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鹿児島大学/2011年度/前期

鹿児島大学 2011年 数学 第4問解答・解説

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1問題

鹿児島大学2011年度第4問

f(x)f(x) は数直線上の連続関数で,次の条件(i)と(ii)をみたすものとする。

(i) f(x)f(x) は周期1の周期関数,すなわち,すべての xx で f(x+1)=f(x)f(x+1)=f(x) が成り立つ。

(ii) ∫01f(x) dx=0\displaystyle \int_{0}^{1}f(x)\,dx=0 次の各問いに答えよ。

(1) 条件(i)と(ii)をみたす恒等的に0でない連続関数 f(x)f(x) の例を1つ挙げよ。

(2) F(x)=∫0xf(y) dy\displaystyle F(x)=\int_{0}^{x}f(y)\,dy とおくと,F(x)F(x) も周期1の周期関数であることを示せ。

(3) n=1,2,3,…n=1,2,3,\dots に対して,ddxF(nx)\displaystyle \frac{d}{dx}F(nx) を ff を用いて表せ。

(4) 数列 {an}\{a_n\} を an=∫01xf(nx) dx(n=1,2,3,… )\displaystyle a_n=\int_{0}^{1}xf(nx)\,dx\quad(n=1,2,3,\dots) と定める。lim⁡n→∞an=0\displaystyle\lim\limits _{n\to\infty}a_n=0 を示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) f(x)=sin⁡(2πx)(1)\space{}f(x)=\sin(2\pi x) など
    (2) F(x+1)=F(x)(2)\space{}F(x+1)=F(x)
    (3) nf(nx)
    (4) an=1n∫01xf(x) dx→0\displaystyle (4)\space{}a_n=\frac1n\int_0^1xf(x)\,dx\to0

3解答

解答を見る途中式つきの解答

・ f(x)=sin⁡(2πx)f(x)=\sin(2\pi x) は連続で,周期は 11 である。また ∫01sin⁡(2πx) dx=[−12πcos⁡(2πx)]01=0\displaystyle \int_0^1\sin(2\pi x)\,dx=\left[-\frac{1}{2\pi}\cos(2\pi x)\right]_0^1=0 であり,恒等的に 00 ではない。

・ ff は周期 11 で,∫01f(x) dx=0\displaystyle \int_0^1 f(x)\,dx=0 である。任意の実数 xx を x=m+rx=m+r(mm は整数,0≦r<10\le r<1)と書くと,周期性より ∫xx+1f(t) dt=∫rr+1f(t) dt=∫r1f(t) dt+∫0rf(t) dt=∫01f(t) dt=0.\displaystyle \int_x^{x+1}f(t)\,dt=\int_r^{r+1}f(t)\,dt =\int_r^1 f(t)\,dt+\int_0^r f(t)\,dt =\int_0^1f(t)\,dt=0. したがって F(x+1)−F(x)=∫xx+1f(t) dt=0,\displaystyle F(x+1)-F(x)=\int_x^{x+1}f(t)\,dt=0, ゆえに F(x+1)=F(x)F(x+1)=F(x) であり,FF も周期 11 の周期関数である。

・ ff は連続なので,微積分の基本定理から F′(x)=f(x)F'(x)=f(x) である。合成関数の微分法により ddxF(nx)=nF′(nx)=nf(nx).\displaystyle \frac{d}{dx}F(nx)=nF'(nx)=nf(nx).

・ u=nxu=nx と置換すると an=1n2∫0nuf(u) du=1n2∑j=0n−1∫jj+1uf(u) du.\displaystyle a_n=\frac{1}{n^2}\int_0^n u f(u)\,du =\frac{1}{n^2}\sum\limits _{j=0}^{n-1}\int_j^{j+1}u f(u)\,du. 各項で u=v+ju=v+j と置き,f(v+j)=f(v)f(v+j)=f(v) と ∫01f(v) dv=0\displaystyle \int_0^1 f(v)\,dv=0 を用いると ∫jj+1uf(u) du=∫01(v+j)f(v) dv=∫01vf(v) dv.\displaystyle \int_j^{j+1}u f(u)\,du =\int_0^1(v+j)f(v)\,dv =\int_0^1v f(v)\,dv. よって an=1n∫01vf(v) dv⟶0(n→∞),\displaystyle a_n=\frac{1}{n}\int_0^1v f(v)\,dv\longrightarrow 0 \qquad(n\to\infty), 右辺の積分は連続関数の定積分なので有限の定数である。

この問題で使う考え方

  • 三角関数の周期・グラフ
  • 不定積分・定積分の性質
  • 合成関数の微分
  • 数列の極限

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