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順天堂大学/2009年度

順天堂大学 2009年 数学 第III問解答・解説

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1問題

順天堂大学2009年度第III問

次の問いに答えよ。答えだけでなく式・説明など解答の途中の経過を示すこと。

(1) 関数 y=f(x)y=f(x) の値域の定義を述べよ。

(2) 関数 y=f(x)y=f(x) があるとき、逆関数が存在する条件と逆関数の定義を述べよ。

(3) 対数関数を指数関数により定義せよ。

(4) 対数関数の底の変換公式を書きなさい。さらに、指数法則より底の変換公式を示しなさい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • - 値域は {f(x)∣x∈X}\quad \{f(x)\mid x\in X\}\quad 。
    - 逆関数が値域 f(X)\quad f(X)\quad 上に存在する条件は f\quad f\quad が1対1であること。逆関数は f−1(y)=x  ⟺  f(x)=y\quad f^{-1}(y)=x\iff f(x)=y\quad 。
    - log⁡ax=y  ⟺  ay=x\quad \log_a x=y\iff a^y=x\quad (a>0, a≠1, x>0\quad a>0,\space{}a\ne1,\space{}x>0\quad )。
    - log⁡ax=log⁡bxlog⁡ba\displaystyle \quad \displaystyle \log_a x=\frac{\log_b x}{\log_b a}\quad (a,b>0, a,b≠1, x>0\quad a,b>0,\space{}a,b\ne1,\space{}x>0\quad )。指数法則を使って上で証明した。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 関数の値域

関数 y=f(x)y=f(x) の定義域を XX とするとき、xx が XX のすべての値をとるときに f(x)f(x) がとる値全体の集合 { f(x)∣x∈X }\{\,f(x)\mid x\in X\,\} を、この関数の値域という。値域は、関数の値が入る集合を YY とした場合には YY の部分集合である。

(2) 逆関数が存在する条件と定義

ff の逆関数が定義域 XX 上の元を一意に返すためには、ff が XX 上で1対1であること、すなわち f(x1)=f(x2) ならば x1=x2f(x_1)=f(x_2)\ \text{ならば}\ x_1=x_2 が必要である。実際、同じ値に異なる二つの元が対応すると、逆関数はその値からどちらの元に戻ればよいかを一意に決められない。

逆に ff が1対1ならば、値域 f(X)f(X) の各 yy に対し f(x)=yf(x)=y を満たす x∈Xx\in X がただ一つ存在する。その唯一の xx を対応させる関数 f−1:f(X)⟶X,f−1(y)=x であるための必要十分条件は f(x)=yf^{-1}:f(X)\longrightarrow X,\qquad f^{-1}(y)=x\text{ であるための必要十分条件は }f(x)=y を ff の逆関数という。特に f−1(f(x))=xf^{-1}(f(x))=x である。最初に値を入れる集合を値域 f(X)f(X) ではなく別に指定した集合 YY とするなら、f(X)=Yf(X)=Y も必要なので、条件は、異なる入力に同じ値を対応させず、YY のすべての値をとることとなる。

(3) 指数関数による対数関数の定義

底 aa は a>0, a≠1a>0,\ a\ne1、真数 xx は x>0x>0 とする。このとき log⁡ax=y であるための必要十分条件は ay=x\log_a x=y\text{ であるための必要十分条件は }a^y=x によって対数を定義する。底の条件により、任意の正の xx に対してこの等式を満たす実数 yy がただ一つ定まり、その値を log⁡ax\log_a x とする。

(4) 底の変換公式と証明

a>0, b>0, a≠1, b≠1, x>0a>0,\ b>0,\ a\ne1,\ b\ne1,\ x>0 のとき、底の変換公式は log⁡ax=log⁡bxlog⁡ba\displaystyle \log_a x=\frac{\log_b x}{\log_b a} である。

証明として y=log⁡axy=\log_a x とおくと、(3)の定義から x=ay.x=a^y. また a=blog⁡baa=b^{\log_b a} なので、指数法則 (bu)v=buv(b^u)^v=b^{uv} により x=ay=(blog⁡ba)y=bylog⁡ba.x=a^y=(b^{\log_b a})^y=b^{y\log_b a}. 両辺を底 bb の対数で表すと log⁡bx=ylog⁡ba.\log_b x=y\log_b a. ここで a≠1a\ne1 より log⁡ba≠0\log_b a\ne0 である。両辺を log⁡ba\log_b a で割り、y=log⁡axy=\log_a x を戻せば log⁡ax=log⁡bxlog⁡ba\displaystyle \log_a x=\frac{\log_b x}{\log_b a} を得る。

最終答案

- 値域は {f(x)∣x∈X}\{f(x)\mid x\in X\}。 - 逆関数が値域 f(X)f(X) 上に存在する条件は ff が1対1であること。逆関数は f−1(y)=x であるための必要十分条件は f(x)=yf^{-1}(y)=x\text{ であるための必要十分条件は }f(x)=y。 - log⁡ax=y であるための必要十分条件は ay=x\log_a x=y\text{ であるための必要十分条件は }a^y=x(a>0, a≠1, x>0a>0,\ a\ne1,\ x>0)。 - log⁡ax=log⁡bxlog⁡ba\displaystyle \log_a x=\frac{\log_b x}{\log_b a}(a,b>0, a,b≠1, x>0a,b>0,\ a,b\ne1,\ x>0)。指数法則を使って上で証明した。

使用した解法

集合としての値域の定義、1対1対応と逆関数の定義、対数関数の指数関数による定義、指数法則による底の変換公式の導出を用いた。

この問題で使う考え方

  • 集合と包含
  • 合成関数と逆関数
  • 対数とその性質
  • 有理数指数と指数法則

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