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浜松医科大学/2024年度/前期

浜松医科大学 2024年 数学 第3問解答・解説

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1問題

浜松医科大学2024年度第3問

以下の問いに答えよ。

(1) すべての自然数 nn に対して ∑k=1n(−1)k−1k={∑k=1m1m+k(nが偶数 (n=2m)のとき),∑k=1m1m−1+k(nが奇数 (n=2m−1)のとき)\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n}\frac{(-1)^{k-1}}{k}=\begin{cases} \displaystyle\sum\limits _{k=1}^{m}\frac{1}{m+k} & (n\text{が偶数 }(n=2m)\text{のとき}),\\ \displaystyle\sum\limits _{k=1}^{m}\frac{1}{m-1+k} & (n\text{が奇数 }(n=2m-1)\text{のとき}) \end{cases} を証明せよ。

(2) (1)の左辺において n→∞n\to\infty として、区分求積法を用いて無限級数 1−12+13−14+15−16+⋯\displaystyle 1-\frac12+\frac13-\frac14+\frac15-\frac16+\cdots の和の値を求めよ。

(3) (2)の無限級数の項の順序を入れ替えてできる無限級数 1−12−14⏟2項+13−16−18⏟2項+15−110−112⏟2項+⋯\displaystyle 1\underbrace{-\frac12-\frac14}_{\text{2項}}+\frac13\underbrace{-\frac16-\frac18}_{\text{2項}}+\frac15\underbrace{-\frac1{10}-\frac1{12}}_{\text{2項}}+\cdots の和の値を求めよ。

(4) 上の結果からどのようなことが考察されるか。「有限」と「無限」という言葉を用いて述べよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) HN=∑k=1N1/k\displaystyle H_N=\sum\limits _{k=1}^N1/k、H0=0H_0=0 とおく。偶数番目の項の符号を反転することに注意すれば ∑k=12m(−1)k−1k=H2m−2∑j=1m12j=H2m−Hm=∑k=1m1m+k.\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{2m}\frac{(-1)^{k-1}}k=H_{2m}-2\sum\limits _{j=1}^m\frac1{2j}=H_{2m}-H_m=\sum\limits _{k=1}^m\frac1{m+k}. 奇数の場合も ∑k=12m−1(−1)k−1k=H2m−1−Hm−1=∑k=1m1m−1+k.\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{2m-1}\frac{(-1)^{k-1}}k=H_{2m-1}-H_{m-1}=\sum\limits _{k=1}^m\frac1{m-1+k}.

(2) 偶数番目までの部分和は 1m∑k=1m11+k/m⟶∫01dx1+x=log⁡2.\displaystyle \frac1m\sum\limits _{k=1}^m\frac1{1+k/m}\longrightarrow\int_0^1\frac{dx}{1+x}=\log2. 奇数番目までの部分和との差は 1/(2m)→01/(2m)\to0 だから、全体としても log⁡2\log2 に収束する。

(3) 並べ替え後の第 3m3m 項までの部分和は、正の項 1,1/3,…,1/(2m−1)1,1/3,\ldots,1/(2m-1) と負の項 −1/2,−1/4,…,−1/(4m)-1/2,-1/4,\ldots,-1/(4m) を含む。従って T3m=H2m−12Hm−12H2m=12(H2m−Hm)⟶12log⁡2.\displaystyle T_{3m}=H_{2m}-\tfrac12H_m-\tfrac12H_{2m}=\tfrac12(H_{2m}-H_m)\longrightarrow\tfrac12\log2. T3m+1−T3m=1/(2m+1)T_{3m+1}-T_{3m}=1/(2m+1)、T3m+2−T3m=1/(2m+1)−1/(4m+2)T_{3m+2}-T_{3m}=1/(2m+1)-1/(4m+2) はどちらも0に近づく。よって途中で切った部分和も同じ極限を持ち、求める和は 12log⁡2\displaystyle \tfrac12\log2。

(4) 有限個の数の和は順序を入れ替えても変わらない。しかし無限個の数の和は部分和の極限として定めるため、順序を入れ替えると和が変わることがある。この問題はその具体例である。

検算:m=1m=1 で T3=1−1/2−1/4=1/4=12(H2−H1)\displaystyle T_3=1-1/2-1/4=1/4=\tfrac12(H_2-H_1) となる。(1)の n=1,2n=1,2 もそれぞれ1、1/2と一致する。

この問題で使う考え方

  • 有限和の添字変換
  • リーマン和による極限
  • 有限項のまとまりごとの並べ替え

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