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浜松医科大学/2022年度/前期

浜松医科大学 2022年 数学 第3問解答・解説

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1問題

浜松医科大学2022年度第3問

以下の問いに答えよ。

(1) ee を自然対数の底とする。このとき,すべての自然数 nn についてex≧1+∑k=1nxkk!(x≧0)\displaystyle e^x\geq1+\sum\limits _{k=1}^{n}\dfrac{x^k}{k!}\qquad(x\geq0)を証明せよ。

(2) 半径1の円に外接する正12角形の面積を求めよ。ただし,正12角形が円に外接するとは,正12角形のすべての辺が1つの円に接することである。

(3) (1)と(2)を用いて,不等式 π−e<35\displaystyle \pi-e<\dfrac{3}{5} を証明せよ。ただし,3>1.73\sqrt{3}>1.73 は証明なしに用いてよい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

指数関数と多項式の差を置いて微分と数学的帰納法で (1) を示し、外接正12角形を中心からの12個の三角形に分けて (2) を計算する。(1) の n=3 と (2) の面積評価を合わせて (3) を示す。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)ex≧1+∑k=1nxkk!(n∈N, x≧0),\displaystyle \quad e^x\ge 1+\sum\limits _{k=1}^{n}\frac{x^k}{k!}\quad(n\in\mathbb N,\space{}x\ge0),\qquad (2)24−123,\quad 24-12\sqrt3,\qquad (3)π−e<35\displaystyle \quad \pi-e<\frac35

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) F0(x)=ex−1F_0(x)=e^x-1、Fn(x)=ex−∑k=0nxkk! (n≧1)\displaystyle F_n(x)=e^x-\displaystyle\sum\limits _{k=0}^{n}\frac{x^k}{k!}\ (n\ge1) とおく。指数関数は増加関数であるから、x≧0x\ge0 では F0(x)=ex−1≧0F_0(x)=e^x-1\ge0 である。また、n≧1n\ge1 について Fn′(x)=ex−∑k=1nxk−1(k−1)!=Fn−1(x),Fn(0)=0.\displaystyle F_n'(x)=e^x-\sum\limits _{k=1}^{n}\frac{x^{k-1}}{(k-1)!}=F_{n-1}(x),\qquad F_n(0)=0. Fn−1(x)≧0F_{n-1}(x)\ge0 がすべての x≧0x\ge0 で成り立つと仮定すると、Fn′(x)≧0F_n'(x)\ge0 なので FnF_n は x≧0x\geq0 の範囲で増加し、Fn(x)≧Fn(0)=0F_n(x)\ge F_n(0)=0 となる。よって数学的帰納法により、すべての自然数 nn と x≧0x\ge0 について所要の不等式が成り立つ。

(2) 円の中心を OO、正12角形の隣り合う頂点を A,BA,B、辺 ABAB の中点を MM とする。中心角は 30∘30^\circ であり、接点への半径は接線に垂直だから OM=1OM=1、∠AOM=15∘\angle AOM=15^\circ である。したがって AM=OMtan⁡15∘=tan⁡15∘,AB=2tan⁡15∘.AM=OM\tan15^\circ=\tan15^\circ,\qquad AB=2\tan15^\circ. 加法定理より tan⁡15∘=tan⁡(45∘−30∘)=1−1/31+1/3=2−3.\displaystyle \tan15^\circ=\tan(45^\circ-30^\circ)=\frac{1-1/\sqrt3}{1+1/\sqrt3}=2-\sqrt3. 正12角形は、底辺が ABAB、高さが OM=1OM=1 の三角形12個に分けられるので、その面積は 12⋅12 AB⋅1=12tan⁡15∘=24−123.\displaystyle 12\cdot\frac12\,AB\cdot1=12\tan15^\circ=24-12\sqrt3.

(3) 半径1の円はこの正12角形の内部にあるから、円の面積より π<24−123.\pi<24-12\sqrt3. また、(1) で x=1,n=3x=1,n=3 とすると e≧1+1+12+16=83.\displaystyle e\ge1+1+\frac12+\frac16=\frac83. よって、3>1.73\sqrt3>1.73 を用いて π−e<24−123−83=643−123<643−12⋅1.73=4375<35.\displaystyle \pi-e<24-12\sqrt3-\frac83=\frac{64}{3}-12\sqrt3<\frac{64}{3}-12\cdot1.73=\frac{43}{75}<\frac35. したがって π−e<35\displaystyle \pi-e<\dfrac35 である。

この問題で使う考え方

  • 円の性質
  • 数学的帰納法
  • 導関数と増減
  • 指数・対数関数の微分
  • 三角比と相互関係

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