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香川大学/2010年度/前期

香川大学 2010年 数学 第3問解答・解説

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1問題

香川大学2010年度第3問

原点を OO とする。行列 A=(1221)A=\begin{pmatrix}1&2\\2&1\end{pmatrix} で表される移動を ff とし、ff により点 P(cos⁡θ,sin⁡θ)P(\cos\theta,\sin\theta) は点 QQ に移るとする。ただし、0<θ<π0<\theta<\pi とする。このとき、次の問に答えよ。

1. 線分 OQOQ の長さのとりうる値の範囲を求めよ。

2. △OPQ\triangle OPQ の面積の最大値およびそのときの θ\theta の値を求めよ。

3. 点 PP から直線 OQOQ に引いた垂線の長さを θ\theta を用いて表せ。

4. P1=P, P2=QP_{1}=P,\ P_{2}=Q とし、ff により点 Pn−1P_{n-1} が移る点を Pn (n=3,4,5,⋯ )P_{n}\ (n=3,4,5,\cdots) とおく。点 P1,P2,P3,⋯ ,Pn,⋯P_{1},P_{2},P_{3},\cdots,P_{n},\cdots が1直線上にあるとき、θ\theta の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    1 ≦ |OQ| ≦ 3
  • (2)
    面積の最大値は1。そのとき θ=π/2θ=π/2。
  • (3)
    2∣cos⁡2θ∣5+4sin⁡2θ\displaystyle \frac{2|\cos2\theta|}{\sqrt{5+4\sin2\theta}}
  • (4)
    θ=π/4θ=π/4 または 3π/4

3解答

解答を見る途中式つきの解答

1. まず Q=(cos⁡θ+2sin⁡θ, 2cos⁡θ+sin⁡θ).Q=(\cos\theta+2\sin\theta,\ 2\cos\theta+\sin\theta). したがって ∣OQ∣2=(c+2s)2+(2c+s)2=5(c2+s2)+8cs=5+4sin⁡2θ,|OQ|^2=(c+2s)^2+(2c+s)^2=5(c^2+s^2)+8cs=5+4\sin2\theta, ただし c=cos⁡θ,s=sin⁡θc=\cos\theta, s=\sin\theta とした。区間 0<θ<π0<\theta<\pi では −1≦sin⁡2θ≦1-1\leq\sin2\theta\leq1 で、最大・最小はそれぞれ θ=π/4,3π/4\theta=\pi/4,3\pi/4 で実現する。よって 1≦∣OQ∣2≦91\leq |OQ|^2\leq9 であり、1≦∣OQ∣≦31\leq|OQ|\leq3。

2. 三角形の面積は行列式を使って [OPQ]=12∣det⁡(P,Q)∣=12∣c(2c+s)−s(c+2s)∣=∣cos⁡2θ∣.\displaystyle [OPQ]=\frac12|\det(P,Q)|=\frac12|c(2c+s)-s(c+2s)|=|\cos2\theta|. この値の最大は1で、区間内で ∣cos⁡2θ∣=1|\cos2\theta|=1 となるのは θ=π/2\theta=\pi/2 のみ(θ=0,π\theta=0,\pi は範囲外)だから、最大値は1、そのとき θ=π/2\theta=\pi/2。

3. ∣OQ∣≧1|OQ|\geq1 なので直線 OQOQ は定まり、点 PP からその直線までの距離は、平行四辺形の面積を底辺 ∣OQ∣|OQ| で割ればよい。したがって d=∣det⁡(P,Q)∣∣OQ∣=2∣cos⁡2θ∣5+4sin⁡2θ.\displaystyle d=\frac{|\det(P,Q)|}{|OQ|}=\frac{2|\cos2\theta|}{\sqrt{5+4\sin2\theta}}.

4. 座標を U=x+y,V=x−yU=x+y, V=x-y に取り直す。この変換は可逆なので一直線上にあるかどうかを保つ。AA の作用は (U,V)↦(3U,−V)(U,V)\mapsto(3U,-V) である。P1P_1 の新座標を (U,V)(U,V) とすると、P2−P1P_2-P_1 と P3−P1P_3-P_1 の新座標は (2U,−2V)(2U,-2V) と (8U,0)(8U,0)。三点が一直線上にあるための必要条件は ∣2U−2V8U0∣=16UV=0.\begin{vmatrix}2U&-2V\\8U&0\end{vmatrix}=16UV=0. 従って U=0U=0 または V=0V=0。逆に U=0U=0 なら以後も Un=0U_n=0、V=0V=0 なら以後も Vn=0V_n=0 なので、この条件は列全体が一直線上にあるためにも十分である。P1=(c,s)P_1=(c,s) より U=0U=0 は c+s=0c+s=0、すなわち θ=3π/4\theta=3\pi/4、V=0V=0 は c−s=0c-s=0、すなわち θ=π/4\theta=\pi/4。答えは θ=π/4,3π/4\theta=\pi/4,3\pi/4。

この問題で使う考え方

  • 三角関数の倍角公式
  • 行列の座標作用
  • 行列式による面積
  • 座標変換と一直線上の条件

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