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香川大学/2012年度/前期

香川大学 2012年 数学 第3問解答・解説

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1問題

香川大学2012年度第3問

曲線 C:y=xsin⁡xC:y=x\sin x について、次の問に答えよ。

1. CC の接線のうち、原点を通る接線の方程式をすべて求めよ。

2. 直線 y=12x\displaystyle y=\frac{1}{2}x と CC との交点のうち、第1象限にあるものを xx 座標の小さい方から順に P1,P2,P3,…P_1,P_2,P_3,\ldots とする。線分 P2n−1P2nP_{2n-1}P_{2n} と CC で囲まれた図形の面積 SnS_n を求めよ。

3. 点 Qn(π2+2(n−1)π,π2+2(n−1)π)\displaystyle Q_n\left(\frac{\pi}{2}+2(n-1)\pi,\frac{\pi}{2}+2(n-1)\pi\right) に対して、△P2n−1P2nQn\triangle P_{2n-1}P_{2n}Q_n の面積を TnT_n とする。このとき、nn によらずに SnTn\displaystyle \frac{S_n}{T_n} が一定であることを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

接点のパラメータ表示で接線条件を調べ、交点を三角関数の周期性から列挙した。面積は曲線と直線の差の定積分、三角形は底辺と点から直線への距離で求めた。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) y=0, y=x, y=−x.\space{}y=0,\space{}y=x,\space{}y=-x.\qquad (2) Sn=(4n−3)π(33−π)6.\displaystyle \space{}S_n=\frac{(4n-3)\pi(3\sqrt3-\pi)}{6}.\qquad (3) Tn=(4n−3)π212,SnTn=2(33−π)π.\displaystyle \space{}T_n=\frac{(4n-3)\pi^2}{12},\quad \frac{S_n}{T_n}=\frac{2(3\sqrt3-\pi)}{\pi}.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

曲線を表す関数を f(x)=xsin⁡xf(x)=x\sin x とする。

(1) 接点の xx 座標を aa とすると、積の微分法より f′(a)=sin⁡a+acos⁡a.f'(a)=\sin a+a\cos a. したがって、x=ax=a における接線は y=(sin⁡a+acos⁡a)(x−a)+asin⁡a=(sin⁡a+acos⁡a)x−a2cos⁡a.y=(\sin a+a\cos a)(x-a)+a\sin a=(\sin a+a\cos a)x-a^2\cos a. この接線が原点を通る条件は a2cos⁡a=0a^2\cos a=0 である。a=0a=0 のとき接線は y=0y=0。また、cos⁡a=0\cos a=0 のとき a=π2+kπ\displaystyle a=\frac{\pi}{2}+k\pi(kk は整数)であり、sin⁡a=(−1)k\sin a=(-1)^k だから接線は y=xy=x または y=−xy=-x となる。よって求める接線は y=0, y=x, y=−xy=0,\ y=x,\ y=-x である。

(2) 第1象限では x>0x>0 なので、交点の条件 xsin⁡x=x2\displaystyle x\sin x=\frac{x}{2} は sin⁡x=12\displaystyle \sin x=\frac12 と同値である。交点の xx 座標は小さい順に an=π6+2(n−1)π,bn=5π6+2(n−1)π(n=1,2,…)\displaystyle a_n=\frac{\pi}{6}+2(n-1)\pi,\qquad b_n=\frac{5\pi}{6}+2(n-1)\pi\quad(n=1,2,\ldots) と並ぶ。an≦x≦bna_n\le x\le b_n の範囲では sin⁡x≧12\displaystyle \sin x\geq\frac12 だから、曲線は直線の上側にあり、 Sn=∫anbn(xsin⁡x−x2) dx.\displaystyle S_n=\int_{a_n}^{b_n}\left(x\sin x-\frac{x}{2}\right)\,dx. 部分積分により、この被積分関数の原始関数は F(x)=−xcos⁡x+sin⁡x−x24\displaystyle F(x)=-x\cos x+\sin x-\frac{x^2}{4} である。ここで cos⁡an=32,cos⁡bn=−32,sin⁡an=sin⁡bn=12,bn−an=2π3,an+bn=(4n−3)π\displaystyle \cos a_n=\frac{\sqrt3}{2},\quad \cos b_n=-\frac{\sqrt3}{2},\quad \sin a_n=\sin b_n=\frac12, \quad b_n-a_n=\frac{2\pi}{3},\quad a_n+b_n=(4n-3)\pi より、 Sn=F(bn)−F(an)=32(an+bn)−(bn−an)(an+bn)4=(an+bn)(32−bn−an4)=(4n−3)π(33−π)6.\displaystyle \begin{aligned} S_n&=F(b_n)-F(a_n)\\ &=\frac{\sqrt3}{2}(a_n+b_n)-\frac{(b_n-a_n)(a_n+b_n)}{4}\\ &=(a_n+b_n)\left(\frac{\sqrt3}{2}-\frac{b_n-a_n}{4}\right)\\ &=\frac{(4n-3)\pi(3\sqrt3-\pi)}{6}. \end{aligned}

(3) qn=π2+2(n−1)π=(4n−3)π2\displaystyle q_n=\frac{\pi}{2}+2(n-1)\pi=\frac{(4n-3)\pi}{2} とおくと、P2n−1=(an,an/2)P_{2n-1}=(a_n,a_n/2)、P2n=(bn,bn/2)P_{2n}=(b_n,b_n/2)、Qn=(qn,qn)Q_n=(q_n,q_n) である。底辺 P2n−1P2nP_{2n-1}P_{2n} の長さは (bn−an)2+(bn−an2)2=π53.\displaystyle \sqrt{(b_n-a_n)^2+\left(\frac{b_n-a_n}{2}\right)^2}=\frac{\pi\sqrt5}{3}. 直線 y=x/2y=x/2 を x−2y=0x-2y=0 と表すと、QnQ_n からこの直線までの距離は ∣qn−2qn∣5=qn5.\displaystyle \frac{|q_n-2q_n|}{\sqrt5}=\frac{q_n}{\sqrt5}. よって三角形の面積は Tn=12⋅π53⋅qn5=(4n−3)π212.\displaystyle T_n=\frac12\cdot\frac{\pi\sqrt5}{3}\cdot\frac{q_n}{\sqrt5}=\frac{(4n-3)\pi^2}{12}. したがって SnTn=2(33−π)π\displaystyle \frac{S_n}{T_n}=\frac{2(3\sqrt3-\pi)}{\pi} となり、nn によらず一定である。

この問題で使う考え方

  • 三角関数の周期・グラフ
  • 座標による距離
  • 三角比による面積
  • 定積分
  • 積の微分
  • 三角関数の微分
  • 曲線の接線
  • 部分積分法

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