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東京慈恵会医科大学/2017年度/前期

東京慈恵会医科大学 2017年 数学 第4問解答・解説

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1問題

東京慈恵会医科大学2017年度第4問

複素数平面上の3点A(α),B(β),C(γ)A(\alpha),B(\beta),C(\gamma)は正三角形ABCABCをなし,αβγ=−1\alpha\beta\gamma=-1をみたしている。△ABC\triangle ABCの重心D(δ)D(\delta)が実軸上にありδ>−1\delta>-1であるとき,次の問いに答えよ。ただし,複素数平面上で複素数zzを表す点PPをP(z)P(z)と書く。

(1) △ABC\triangle ABCの外接円の半径ℓ\ellをδ\deltaの式で表せ。

(2) α,β,γ\alpha,\beta,\gammaをδ\deltaの式でそれぞれ表せ。ただし, −π≦arg⁡α<arg⁡β<arg⁡γ<π-\pi\leq\arg\alpha<\arg\beta<\arg\gamma<\pi とする。ここで,arg⁡z\arg zは複素数zzの偏角を表す。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • ℓ=1+δ33,α=δ−ℓ,β=δ+ℓ2−3ℓ2i,γ=δ+ℓ2+3ℓ2i\displaystyle \ell=\sqrt[3]{1+\delta^3},\quad\alpha=\delta-\ell,\quad\beta=\delta+\frac\ell2-\frac{\sqrt3\ell}{2}i,\quad\gamma=\delta+\frac\ell2+\frac{\sqrt3\ell}{2}i

3解答

解答を見る途中式つきの解答

第4問

重心の座標 δ\delta は実数で δ>−1\delta>-1。x=α−δ,y=β−δ,z=γ−δx=\alpha-\delta,y=\beta-\delta,z=\gamma-\delta とおく。正三角形の重心は外心なので、x,y,zx,y,z は絶対値が等しい3方向のベクトルである。従って x+y+z=0x+y+z=0, xy+yz+zx=0xy+yz+zx=0, ∣xyz∣=ℓ3|xyz|=\ell^3。 −1=αβγ=(δ+x)(δ+y)(δ+z)=δ3+xyz.-1=\alpha\beta\gamma=(\delta+x)(\delta+y)(\delta+z)=\delta^3+xyz. よって xyz=−(1+δ3)xyz=-(1+\delta^3)。δ>−1\delta>-1 から 1+δ3>01+\delta^3>0 なので ℓ3=∣xyz∣=1+δ3\ell^3=|xyz|=1+\delta^3、すなわち ℓ=1+δ33\ell=\sqrt[3]{1+\delta^3}。

x,y,zx,y,z は和と二つずつの積の和が0だから、w3=xyz=−ℓ3w^3=xyz=-\ell^3 の3根である。従って頂点の集合は δ−ℓ,δ+ℓ2−3ℓ2i,δ+ℓ2+3ℓ2i.\displaystyle \delta-\ell,\quad \delta+\frac\ell2-\frac{\sqrt3\ell}{2}i,\quad \delta+\frac\ell2+\frac{\sqrt3\ell}{2}i. 第1の数は負の実数である。−1<δ<0-1<\delta<0 なら ℓ>0\ell>0 より δ−ℓ<0\delta-\ell<0 であり、δ≧0\delta\ge0 なら ℓ3=δ3+1>δ3\ell^3=\delta^3+1>\delta^3 より ℓ>δ\ell>\delta。規約 −π≦arg⁡z<π-\pi\le\arg z<\pi ではその偏角は −π-\pi。第2の数は虚部が負、第3は虚部が正なので、その偏角は順に −π<arg⁡β<0-\pi<\arg\beta<0 と 0<arg⁡γ<π0<\arg\gamma<\pi の範囲にある。したがって α=δ−ℓ,β=δ+ℓ2−3ℓ2i,γ=δ+ℓ2+3ℓ2i,ℓ=1+δ33.\displaystyle \alpha=\delta-\ell,\quad \beta=\delta+\frac\ell2-\frac{\sqrt3\ell}{2}i,\quad \gamma=\delta+\frac\ell2+\frac{\sqrt3\ell}{2}i, \qquad \ell=\sqrt[3]{1+\delta^3}. 確認すると、その積は (δ−ℓ)(δ2+δℓ+ℓ2)=δ3−ℓ3=−1(\delta-\ell)(\delta^2+\delta\ell+\ell^2)=\delta^3-\ell^3=-1。各偏差は絶対値 ℓ\ell で偏角が 120∘120^\circ ずつ異なる。

この問題で使う考え方

  • 三角形の中心
  • 複素数平面
  • 複素数の極形式
  • 解と係数の関係
  • 高次方程式
  • 複素数の四則演算

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