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弘前大学/2011年度

弘前大学 2011年 数学 第7問解答・解説

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1問題

弘前大学2011年度第7問

細長い長方形の紙があり,短い方の辺の長さがaで長い方が9aであったとする。下図のように,この長方形の1つの角(かど)を反対側の長い方の辺に接するように折る。図に示した2つの三角形A,Bについて,次の問いに答えよ。

(1) 三角形 A の面積の最大値を求めよ。

(2) 三角形 B の面積の最小値を求めよ。

長方形の紙の左端部分の図。左の縦辺の外側に、縦辺全体の長さを示す上下向きの矢印とaがある。左辺上の点と下辺上の点を結ぶ線を折り目として左下の角を折り返し、角が上辺上の点に重なっている。左辺上の点・上辺上の点・下辺上の点を頂点とする灰色の三角形(折り返した部分)にB、左上の角・上辺上の点・左辺上の点を頂点とする白い三角形にAが記されている。折る前の位置を示す、左辺上の点から元の左下角までの縦線と、元の左下角から下辺上の点までの横線は破線。長方形は右へ続いている。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    a263\displaystyle \frac{a^2}{6\sqrt{3}}
  • (2)
    239a2\displaystyle \frac{2\sqrt{3}}9a^2

3解答

解答を見る途中式つきの解答

この別稿は、初回のblind稿を変更せずに保持したうえで、原図の折る角と三角形の位置を再確認して作成した。原図では、破線で示された左下の角を、上側の長辺上へ折り返している。図の三角形 AA は左上の白い三角形であり、三角形 BB は折り返された角を含む灰色の三角形である。したがって、AA と BB を合同とすることはできない。

長方形の左下を O=(0,0)O=(0,0)、右向きを XX 軸、上向きを YY 軸とし、折り返された点を上辺上の T=(x,a)T=(x,a) とする。折り目は線分 OTOT の垂直二等分線であり、左辺との交点を S=(0,y)S=(0,y)、下辺との交点を P=(p,0)P=(p,0) とおく。垂直二等分線上の点は O,TO,T から等距離なので y=a2+x22a,p=a2+x22x.\displaystyle y=\frac{a^2+x^2}{2a},\qquad p=\frac{a^2+x^2}{2x}.

u=x/au=x/a とおく。図のように折り目が左辺および下辺と交わる条件は y≦ay\leq a と p≦9ap\leq 9a である。これらはそれぞれ 0<u≦1,u2−18u+1≦00<u\leq 1,\qquad u^2-18u+1\leq0 を与える。したがって図示された折り方の範囲は 9−45≦u≦1.9-4\sqrt5\leq u\leq1. 両端では折り目が辺の端点に達する。以下の極値を与える値はこの範囲の内点なので、端点を退化した折り方として除く場合にも極値は変わらない。

三角形 AA の頂点は左上の角 (0,a)(0,a)、SS、TT である。したがって [A]=x(a−y)2=a24u(1−u2).\displaystyle [A]=\frac{x(a-y)}2 =\frac{a^2}{4}u(1-u^2). ここで g(u)=u(1−u2)/4g(u)=u(1-u^2)/4 とおくと g′(u)=1−3u24.\displaystyle g'(u)=\frac{1-3u^2}{4}. よって gg は u=1/3u=1/\sqrt3 まで増加し、その後減少する。また 9−45<13<1\displaystyle 9-4\sqrt5<\frac1{\sqrt3}<1 であるから、この点で最大となる。ゆえに [A]max⁡=a263.\displaystyle \boxed{[A]_{\max}=\frac{a^2}{6\sqrt3}}.

三角形 BB は、折り返し前の三角形 OSPOSP が折り目で反転したものなので、面積は [OSP]=yp/2[OSP]=yp/2 に等しい。したがって [B]=yp2=(a2+x2)28ax=a2h(u),h(u)=(1+u2)28u.\displaystyle [B]=\frac{yp}{2} =\frac{(a^2+x^2)^2}{8ax} =a^2 h(u),\qquad h(u)=\frac{(1+u^2)^2}{8u}. 微分すると h′(u)=(3u2−1)(u2+1)8u2.\displaystyle h'(u)=\frac{(3u^2-1)(u^2+1)}{8u^2}. u>0u>0 では u2+1u^2+1 と 8u28u^2 は正であるため、hh は u<1/3u<1/\sqrt3 で減少し、u>1/3u>1/\sqrt3 で増加する。したがって同じ内点で最小となり、 [B]min⁡=a2(1+1/3)28/3=239a2.\displaystyle \boxed{[B]_{\min}=a^2\frac{(1+1/3)^2}{8/\sqrt3} =\frac{2\sqrt3}{9}a^2}.

検算として、係数はそれぞれ 1/(63)≈0.09621/(6\sqrt3)\approx0.0962、23/9≈0.38492\sqrt3/9\approx0.3849 であり、BB の最小値は許容域端 u=1u=1 での a2/2a^2/2 より小さい。面積はいずれも a2a^2 に比例し、次元も整合する。

この問題で使う考え方

  • 座標による距離
  • 多項式の導関数
  • 導関数と増減
  • 極大・極小
  • 商の微分

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