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東京慈恵会医科大学/2021年度/前期

東京慈恵会医科大学 2021年 数学 第3問解答・解説

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1問題

東京慈恵会医科大学2021年度第3問

a,ba,b は互いに素である自然数の定数で,a≧2a\geq2 とする。0<x≦π0<x\leq\pi のとき, {cos⁡x≦cos⁡2ax,sin⁡2ax≦0\begin{cases} \cos x\leq\cos 2ax,\\ \sin 2ax\leq0 \end{cases} をみたす xx の値の範囲は,互いに共通部分をもたない nn 個の閉区間の和集合であり,それら nn 個の閉区間の長さの値を小さい方から順に x1,…,xnx_1,\ldots,x_n とする。k=1,…,nk=1,\ldots,n に対し θk=2b(2a+1)xk\theta_k=2b(2a+1)x_k とおき,xyxy 平面において,一般角 θk\theta_k の動径と単位円との交点を ZkZ_k とするとき,次の問いに答えよ。ただし,動径は原点を中心とし,xx 軸の正の部分を始線とする。

(1) n=an=a であり,θk=2kπba (k=1,…,a)\displaystyle \theta_k=2k\pi\frac{b}{a}\ (k=1,\ldots,a) と表されることを示せ。

(2) k=1,…,ak=1,\ldots,a に対し,kbkb を aa で割ったときの商を qkq_k,余りを rkr_k とする。1≦i<j≦a1\leq i<j\leq a をみたす任意の自然数 i,ji,j に対し ri≠rjr_i\neq r_j を示し,点 Z1,…,ZaZ_1,\ldots,Z_a は単位円を aa 等分する aa 個の分点であることを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • n=a,θk=2kπba (1≦k≦a);Z1,…,Za は単位円を a 等分する\displaystyle \boxed{n=a,\quad \theta_k=2k\pi\frac ba\space{}(1\leq k\leq a);\quad Z_1,\ldots,Z_a\text{ は単位円を }a\text{ 等分する}}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

第3問

0<x≦π0<x\leq\pi で sin⁡2ax≦0\sin 2ax\leq0 となる範囲は、m=0,1,…,a−1m=0,1,\ldots,a-1 について (2m+1)π2a≦x≦(m+1)πa\displaystyle \frac{(2m+1)\pi}{2a}\le x\le\frac{(m+1)\pi}{a} で表される範囲 ImI_m を合わせたものである。それ以外の部分では sin⁡2ax>0\sin 2ax>0 である。

G(x)=cos⁡2ax−cos⁡xG(x)=\cos 2ax-\cos x とおく。ImI_m の内部では sin⁡2ax<0\sin 2ax<0 かつ sin⁡x>0\sin x>0 だから G′(x)=−2asin⁡2ax+sin⁡x>0.G'(x)=-2a\sin 2ax+\sin x>0. また、左端では G=−1−cos⁡ ⁣((2m+1)π2a)<0\displaystyle G=-1-\cos\!\left(\frac{(2m+1)\pi}{2a}\right)<0、右端では G=1−cos⁡ ⁣((m+1)πa)>0\displaystyle G=1-\cos\!\left(\frac{(m+1)\pi}{a}\right)>0 である。従って各 ImI_m 内に G(x)=0G(x)=0 となる点がただ1つある。

その点は ξm=2(m+1)π2a+1\displaystyle \xi_m=\frac{2(m+1)\pi}{2a+1} である。実際、 2(m+1)2a+1−2m+12a=2a−2m−12a(2a+1)>0,m+1a−2(m+1)2a+1=m+1a(2a+1)>0,\displaystyle \frac{2(m+1)}{2a+1}-\frac{2m+1}{2a} =\frac{2a-2m-1}{2a(2a+1)}>0, \qquad \frac{m+1}{a}-\frac{2(m+1)}{2a+1} =\frac{m+1}{a(2a+1)}>0, よって ξm\xi_m は ImI_m の内部にある。また 2aξm=2(m+1)π−ξm2a\xi_m=2(m+1)\pi-\xi_m より cos⁡2aξm=cos⁡ξm\cos2a\xi_m=\cos\xi_m である。ImI_m の範囲では xx が大きいほど G(x)G(x) は必ず大きくなるので、求める解の範囲は ξm≦x≦(m+1)π/a\xi_m\le x\le(m+1)\pi/a である。異なる mm の区間は、sin⁡2ax>0\sin2ax>0 となる隙間をはさんで互いに交わらない。したがって区間数は n=an=a であり、その長さは、k=m+1k=m+1 とおけば xk=kπa−2kπ2a+1=kπa(2a+1)(k=1,…,a).\displaystyle x_k=\frac{k\pi}{a}-\frac{2k\pi}{2a+1} =\frac{k\pi}{a(2a+1)}\qquad(k=1,\ldots,a). ゆえに θk=2b(2a+1)xk=2kπba,\displaystyle \theta_k=2b(2a+1)x_k=2k\pi\frac ba, となり (1) が示された。

(2) 整数の割り算により kb=aqk+rkkb=aq_k+r_k、0≦rk<a0\leq r_k<a と書ける。もし 1≦i<j≦a1\leq i<j\leq a に対して ri=rjr_i=r_j なら (j−i)b=a(qj−qi)(j-i)b=a(q_j-q_i) となり、aa は (j−i)b(j-i)b を割る。aa と bb は互いに素なので aa は j−ij-i を割るが、1≦j−i<a1\leq j-i<a に反する。従って r1,…,rar_1,\ldots,r_a は相異なる。

各 rkr_k は 0,1,…,a−10,1,\ldots,a-1 のいずれかであり、相異なるものが aa 個あるから、これらは 0,1,…,a−10,1,\ldots,a-1 の並べ替えである。また θk=2πqk+2πrka\displaystyle \theta_k=2\pi q_k+2\pi\frac{r_k}{a} なので、ZkZ_k は偏角 2πrk/a2\pi r_k/a の点である。よって点全体は単位円上の偏角 0,2π/a,…,2(a−1)π/a0,2\pi/a,\ldots,2(a-1)\pi/a に対応し、隣り合う分点の中心角はすべて 2π/a2\pi/a である。従って Z1,…,ZaZ_1,\ldots,Z_a は単位円を aa 等分する。

この問題で使う考え方

  • 三角関数の周期・グラフ
  • 三角関数の微分
  • 導関数と増減
  • 約数・倍数
  • 対偶・背理法による証明
  • 一般角と弧度法

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