2-nx+1) =(3n+1)(2n^2+1)-\sum\limits _{x=-2n}^{n}x^2-n\sum\limits _{x=-2n}^{n}x. ここで ∑x=−2nnx=−n(3n+1)2,∑x=−2nnx2=∑k=12nk2+∑k=1nk2=n(2n+1)(3n+1)2.\displaystyle \sum\limits _{x=-2n}^{n}x=-\frac{n(3n+1)}{2},\qquad \sum\limits _{x=-2n}^{n}x^2 =\sum\limits _{k=1}^{2n}k^2+\sum\limits _{k=1}^{n}k^2 =\frac{n(2n+1)(3n+1)}{2}. これらを代入して整理すると N=(3n+1)(3n2−n+2)2.\displaystyle N=\frac{(3n+1)(3n^2-n+2)}{2}.

(1)和積を決めて順序を判定、(2)内分点の位置ベクトル、(3)正弦方程式の二解系列、(4)部分積分、(5)円の平方完成と距離差、(6)xごとの整数yの個数を総和する。全小問の境界と重複を確認する。

この問題で使う考え方

  • 実数と無理数
  • ベクトルの内積
  • ベクトルの和・差・実数倍
  • 内分・外分点
  • 三角関数の相互関係
  • 部分積分法
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 不定積分・定積分の性質

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